岡 隆宏
一般社団法人日本スタートアップ支援協会代表理事。1985年 関西学院大学商学部卒業後、1998年夢展望株式会社を創業。学生時代から手がけた事業はレンタルレコード&ビデオ事業、中古レコード&ファミコン事業、フランチャイズ事業、玩具雑貨卸事業、家庭用ゲーム代理店事業、ライセンス事業、玩具製造業、コスメ事業、ダイエット食品事業、ネットオークション事業などがある。これらの数多くの事業転換を経験したのち、現在のネット通販事業を2005年に開始。スマホを使った若い女性向けファッションに特化したビジネスモデルで、2013年に東証マザーズへの上場を果たす。その後ライザップと2015年に資本業務提携をしてグループ入り。2016年7月にIPO経営者仲間らの協力により一般社団法人日本スタートアップ支援協会を設立し、起業家が最短最速でEXITできるように、IPOやM&Aを目標としたスタートアップ専門のベンチャー支援を行う。2019年5月に上場企業の経営者20名以上から出資を受けたエンジェルファンドを組成。
スタートアップの問題点として、資本政策の失敗により、次の資金調達ラウンドにすすめない、経営のリーダーシップが取れない、IPOが目指せない、本業に集中できないといった問題点が挙げられる。そこで、健全な資本政策と最適な資金調達でIPOとM&Aの実現を支援する一般社団法人日本スタートアップ支援協会を紹介する。
「一般社団法人日本スタートアップ支援協会」のミッションは「バリューアップ」と「鐘を鳴らすこと」です。
起業家の悩みは主に6つあります。①孤立していてIPOやM&A実現のための事業戦略や経営課題の壁打ち相手がいない。②資産管理会社や生前贈与など税務・財務・法務に関する知識が不足している。③本当の資本政策や資金調達、M&A、アライアンスの知識やスキルが習得できない。④人材採用力や販路拡大、資金調達に必要なネットワーク力が足りない。⑤予算設定、KPI管理、人事評価制度、チームビルディングなど内部管理体制のマネジメントがわからない。⑥耳の痛い不都合な真実、リストラ、内紛、問題役員の処遇、退職社員とのトラブルの対処法を教えてくれる人がいない。そのような悩みを解決すべく、一般社団法人日本スタートアップ支援協会は3つのポイントにコミットメントしています。一点目は、50名の上場企業の経営者よるメンタリングで経営課題の解決に導くこと。2点目は、協会ファンドで健全な資本政策と最適な資金調達を実現させること。3点目は、スポンサーや顧問企業、会員企業と連携してトップラインを作ることです。
50名の上場企業の創業経営者らが「壁打ち相手」となるのは非常に心強い。
沢山の後援企業やスポンサーがついているのも心強い点である。
投資対象としては、日本スタートアップ支援協会の会員企業および会員候補企業、その他紹介席に投資しております。投資先としては、国内外の地域、業種、規模、C向けB向けは問わず、HR、TEC、教育、医療、農業といったシードからレイヤーまで、幅広いビジネス領域とビジネスモデルに投資しています。また、バズワードと呼ばれるAI、ブロックチェーン、インフルエンサーといったビジネス領域にも投資しています。
投資先にエンジェル投資家が初期段階からメンターとしてハンズオンすることにより、良質なリソースを初期から注ぐことができ、投資先企業の成功確率を増大させ投資効率を最大化させることができます。
創立の経緯について聞いた。
1998年に夢展望株式会社を創業しました。学生時代からレンタルレコード&ビデオ事業、中古レコード&ファミコン事業、フランチャイズ事業、玩具雑貨卸事業、家庭用ゲーム代理店事業、ライセンス事業、玩具製造業、コスメ事業、ダイエット食品事業、ネットオークション事業などを手掛け、これらの数多くの事業転換を経験したのち、現在のネット通販事業を2005年に開始しました。その後、スマホを使った若い女性向けファッションに特化したビジネスモデルで、2013年に東証マザーズへの上場を果たし、2015年にライザップと資本業務提携をしてグループ入りしました。そして、私自身の上場前後の多くの失敗体験の継承を他の起業家に行い、「うまくいかないときにどう考えたのか、どう切り抜けることができたのか」などの打ち手を伝えることで、反面教師として次の世代の起業家が同じ轍を踏まないように全力で支援したいと思い、2016年7月にIPO経営者仲間らの協力の元、一般社団法人日本スタートアップ支援協会を設立しました。
創立後は、起業家が最短最速でEXITできるように、IPOやM&Aを目標としたスタートアップ専門のベンチャー支援を行っています。さらに、シードアーリーステージでのスタートアップの資本政策の多くの失敗事例や資金調達時間の浪費、エンジェル投資に失敗した多くの投資家を目の当たりにして危機感を抱き、スタートアップのフェアな資本政策や投資契約、エンジェル投資手法を広めるために、2019年5月に上場企業の経営者20名以上から出資を受けたエンジェルファンドを組成しました。
将来の展望を聞いた。
将来は、EXITした起業家が今度は投資家になって、日本を回すようなエンジェルネットワークを構築したいと考えています。日本は米国に比べて個人でスタートアップに投資するエンジェルの数が少なく、スタートアップは知識不足のまま投資家と交渉し、資本政策に失敗するケースも多いです。さらに経営者からも「エンジェルに興味はあるが、どのように投資したらよいか分からない」といった相談が寄せられ、なかなかEXITしてできた資金を再投資する人が少ないです。そのため、2019年5月に、「日本スタートアップ支援 1号投資事業有限責任組合」(以下、JSSA1号ファンド)を組成し、投資活動を開始することを発表しました。この「ファンド」をフックとして、私たちがエンジェルネットワークを構築し、エンジェル投資家やスタートアップに取り巻く深刻な課題の早期解消を目指していきたいと考えています。具体的には、この「JSSA1号ファンド」の力で、次の資金調達ラウンドにすすめない、経営のリーダーシップが取れない、IPOが目指せない、本業に集中できないといったスタートアップの問題を解決し、資産管理会社や生前贈与、売り上げ株数なども含めた税務対策も織り込んだ最適な資本政策を策定することで、スタートアップがEXIT後に後悔しないようにサポートしていきたいです。
そして早速、「JSSA1号ファンド」の投資が受けられるコンテストイベント『THE JSSA AWARD &POWER-MATCHING』を、本年は札幌、東京、大阪、福岡、沖縄の5都市で開催しています。上場を目指すスタートアップ企業・ベンチャー企業の支援を目的としており、上場企業の経営者、大企業、証券会社、監査法人、VC、士業、行政、メディアなど様々な立場の方にご参加いただき、良質なネットワーキングの場を提供したいと思っています。イベント内のピッチコンテスト優勝者には、優勝出資賞金・最大2000万円をはじめ、協会スポンサーなどから「スポンサー賞」として、豪華な賞品を贈呈する予定です。その他、部門賞として「審査委員賞」「学生起業家賞」「女性起業家賞」「オーディエンス賞」、エンジェル投資家やベンチャーキャピタルからの資金調達機会の創出など、様々な特典を準備しています。2019年10月24日(木)は東京で、11月15日(金)は福岡での開催が決定しています。ピッチコンテストへのエントリーは、年齢・ラウンド・事業内容など不問で応募いただけます。ぜひ、多くのエントリーをお待ちしています!
スタートアップの最適な資本政策と資金調達でサポートする「一般社団法人日本スタートアップ支援協会」をこれからも応援していきたい。
取材担当阿部
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