石川 聡彦
ソフトバンクアカデミア5.5期生。AI特化のプログラミング学習ツールAidemyをリリース中。著書に『人工知能プログラミングのための数学がわかる本』(KADOKAWA/2018年)など。
AIスタートアップが多数創業し、大企業でもAI開発プロジェクトが多数発表されている。その一方でAIプログラミング人材の不足はメディアなどでも言われるとおりで、StandardやAIAcademyなどのAI教育企業も生まれてきている。
その中でAIプログラミング学習を「完全無料10秒」ではじめられるサービスを行っているスタートアップがある。それが「Aidemy」だ。
ひとことで言うと「エンジニアのための、AIプログラミング学習が完全無料10秒ではじめられる」サービスです。Facebookで登録をするだけでスタートできます。
AIプログラミング教育はいくつか出てきているが「エンジニアのための」と言い切っているところは少ない。
スキルアップしたいエンジニア、予備軍をターゲットにしています。私も理系出身で応用としてプログラミングや機械学習をやっていました。情報系以外の学生はもちろん、会社でフロントエンドエンジニアやインフラ/バックエンドエンジニアも機械学習を活用したアプリ制作を考えている現状で、わかりやすく、すぐ学べるサービスが必要だと思いました。
簡単、完全無料であるほかに、実は学習者側が助かる大きな特徴がある。
環境構築不要で、GPUなどの高性能実行環境を用意してあります。インターネットブラウザさえあればすぐ始められます。学習しながらデータを投入してプログラムを動かす場面でも、教師データセットも用意してあるので学んで試すフローがあります。
例えば、手書き文字認識、売り上げ予測、ニュース分類など人気のあるものをデータセットを用意してあるので、実際の業務に応用を考えながら学べます。
初心者がつまづく環境構築は一切不要。開始して10秒でコーディングが可能なのはうれしい。実際に教師データを用いて実行できるのも魅力だ。
どんな人が利用しているのだろう。
20代がメインのユーザーで、30代の方多いです。中には、40代以上で挑戦される方もいらっしゃいます。学生さんはもちろんですが、社会人だと、お医者さんが教養として学ばれている例もあります。Web企業に勤める方がレコメンデーションを学んだり、製造業の現場にいる人が在庫予測や異常検知を学んだりしています。特に若い人に人気なテーマはディープラーニングですね。
利用者のバックグラウンドもスタートアップから大企業まで幅広い。
気軽な学習環境と事業に応用可能な内容の豊富さが受けているようだ。
なぜAidemyは生まれたのだろう。
機械学習やるまでの壁が多すぎる。まずは手っ取り早くやってもらいたいと思いました。
自分で独学しましたが感じ田3つの壁がありました。数学への嫌悪感からくる「数学チックな壁」、プログラムを書く前に挫折する「環境構築の壁」、実際プログラムを回す時にあたる「計算資源の壁」です。
AIを始めようと思う多くの方はこの壁に当たりますし、僕自身も同じでした。
自分が苦戦したことを解決したい思いを持っての創業だったようだ。数学の壁の突破のためにも石川さんは書籍にも取り組んでいる。
学問の道に行くことは考えなかったのか。
起業家のコミュニティにいましたし、ベンチャーでインターン行ったりとかしていて起業のほうが当たり前だったんですよね。
石川さんにとって起業は自然な選択だったようだ。
将来を聞いた。
まだ始めたばかりで大きなことを言うのもなんですが、機械学習を仕事にするならAidemyを目指します。あまり詳しくは言えませんが、リリースから20日で会員登録2000人を突破し、順調にユーザー数は伸びています。3-4月にはこの領域で国内NO.1のユーザー数を誇ると思います。
足早な学習サービス拡大の次は予定があるのだろうか。
受講生のキャリア支援をやっていきたいです。ハイレベルなエンジニアがハイレベルな転職ができるイメージですね。今年の下半期にそれを実現したいと思っています。
その次は早く海外展開したいですね。インドに進出したいと思っています。日本とほとんどかわらない環境で、私たちが改善できます。世界でも「機械学習を仕事にするならAidemy」になります。
社会的課題になりつつあるAIエンジニアの育成に期待できるプレイヤーの挑戦、応援していきたい。
取材担当進藤
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