タレントプールという概念を日本HRTech業界に持ち込む、「TalentCloud」社の挑戦

寺師岳見

マーケティングプラットフォーム開発会社にて、SNSやコミュニティを活用したマーケティングリサーチの企画・運用などに従事した後、Webメディア運営会社を経て、株式会社タレントクラウドを設立。タレントプールの構築に特化したマーケティング志向の採用支援ツール「TalentCloud SaaS」、個人と企業がフォローで繋がるタレントコミュニティ「TalentCloud」を開発・提供する。

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HRtechで期待をされる、タレントプールという概念

HRteckという言葉は、近年日本に浸透しつつある言葉だ。HR(人材)とテクノロジーを掛け合わせるという意味であり、新しい人材活用のモデルとして期待をされている。その市場規模は国内では2021年までに600億付近に到達する予定だ。日本はこの分野でかなり後進国であり、HRteckのトップファイブそれぞれアメリカ・イギリス・インド・カナダ・中国と想像に難くないテクノロジーの先進国が並んでいる。「タレントプール」という概念を日本に持ち込んだ「TalentCloud」に迫る。

一言で言うと「企業と個人がつながるタレントコミュニティサービス」です。一般的に「タレント」と言われると、日本では芸能人を想像しがちです。しかし国外ですと、「タレント」は人材全般を指すのです。我々はそんなタレントの方たちと企業をつなげるパイプの役割を作ります。

 
現在リリースしているサービスは二つあります。一つ目は「talent cloud saas」になります。企業側が自社でタレントプールを管理したいときに使うサービスです。自社HPでの運用がメインになります。よく、今年は無理だけど来年採用したい、タイミングが合わなかったなどの企業側として欲しがる人材を取り込む役割を持っています。
二つ目が多くの企業の声を受けて作った、タレントプラットフォームの「talent cloud」。ユーザー目線のサービスにもなっていて、登録をしているだけで様々な企業と繋がれます。在学中、在職中、転職中、休職中問わずつながりを持つことにフォーカスをしているサービスです。twitter以上、求人サイト未満というところでしょうか。

2軸のサービス展開で、「タレント」と企業に対してそれぞれのニーズに応えているようだ。

 

こちらはユーザー登録型サービスの「TalentCloud」になります。ユーザーは自分のプロフィールや経歴などを編集することができます。企業側は「TalentCloud」上でページを作ることができ、そこで採用の募集をかけることができます。ここで特筆すべきは我々は応募ではなく、「フォロー」という形をとっています。企業は興味ある人材をフォローしますし、ユーザーは興味ある企業をフォローします。ユーザー側には緩いつながりによって、窮屈感を感じさせない作りにしています。

ユーザーと企業の関係性はあくまでもフォローをする。より2者の関係性を良くする秘訣なのだという。

企業向けSAASの「TalentCloud Saas」だ。管理だけではなく、簡単に採用サイトも作れるという。

一転して、「TalentCloud Saas」は企業向けのサービスになります。通常のATSの機能だけでなく、MAツールのように自動メール送信なども標準装備してます。企業側は自社サイトに登録ボタンを作成することができ、そこで簡単にタレントプール(母集団)を集めることができます。また、採用サイトを簡単に作れる機能も搭載しています。

現在主に、成長ベンチャーの企業さんやHRテックに興味を持っている先鋭的な人事部を持っている企業さんに導入をしていただいてます。また、自社の採用サイトを持っていない企業さん、メーカーさんや事業会社にも導入いただいているサービスになっています。

 

競合サービスについてきいた

まっすぐ競合というサービスは現在あまりありません。ビジネスSNSは比較的近いですが、どこも求人サイトになっているのが現状です。我々の強みはタレントプールを軸にサービスを提供しているところ。これによって現在転職活動をしていない人材でも、タイミングによって企業にとって有効な人材になりえます。企業側も同様、今は応募していなくても採用をするとき自社に興味を持つフォロワーの中から人材を集めることが可能です。

タレントプールという発想で、継続的に採用できる人選を蓄積する、ここが実に特徴的だ。

コミュニティ上でつながれば、採用なんて困らない!?

なぜ創業したのかをきいた。

以前マーケティングリサーチのプラットフォームを作っているベンチャーにいました。。業務としてはMROCというオンライン上でコミュニティ形成をし、そこに対してマーケティング活動をするということに注力していました。そこではユーザーと会社が繋がりの中でお互いを知っていくという事を当たり前に感じていたが、求人はそうではないということにも気が付きました。

また、前職では社長TVというプログラムをやっていました。社長TVでは経営者にメッセージをファンの方から送ってもらいます。そのファンってまさに採用するべき人材だと思っていたのですが、まったく採用にはつながっておりませんでした。採用って企業のタイミングと個人のタイミングが合致したときにおこることなのですが、それだと機会損失はかなり大きいと思いました。一旦興味などで人をつなげておけば、将来的にはいつでも採用活動、求職活動ができます。そう思い、社内で事業提案をした結果、独立を果たすことになりました。

途切れない長期的な採用&求職の形を追い求めた結果、タレントプールにつながったという。

運に左右されない、企業と個人がゆるくつながれるプラットフォームを作りたい

将来の展望を聞いた。

今の採用は上でも述べたように奇跡的にタイミングが合ったときしか生まれません。個人と企業がゆるいつながりを持ち続ければ、より運に左右されない双方満足の高い就職ができるでしょう。いつでも声をかけられる、いつでも自分をPRできる、いつでも声をかけれる、その環境が当たり前になる社会にしていきたいと思います。

スカウトや転職は悪だという考えは近年減少しつつあり、ようやくリファラル採用も良いイメージを持たれ始めました。誰だって「君、ウチに来ない?」と言われたら自信つくはずです。自分の市場価値を認識し、より現職に励んでいくことも多く生まれるでしょう。

 

業界を「ゆるく」破壊をする、タレントプール発想はどこまで浸透するのだろうか。引き続き追い続ける。

編集後記

取材担当中山
ゆるくつながる、いいフレーズですね。以前中山も転職活動したことあるんですけど(秘密)、その時の担当者とはその後連絡をとってないです。お互い仲良くなってから面接をすればよかったかなーとか今になって思うんですけど、そんな関係を作れるサービスがあったらよかったとちょっと後悔。

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1 個のコメント

  • 採用管理システムと何が違うのですかね。採用管理システムも随分前から自動メールできますし、採用管理システムで実現できるオートメーションのフローにおいても”さわり”の部分に当たります。

    タレントプールも欧米諸国の発想とは大きく異なるようで、バズワードとして「タレント」という言葉を用いているだけじゃないでしょうかね。

    そもそも、採用媒体と採用管理システムの二つを提供しているのはリクナビら大手も数十年前にやっています。

    一企業の担当者として、目新しさを全く無い上に、他システムを過小評価している点が不快に思いました。

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