石中 達也
現在、日本国内の外国人労働者数は約146万人にものぼり、外国人雇用についての届出が義務化されている。
しかし、法律や告示の変更を知らずに雇用中の外国人社員の在留期間更新が不許可になる事例も目立つようになり、外国人社員の在籍管理も大きな課題となっている。
これらの課題を解決する、外国人社員の在留資格申請や在留資格管理の効率化を支援するサービス「Work Visa」を提供をする株式会社One Terraceを紹介する。
サービスを一言で言うと、「外国人の方の在留資格の取得と管理を効率化するサービス」です。
Work Visaは、外国人を正しく雇用するための採用前の雇用可能診断、雇用後の在留資格申請・管理を行う人事管理システムです。Work Visaの特徴は4つあります。
1つ目は、採用前に在留資格取得可能性を診断できます。採用後に在留資格が許可されず入社に至らないという事態を防ぐ事ができます。
2つ目は、在留資格申請時や在留資格変更時の申請書類を簡単作成できます。申請時に差し戻されたり、不許可になることを防ぎます。
3つ目は、外国籍社員の在留資格更新時期のお知らせと申請書類作成ができます。外国籍社員の在留資格が期限切れとなり不法就労となるリスクを防ぎます。
4つ目は、全国の行政書士を検索・相談できます。
Work Visaは、外国人雇用に関する様々な悩みを解決できる。
他のサービスに比べて、行政書士に相談や依頼を頼めるのがWork Visaの強みと言えるだろう。
ご利用頂いている企業様としては、IT系の企業様や製造業メーカー様が多いです。主にベンチャー企業や中小企業といった社員数が100人弱の規模感で、身近に行政書士や外国人受け入れの社内体制が整っていない企業様をサポートしています。
20年前くらいから、申請書類の負荷を少なくしようといった類似サービスがありました。ただ、大事なことは申請業務の負荷が減ることだけではなく、日本で安心して働けることであると思っています。そこで私たちの強みとして就労ビザの申請の流れの中で、行政書士を巻き込みながら、在留資格申請の許可率を上げれる仕組みが組み込まれている点が強みです。
起業の経緯について聞いた。
大学卒業後は、繊維専門商社に就職し日本の繊維製品を東南アジアに訪問し販売をしており、主に新規開拓、事業拡大を取り組んでいました。コンサル会社に転職後は、企業の業務改善やシステム導入や経営支援といったコンサルタントの仕事をしており、その中でマレーシア駐在を経験した事がありました。
マレーシアの近隣国であるインドネシアやベトナムに行く機会がありました。ベトナムに訪れた際に、現地の方から「日本で働きたい」と目を輝かせながら語る、たくさん声を耳にしました。ですが、反面「日本の学校や企業に騙されてしまった」という声もありました。 安心して日本で生活が出来る基盤をつくらないと、また同時に真っ当な学校様や企業様を紹介しないと、日本に来たいと思う方は減ってしまうと、これは誰かがやらないといけないと思いました。また受け入れの裾野を広げる為にも、夢の実現の鍵となる在留資格の取得の難易度を学校、企業それぞれのハードルを下げないといけないと思いました。
そして会社を辞め、ベトナムに移住し、日本語教育事業、留学支援事業からスタートし、その後は採用の紹介事業も立ち上げ、最後にvisaの手続きや外国人研修まで一貫したサービスを提供するため、現在のサービスであるWork Visaに至りました。
社名のOne Terraceには「一隅を照らす、これ国の宝なり」という最澄のお言葉に、2つの意味を込めています。
1つ目は「”人を照らす”」【自分らしさを持って働ける場所や個性が輝ける就労環境を提供すること】
2つ目は「“1つのテラス”」【個人が世界中の人々とより主体的に繋がれる仕組みを提供すること】たった一隅であっても実現したい世界を叶えることで、世界中の人達とより良い世界を創っていけることを切に願っております。
将来の展望を聞いた。
現在WorkVisaのサービスを外国人を受け入れたい企業様により使いやすいサービスにすべく外国人社員に対しての研修、日本語教育、住居提供などのサービスを拡充することを行っています。
今後1年間では、これから弊社のサービスが外国人採用での当たり前のサービスとなれるように事業展開を進めていきたいと思います。
また現在、海外の方の採用する際には、企業様が現地まで出向いてオフラインでの採用面接でしているのが現状です。我々も毎回ベトナムまで来て頂いておりますが、今後よりダイレクトな採用が行えるようなサービスを提供していきたいと思います。そのために、言語やコミュニケーションの問題やスキルの可視化などの沢山の問題を解決し、今までの採用ご支援の経験をシステム化して、より外国人採用が当たり前になる世界を目指していきたいと思います。
今後日本と海外の架け橋となる株式会社One Terrace。さらなる進化に期待だ。
取材担当阿部
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