伊藤 輝
1995年生まれ。北海道出身。プログラマー、UIデザイナー。10歳のときに電子工作、14歳からネットビジネスを始め、当時、月間200万PVを記録したWebメディアを設立・運営。16歳よりWebデザイン, Webシステムプログラミングのスキルを独学で習得後、いくつかの国内コンテストでの受賞を経て、18歳のときに当社の前身であるLeapcastを創業。スタートアップベンチャーのプロダクト開発に参画。慶應義塾大学では、ユーザーインターフェイス分野の研究を行い、IoTデバイス「MagicKnock」を開発。 個人で開発したエンタメアプリはGooglePlayで総合TOP50を2年間維持し、300万DLを達成。現在は新規事業である「dately」を開発中。
datelyは既存サービスの課題として多く挙げられる3つの課題を解決します。
⑴大量のユーザーが表示されるため、本当の相性ではなく容姿の好みだけでお互いに評価をしてしまっている
→datelyでは、1日のレコメンドをあえて5名に絞ることにより、深く相手を知ることができるようにしています。
⑵チャットのやり取りが面倒でうまく続かない
→業界初の「質問カードシステム」を開発しました。個人のプロフィールに合わせた最適な質問で、2人の相性や趣味趣向の方向性などを確認できます。チャットが苦手な方でも、スムーズに使えるように設計しています。現在、特許出願準備中です。
⑶お店選びが面倒
→datelyでは、2人にとって最適なお店の提案から予約までをすべてアプリが自動で行います。お店の提案をから予約までをアプリ単体で完結できるのはdatelyだけです。
(伊藤氏)
数ある社会問題のうち、少子化・結婚率の低下は国家の存続にかかわる大問題だ。労働力の低下だけではなく、国民の幸福度の低下にもつながると言われている。1970年代のベビーブーム以降、日本国の婚姻率は年々過去最低をたたき出している。挙げられる理由としては、①仕事が煩雑なため出会いがない ②若者の結婚願望が低下している、などがある。
しかし結婚願望が低下しているからといって、皆が恋愛をしなくなったわけではないようだ。
恋愛の多様化によって、恋愛結婚自体は年々増えているという。
オンライン上で恋愛できる機会を提供する新しいデーティングアプリ「dately」を運営する株式会社STRACT代表の伊藤氏に新規事業開始の背景を聞いた。
弊社で現在提供していて売り上げを立てている300万DLを達成したエンタメアプリは、私個人でやっていたコンテンツレコメンドアルゴリズムの研究で使うユーザーの嗜好データを集めるために始めた実験的なアプリがヒットしたタイミングで本格的に事業化することにしたものなんです。
今目下新規事業で取り組んでいる「dately」、デーティングアプリ事業を始めることにしたのは、これまでやってきたエンタメアプリがページビューを集めて広告枠を販売する収益モデルだったのに対し、一般ユーザーが直接サービスに対価を支払う課金モデルに挑戦したかったからです。
その前提のもと、マッチングアプリなどいわゆるラブテックと呼ばれる市場の伸びに注目して参入を検討するために市場調査をしたんですよ。その中で現状シェアの多くを占めているサービスの根本的な問題点が見つかってきて。この市場をディスラプトする新しいカタチのソリューションを提供できると確信できたタイミングで参入を決めました。実はまだほんの数ヶ月前のことです。
(伊藤氏)
これまでもマッチング/デーティングアプリはたくさん開発されてきています。それぞれがいろんな工夫や仕組みを考えてきていますが共通している課題としてあるのが「マッチングした後」の問題なんです。
うまくメッセージでやりとりができるユーザーは、デートまで持っていけますよね。でも逆にどうやって声をかけたらいいかわからないユーザーもたくさんいるんです。僕とかもエンジニアなので口下手だしメッセージ下手な恋愛下手人間なんですけど(笑)
こういう層にアプローチしていきたいし、こういう層こそ救っていかないといけないと考えています。デーティングアプリ強者はどんなアプリでもうまくやれるんですよ。だから恋愛下手でこれまでデーティングアプリではうまく出会えなかった人にも使える設計を考えて実装しました。
(伊藤氏)
自身も恋愛下手であるという原体験が今回の新規事業立ち上げのきっかけになったよう。
サービスのUIとそれを実現するWeb技術については徹底的にこだわり抜いています。
見た目のデザインは当然ですが、とにかく圧倒的にカンタンに使えるように考えています。(伊藤氏)
競合も多い市場だからこそ使いやすさでの差別化は重要だ。これまでのアプリ開発経験がここでも生きてくるだろう。
デーティングアプリと並行して企画中の仮想通貨関連事業については、仮想通貨トランザクション(取引データ)の部分に私が以前から構想していたあるアルゴリズムが適用できると考えていて。
そこに弊社の強力なUI/UXノウハウを活かすことで「キャッチーで誰でも使えるカタチのサービス」として提供することを目標に現在準備中ですね。
「イノベーションを生み出し続ける、機構(ストラクチャー)を創る」という弊社のビジョンのもと、強力なモノづくり集団を作りたいと思っています。それをスタート30人までの規模で基盤を完成させ、その後はそのしくみを継承しつつそこから先はとにかく大きい組織を作るのが夢です。 ソフトウェアにおける製品力でグローバルで戦える企業は日本からなかなか生まれていないですが、そこにメンバーたちと一緒に挑戦していきたいですね。
(伊藤氏)
爽やかな見た目とは裏腹に既存のデーティングアプリ市場に殴り込むアツい想いが伝わってくる。思考停止型サービスが流行っている昨今、デーティングアプリにも新しい波を起こせるか、今から楽しみだ。
取材担当中山
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