
7月25日(火)に開催された 「デロイト トーマツ ベンチャーサミット 2017」に121社のベンチャー企業がブース出展した。全企業の一覧と写真取材ができた企業をご紹介していく。日本初登場の企業も数十社あり、国内外合わせて121社のベンチャー企業に一挙に会えるまたとない機会となった。
参加企業120社の顔ぶれは、主催者によると国内70社、国外約50社。ジャンルは15。FinTech(金融×Tech) 、HealthTech(ヘルスケアxTech) 、HRTech(人事×Tech)、EdTech(教育×Tech) 、LogiTech(物流×Tech)、人工知能、IoT、ロボット・ドローン、AR/VR、シェアリング・エコノミー、エンタープライズ、環境エネルギー、ライフスタイルと幅広いベンチャーが参加した。
その中でも、物流、ヘルスケアなどのリアルビジネス×Techのブースが多くみられ来場者の注目を集めていた。去年来からこの領域に注力するデロイト トーマツの本領発揮というところだろう。
ブースの様子は撮影に協力いただいた企業のスライドショーをご覧いただきたい。
サイトのキャプチャを機械的に取得しているため、お見苦しい点もあるかもしれないが、目次から興味がある領域をご覧いただければと思う。
CASHやVALUなど、C2Cモデルのサービスが出てきている昨今だが、TVSらしく海外勢と硬派な顔ぶれがこのイベントの特徴になるだろう。例えばイスラエルのオープンレガシーなどは、APIレイヤーのプレイヤーであり、国内ではまだまだ成長の余地がある領域。海外勢の動向から国内の未来が透けて見えるのではないだろうか。
ヘルスケアは長らく、大手とデータ、ハードレイヤーの戦場だったのが、VRなど多様な技術+Webサービスが組み合わさってきた。例えば日本勢のHoloEyesなどは、VRのプレイヤーであり世界で見てもまだまだ成長の余地がある領域。特にCT、投薬大国である日本は先進スタートアップを生む土壌に恵まれている。
〇〇×Techが遅れている領域の一つ、サービス利用法人側のテクノロジー対応はまだまだゆっくりとしたものだ。だがスタートアップはそれを飛び越えようとしている。例えばSCOUTERなどは、人材紹介領域で法人を飛び越えC2Cに踏み込んだ。また、プレイヤーのすくない入社後の領域、たとえば、大手が寡占してきた福利厚生は数十年ぶりにTUNAGなどの活躍が目立つ。
TVSがもっとも特徴的なのはこの領域かもしれない。大きなマーケットでありながらIT化が進んでいない、しかしハードルは高くスタートアップ育成に時間がかかる、としてVCなどが避けてきた領域だ。しかし、例えばオープンロジ、サークルイン、SOUCOなどスタートアップが急激に成長し始めており調達の話題も目立った。
期待と現実。その距離が一番大きな領域がAIだろう。だがスタートアップは結果を出し始めている。例えばNextremerやシナモンなどは、人工知能のプレイヤーとして長い歴史がある。生存し成長していることは現実のニーズが追い付いてきていることの証拠。TVSイベントの特色は海外勢と言えそうだが、国内勢との差があまり見られないのもこの領域の特徴となった。
コンピューター処理や通信速度の向上で恩恵を受けた業界のひとつで、ユーザーサービスが増えている。TVSでは旧来の基幹産業での活用が目立つ。例えば海外勢のアクリティ、フォグホーンなどは、それぞれ農業、工業でIOTを活用している。日本国内では対象産業が小規模事業者で占められており導入が遅れてきたが、それを逆手に取った笑農業、セーフィーなどのアプローチには注目だ。
日本が長らくTOPを走ってきたはずが…と報道などで言われるが、ファナックは健在だし、ソフトバンクがシャフトを買収するなどお家芸は強くなっている印象がある。またDJIなど中国勢が急成長しているドローン領域でも千葉功太郎氏を中心としたドローンファンドが注目を集める。テラモータースの徳重さんが挑戦するテラドローンも注目株だ。
Webサイトがない…?
参入障壁が低い一方で、レッドオーシャンのひとつがこの領域。ただ、ニッチな対象が多かった初期を過ぎ、車や家事など一般家庭に浸透し始めているため全体のパイは爆発的に広がっている。例えば家事領域ではタスカジやエニタイムズなど複数の事業者が生存と成長を果たしており、ユーザー側の利用障壁の低下が一層進めばまだまだ成長しそうだ。
サイト落ちてます・・・?
社会インフラレイヤは長らく、政府と大企業のものだったが様相が変わり始めている。特に国土が長大でエネルギー伝達コストが高い米国では爆発的にエネルギースタートアップが生まれている。日本でも電力自由化の影響から徐々にプレイヤーが増えているが、まだまだ参入も成長の余地もある領域だ。
ライフスタイルというより、法人領域以外と言う感じだろうか。TVSが張り続けている、だんきちやSPLYZAなどのスポーツテック領域は産業の規模から言ってもまだプレイヤーが増えそうだ。興味深かったのは自治体アクセラレータから生まれる公共性の高い、ココヘリなどプレイヤーだ。
おしん記者
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