森 海渡
株式会社tabeco CEO。高校3年の時に人材紹介事業立ち上げに参画。大学入学後当時の経験を生かしフリーランスの採用コンサルタントとして活動。その後、スタートアップ2社でインターンを経て、2018年11月株式会社tabecoを設立。
就職活動をしていると企業から送られてくるお祈りメール。それによって就活生がショックを受け、最悪自殺にまで発展するケースがあり社会問題となっている。そのような課題を解決する自社でアンマッチだった人材を会社間でシェアするサービス「HRport」を提供する株式会社tabeco紹介する。
サービスを一言で表すなら、自社でアンマッチだった人材を会社間でシェアするサービスです。
自社のカルチャーやビジョンなど評価基準にはアンマッチで採用には至らなかった人材を会社間で推薦・採用し合えるサービスとなっています。まず、紹介企業は求職者の選考実績やその人へのリファレンスを投稿します。そして、HRportに登録する企業はこれを参考にその人にスカウトを送り、採用された場合、紹介企業には採用成果報酬が入るという流れになっています。
HRportの特徴は、紹介を行なった会社は採用成果報酬を受け取り、新しい学生との出会いに投資できることにあります。不採用通知を送るだけではなく、他社への推薦まで行うことで、最後まで求職者に寄り添う会社としてブランディング出来るといったメリットがあります。
紹介企業と採用企業どちらにも利益がある関係になっている。
HRPORTを利用する事で、お祈りメールは推薦オファーに変わる。
ユーザーは、就活生や中途、そして採用を行っている企業です。
競合としているのは、ある意味旧型の人のリファラル紹介のサービスを提供する企業です。
起業の経緯について聞いた。
元々、高校2年生の時は非常に活動的で、陸上部と柔道部を兼任するくらい活発でした。しかし、怪我をしてしまいスポーツができなくなってしまいました。今まで部活に熱中していたので打ち込む事がなくなり、露頭に迷っているとNPOや学生団体を見つけ、そこで非常に感銘を受けると同時に「何かをしてみたい」と思うようになりました。しかし、学生団体ではキャッシュが提供できないだけでなく、社会に与えられるインパクトが少ないと思い、キャッシュの提供ができインパクトの大きさも計り知れない起業することにしました。
採用に繋がらない出会いはかなり世の中にあリます。人事は年間数十人から数千人会いますが、98%は採用に繋がりません。また、お祈りメールは一種の社会課題であり、年間150人の大学生が就活自殺をしている現状にあります。ですので、採用に繋がらなくてもいい出会いを作りたいという思いからHRPORTというサービスに辿り着きました。
将来の展望を聞いた。
まずはPMF(プロダクトマーケットフィット=自社のプロダクトやサービスが、あるマーケットに適合(フィット)している状態)を達成し、年内にITベンチャー界隈にHRportを普及させていきたいと考えています。そして、従来の採用手法をリプレイスできる新しい採用のロジックを作り、寄り添う採用をスタンダードにしていきたいと考えています。HRportが普及することによって求職活動や採用業務がさらに効率化されると同時に、お祈りメールで苦しむ人を1人でも多く救えたらと考えております。
就活における新しい軸となれるか。株式会社tabecoの更なる進化に期待だ。
取材担当阿部
30分で取材
掲載無料
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