吉田 寛
株式会社たぬーきすCEO。前職株ニコンデジタル一眼レフの機械設計を担当。仕様書作成、部品設計、開発用ソフト設計開発、コストダウン検討、機能検証、事故対応、タイでの生産立ち上げまで幅広く手がけた。 同時に株ストロボで筐体設計・交渉業務・Androidアプリ開発を担当。
家事は共働き夫婦にとって大きな負担である。だからといって、代行してもらうにも手間がかかり、家事の管理は非常に大変だ。そんな課題を解決する、家族にも代行業者にも簡単に家事の状況を共有し依頼できる家事シェアアプリ「スムズー」を提供する、株式会社たぬーきすを紹介する。
サービスを一言で言うと、「家族にも代行にも家事を依頼できる家事シェアアプリ」です。
「スムズー」は、習慣的な家事を登録しておくことで、毎日自動で家事のタスクリストを作れるアプリです。忘れがちな家事の進捗状況がバロメーターで表示されたり、既に終えた家事をもとにチームや個人の家事の履歴が表示されたりする機能があるので、スムーズに家族間で家事を共有することができます。そして、家事がこなしきれない場合には、家事代行に簡単に依頼する事ができます。
「スムズー」の代行依頼機能の対応地域は、都心が中心となっていて、業者によって対応地域が異なっています。対応業者が重なる地域では、アプリ内で業者ごとの比較も可能です。
普段の家事の流れで、代行に部屋の間取りや家事内容などの事前情報を伝える時間と手間が省けるところが「スムズー」のメリットです。
チャット形式で気軽に家事の進度を共有できるのはSmuzooの魅力の一つだ。
わずか3タップで家事代行を頼むことができるのは非常に簡単だ。
ユーザーは、20代半ばから30代後半の共働き夫婦を対象としています。子供がいない家庭の方達が多く使っています。
競合としては、タスク管理アプリで夫婦にフォーカスしている代行にも依頼可能なアプリは私たちの他に今のところありません。広く言えば、「TimeTree」さんのようなスケジュールアプリも競合になってきますが、スケジュールアプリと違い、夫婦間でゆるく互いを管理できるところが強みだと思います。
創立の経緯について聞いた。
私の実家は呉服屋で、前職はNikonでデジタル一眼カメラの設計をしていたということもあり、ものづくりに関する興味は小さい頃からありました。カメラは古き良き日本製造業の生き残りであり精密さでは世界一ですが、それ以外のコストや先進技術の面などで他国に追いつかれつつある状況にあります。小さい頃に家庭内で家事のトラブルがよくあったことも手伝って、ものづくりに関する知識でそのトラブルを改善したいという想いが生まれ、3年半働いたカメラ業界を離れて起業することを決意しました。
起業後は家庭用ケーブルリールの作成をしておりました。しかし、量産するほどの収益性は見込めず、ハードウェアよりもソフトウェアの方が使えるのではというユーザーレビューをもらいました。そこで、ミニマムなアプリを作り、クラウドファンディングを通してニーズをチェックしてみたところ、反応が良かったため現在のサービスに至っています。
将来の展望を聞いた。
今後1年間は、アプリのブラッシュアップに専念する期間が必要だと考えています。アプリを出した上でさらに出てくるユーザーの要望を盛り込んでいきたいです。ユーザー数も100万人以上を狙っていきたいと考えています。いまでも、女性が家事を担う割合は、諸外国と比べて日本は非常に高いですが、このアプリは時代の流れに沿ってユーザーの声を聞くことで生まれました。
5年後には今以上にたくさんの男性が合理的に家事に参加している社会を作りたいです。さらに現在ターゲットとしているのは20代半ばから30代後半の共働き夫婦ですが、その後はシェアハウスや子持ちの夫婦まで拡大していきたいと考えています。
今後子育て世代や老後世代の家事の手助けとなれるか。今後の株式会社たぬーきすの進化に期待だ。
取材担当阿部
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