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インタビュー 2018.02.13

元ミスター慶応が作る「介入型人工知能」Corpy&Coの挑戦

山元浩平

Corpy&Co.創業者兼代表取締役CEO、人工知能研究者
慶応義塾大学理工学部を卒業後、シリコンバレーのスタートアップ、ウェディングプランナー等を経て、東京大学情報理工学系研究科に入学。その後、共同研究としてYahoo! Japan研究所、フランス国立情報学自動制御研究所Inria等で人工知能に関する研究を行い、東大やInriaの同僚と共にCorpy&Co.を創業。関連する研究分野は、機械学習・ディープラーニング・マルチメディア(画像・自然言語)・Web(推薦システム・オンライン広告・UI最適化)・感性情報処理等。研究としては、推薦システムの最高峰国際会議RecSysのワークショップや、Webの最高峰国際会議WWW等で研究論文発表を行ってきた。また、ヤフー株式会社では、ディープラーニングを用いたオンライン広告のクリック率予測の技術を開発し特許を取得。逆にビジネスとしては、AIシステムの研究開発やAI技術のパーソナルトレーニング事業を行いながら、自社プロダクトの開発と海外展開を推し進める。

介入型人工知能 Interruptive AI

AIスタートアップが多数創業し、大企業でもAI開発プロジェクトが多数発表されている。スタートアップが新しいAIを開発することも増えてきている。

その中で介入型人工知能という新しい概念のAIスタートアップがある。それが「Corpy&Co」だ。

日本・フランスをベースに、UI・UX自動最適化技術や不正・異常検出技術、医用画像処理技術、音声認識技術など広く人工知能技術の研究開発を行いながら、全く新しいタイプの介入型人工知能Corpyの開発に取り組んでいます。

介入型人工知能Corpy


介入型人工知能とは聞きなれないがどんなものだろう。

あまり詳しくは言えないのですが、AIの研究開発や教育事業を行いながら開発を進めています。今までは人間が”明示的”に命令を与えて、機械がそれに対応する答えを出力するのが多くのAIでした。

つまり、人間の命令に対して”受動的”です。それは産業革命以降から続く人間と機械の関係性を超えていません。

僕たちは、その関係性を超えて人の人生に”能動的”に介入する人工知能を作ることを目指しています。もちろん”ウザい”でしょうけど。(笑)

SNS、スマホ、VRやAR、ウェアラブルデバイス等、視覚情報はなかなかスキマがありません。ですから耳から情報を勝手に入れてくるエージェントです。

研究開発はどんなことをやっているのか。

機械学習、ディープラーニング、マルチメディア(言語/画像/音声)、ウェブ(推薦システム/オンライン広告/UI・UX最適化)等、広くAI技術の研究開発を行っています。特に医用画像処理、UI・UX最適化システム、不正検知システムには非常に力を入れており、いくつかの企業様に既に導入をしていただいています。

教育事業とは?

「AIを仕事に」をミッションにAI技術のパーソナルトレーニング・研修事業を行っています。

AI技術をビジネスに活用したい経営者や管理職の方向けの講座から、より高度なマーケティングやデータ分析を行うためのデータサイエンティスト養成講座、自身でAIシステムを開発することを目指す機械学習エンジニア養成講座等、上流から下流まで様々な講座を提供しています。

人工知能を仕事にする人のためのオーダーメイド教育だ。

AI DOJO


研究開発と教育、介入型人工知能の開発と幅広いがバランスのとれたスタートアップだ。

元ミスター慶応がAIで起業した経緯

なぜCorpy & Co.は生まれたのだろう。

今はこんなデブですが、実は僕、元ミスター慶応だったりします。だから、後輩にガンちゃん(岩田 剛典:EXILEのメンバー)がいます。僕はプラス20キロになっちゃったんで、ガンちゃん見てると悲しくなってきますが…(笑)

ミスター慶応はみんな他薦なんですが、僕は署名を500人分くらい集めて自薦で出ました。ミスコンとかは基本みんな他薦なので、なかなか自分で積極的に自分のことを宣伝するのが難しいと思いますけど、僕は自薦なんでやる気満々でやりましたよ。

そしたら2ちゃんでガンガンたたかれました(笑)でも、コメントに全部にレスしたら話題になってきて、実際の会場はぜんぜん盛り上がらないんだけど2ちゃんは話題になったり、それで準ミスター慶応になってしまいました。

本にしてやろうと思って出版社にプレゼンしまくって「いや、ミスターなってないじゃん」と言われて全部落ちたのもいい思い出です。そんなこんなで体育を落して留年しました。関係ないか。

実際、ノミネート時の写真があるが、時間の恐ろしさを感じる…

ミスター慶応ノミネート時の山元さん

ぜんぜんAIにつながってこないが、どうつながっていくのだろう。

大学卒業後、世界を知ろうとシリコンバレーのスタートアップにいきました。でも、言葉も通じないし、技術も通用しない。

しゃべりで勝つか、技術で勝つかのどっちかだと思って技術を志し始めました。

日本に帰ってきたあと自分が突き詰めるテーマを考えて、今飛び込んでみるなら人工知能だな、と東京大学情報理工学系研究科中山英樹研究室に入学しました。まさに、ディープラーニングが研究の世界でブレイクする直前でした。

共同研究したヤフー株式会社では、ディープラーニングを用いたオンライン広告のクリック率予測の技術を開発し特許を取得しました。あとはフランスの産総研みたいなフランス国立情報学自動制御研究所Inriaで自然言語処理の研究をしました。

研究フィールドとしては、Webだったので、推薦システムの最高峰国際会議RecSysのワークショップや、Webの最高峰国際会議WWW等で研究発表しました。

東大でもヤフーでもInriaでも、スーパーバイザーや同僚に本当に恵まれて、とんでもなく優秀な人たちとともに素晴らしい時間を過ごせました。

そして日本に帰ってきて、30歳の誕生日をきっかけに東大やInriaの同僚と共にCorpy&Co.を創業しました。

「20代前半はリア充業界のTOP、後半は非リア充の業界で太ってしまった」と笑いながら起業のエピソードを語る山元さんは楽しそうだ。

AI技術を用いて、世界のあらゆるものを最適化していく

将来を聞いた。

まだ始めたばかりで大きなことを言うのもなんですが、AI技術を用いて、世界のあらゆるものを最適化していきたいです。
そしてピュアに、技術が好きなメンバーとワクワクするものを作っていきたいです。その1歩目として「介入型人工知能」Corpyを作っていきたいと思っています。

Corpyの進捗はどうなのだろう。

東大やInriaの研究者たちと一緒に、2019年以降の商用化を目指して現在プロトタイプを鋭意製作中です。

今までの人間と機械の関係を超える新しい体験を提供できるようがんばっていますので、ぜひご期待ください。

キャラクターのたったAIエンジニアの挑戦、応援していきたい。

「Corpy&Co.」について知る

編集後記

取材担当進藤

Webをうろうろしていたら「AIdojo」の広告を見つけて、さっそく取材に。予想以上の個性強いキャラとAIエンジニアとしての実績でびっくりしました。

スタートアップタイムズでも起業家のPR支援として取材を行っていますのでお気軽にお問い合わせください。

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日本初「人工知能スタートアップ特化型」育成投資


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