金村 容典
株式会社フラミンゴ代表取締役CEO、立命館大学大学院法学研究科に在学中。2013年~2014年にVC、2015年春には文科省EDGEプログラムの一環でシリコンバレーを訪問しチャットワーク株式会社でインターンを経験。2015年夏には、インターンとして株式会社ディー・エヌ・エーの新規事業である”Anyca”のマーケティングに従事したのち、株式会社フラミンゴを立ち上げた。多文化共生社会の実現に貢献するため、カフェに外国人を呼んで、外国語のレッスンを受ける事ができるアプリ「フラミンゴ」をリリース。
場所や時間のしばりなく習い事ができたらいいなと思ったことはないだろうか。例えば会社帰り、乗換駅のカフェで英会話を習う。
そんな自由な習い事を可能にする「街中のカフェで外国語のレッスンを受けられるサービス」を提供するのがフラミンゴだ。
一言でいうと「外国人と好きなところでマンツーマンレッスンをできるサービス」を提供しています。30か国語、語学学校だと単価が高いちょっとレアな言語も安く、マンツーマンレッスンが受けられるのが特徴です。
講師数も1100人、毎月200人づつ増えて急拡大中です。
希望する場所や言語を選んで検索するだけ。すぐに利用できる。
語学学習サービスは「レアジョブ英会話」、老舗の「イーオン」など複数のサービスが昔からある。どこが違うのか。
お手頃な料金も大きな特徴の一つです。大手の1レッスン分の料金で、1ヶ月楽しめます。あとは簡単、安心、多様ですね。
まず、3タップで先生をすぐ選べます。次に、先生のFacebook情報とVisaを確認、見放題で選べます。しかも帰国子女やエンジニアなど、自分と同じ職業の人に出会えます。
たしかにサイトを見てみると学生や社会人など様々なバックグラウンドの先生が出てきて魅力的だ。
どんな先生やユーザーが多いのか。
先生には日本語学校に通っている人もいます。教材提供はしていないので自分で準備している先生ばかりで意欲が高い方が多いですね。半分くらいは語学教師の副業、残りの半分くらいは日本語学校の学生や留学生だったりします。
ユーザーは女性ユーザーのほうが多く25-35歳くらいがメインです。語学学校でグループレッスンを受けているけど物足りない、同じ金額で1か月マンツーマンで受けられるフラミンゴを選ぶ、というこちらも意欲の高い方が多いですね。
朝7時〜夜11まで予約でき、毎日忙しい場合でもチャレンジしやすいと言える。
なぜこんなサービスを作ったのかを聞いた。
野球部に入ったのですが椎間板ヘルニアになって電気治療をしていました。あまりに暇そうにしていると親がガラケーをくれました。
そこからずっとモバゲーをしていました。携帯版「信長の野望」が好きで、戦国武将の人生を再現する掲示版に青春をささげました(笑)
聞けば起業したかったわけではないという。
大学に入って、オーストラリア、中国、アメリカを旅したりして外交官になろうと思っていました。でも、OBOG訪問で「そんな夢のような仕事ではない」と言われ続けてしまって。PR会社に受かったけど就職先送りして、大学の先生に「不勉強すぎるから研究室においで」と言われて大学院に入りました。
まだ20代の金村さんだが、スタートアップするのに時間はかからなかった。
アメリカにいたときサンフランシスコでUberに乗ったんですが、インド人のドライバーで息子とか家族を置いて出稼ぎに来ているんです。「自分の息子をインドから出してアメリカのIT系の学校に入れてエンジニアにしたい」とその彼が言っていて、アメリカンドリームだなと感じました。
「日本ではそれができるのかな」と考えると、留学生はみんなコンビニで働いているし、時給生活している。
レバレッジを掛けていく仕組みができないかなと起業しました。
着眼点はどこにあったのか。
「語学学校はソーシャル、スマホに乗り遅れている」と感じました。留学生は40歳以上があんまりいなくて、iPhoneを使いこなす層がメインです。マス・PCベースでやられているのが大手語学サービスの現状ですが、本当はSNSやスマホと相性がいい。
一方ユーザーも「語学は継続しないと伸びないのは分かっている」ため「毎日会いたいと思うような人と語学をやる」サービスを作るのが大事だと考えました。
そこで「相性のいい人と学んでもらう構造をスマホで作る」フラミンゴを立ち上げました。
スマートフォンアプリも当然、提供されている。
メルカリがスマホでブレイクしたようにデバイスチェンジを巧みにキャッチするスタートアップだ。
将来を聞いた。
直近は外国人の困っていること、たとえば「家、銀行、就職」などをテーマにやっていこうと思っています。起業家になってたくさんの人に影響を与えるのが役割になったと思っていて、可能性を最大化していくのが今の時代を生きる意味があるのかなと考えています。
金村さん個人の意思決定の仕方も変わってきているという。
意識しているのは、昔っぽい決断はやめておこう「自分なら昔やらない決断をしよう」ということ。人と話すのは嫌だったけど、ずっと歴史を考えていたいと思っていたけど、それより違う生き方が見えました。
頭の良さよりより油まみれになる強さでやりたいと考えて事業をやってます。自分がサボってきた実感が強いので人に甘いのが特徴ですが(笑)
2020年に向け訪日外国人、留学生が増える中「外国人が活躍するための場と仕組みを提供する会社」として成長が楽しみだ。
取材担当進藤
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