建設業一筋18年の会社がIT化!?職人と依頼者をつなげるサービス「クラフトバンク」の挑戦

井上心太

1989年生まれ。九州大学大学院情報知能工学専攻修了。大学院ではJAXAと共同で衛星組込みソフトウェアの最適な開発要件を検証する仕様モデルを構築した。2014年、株式会社リクルートホールディングスに入社後、株式会社リクルートキャリアに出向し、人材領域の新規事業でのプロダクトマネージメントを経て、エンジニア内製組織の立ち上げに参画。人材領域の重点商品となる業務支援サービスにおいて、企画段階で開発が1年かかる想定のプロダクトを、1/4の3ヶ月でリリースする仕組みを構築。競争激化する人材領域において市場投入時期を早め、リクルートキャリアのHR Techでの競争優位を高める成功事例となった。 2018年4月よりユニオンテックに参画。9月、CTO就任。

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職人と工事依頼者を直接繋げるプラットフォーム「クラフトバンク」

「Con-tech」という言葉をご存知だろうか。建設(Construction)と技術(Technology)を組み合わせた言葉で、建設業界のIT化を意味する。国内で50兆を超える市場規模を持つ建設業界はIT企業がほとんど足を踏み入れていない領域だ。古くからのしきたりと仕組みを持つこの業界は熟成された業界ゆえ、同時にIT化が進みづらいことを表す。今回取材したのはITと全く縁のない、内装一筋18年のユニオンテック社だ。新進気鋭のCTOを向かいれ、業界に対して長らく蓄積されたノウハウを元に「Con-tech」の新サービスに挑戦した。

職人と工事依頼者を直接繋げるプラットフォームの「CraftBank」

一言でいうと「職人と工事依頼者を直接繋げるプラットフォーム」になります。工事っていうと多種多様で大掛かりなものをみなさんイメージされますが、実は水周りや引っ越しのガス開栓までが全部工事なのです。比較的身の回りで起きうる1、2日で終わる工事に対して職人に直接依頼できるプラットフォームが僕らのサービスになります。

 

サービス名は「CraftBank」と言います。現在はアプリサービスとして提供させていただいてます。使い方は簡単です。順をおって説明するとまず工事依頼者は案件を登録して職人さんを待ちます。イメージとしては、メルカリに商品を出品する形に似ていますね。メルカリだと大体の単価を出品者が決めますが、工事の場合だと少し難しいです。大体の工事の相場を一般のユーザーさんは知りません。そこを僕らは長年現場で培った経験と相場感でユーザーの値段付けをサポートします。

職人さんから受注申し込みがくると、プロフィールから正式に依頼をするかどうかを判断します。職人さんは案件をこなすごとにステータスが上書きされていきます。良い評価をもらえれば、より良い職人としてスコアリングされていきます。

案件掲載だけでなく、近くの職人に直接依頼することもできます。マップ上に近くにいる職人が表示される仕組みです。直接依頼する場合は地図上のヘルメットのマークをクリックするとプロフィールを見ることができ、発注をかけることも可能です。どうしても工事は地理的な問題があります、大阪の工事を東京の職人さんに依頼してもしょうがないので、近くの職人さんを表示するようにしています。※現在は一都三県のみでサービス提供

工事案件毎の依頼だけでなく、物理的に近くにいる職人さんに業務を依頼できる仕組みだ。

利用する依頼者と職人についてきいた。

実は今職人さんを絞っていて、誰でも登録できるようになっていないんです。やっぱりサービスの初期段階なので工事品質を大事にしたいですね。なので今は工事の品質はもちろん、コミュニケーション力などのビジネススキルを含め信頼できる職人さんしかいれていません。彼らは僕らの既存事業でお手伝いしてくれている人たちです。人数としては300名ぐらいですかね。

将来的には工事力とコミュニケーション力両方を備えた職人さんを一般募集していくイメージですね。

 

オフィスはめっちゃITぽい、中身は超アナログ会社だったんですよ。でも僕がCTOになったのでもう大丈夫!

井上CTOの入社経緯についてきいた。

僕がこの会社を始めた知ったのは去年の11月。前職はリクルート出身で、僕らの社長の韓(ハン)もリクルート出身なのでそこのつながりとよく思われるんです。実際は同期の紹介で知りました。当時はエンジニアは0人、内装事業の、設計、デザイン、施工管理などが80人以上の会社でしたね。ただ会長の大川も社長の韓もとてもビジョナリーで、IT事業を拡大したいとは最初から言っていましたね。僕はそのビジョンに惹かれて一人目のエンジニアとして入社しました。現在はトータルで6名のエンジニアがいるような会社まで成長してきました。

会社の印象についてきいた。

僕らのオフィスってすごいITぽいって言われるんですけど、実はまだまだアナログ会社なんですよ。みんなエンジニアと一緒に働いたことがないので、僕のこと宇宙人だと思っているし。開発の人間なので、なんであの人の画面は黒いの?とかよく聞かれます。でもそんなアナログ会社ですけど、みんなの吸収力は本当にすごい。僕みたいな人でも受け入れてくれるし、全然排他的な感じはないんですよね。

CTO就任秘話についても触れた。

スタートはゴリゴリの手を動かすエンジニアとして入社しました。でもやっぱり一人でやると全然手が回らないんですよね。最初は気合でやっていたんですけど、組織作りが必要なのはどこかで薄々感じていたんです。社長の韓も同じ考えで、じゃあお前CTOをやってみろという感じで決まったんです(笑)。ちゃんとIT化をするという意志は経営陣全体が持っていたイメージだったので疑問は感じませんでしたね。

主婦が水周りに困ったら、クラフトバンクを使って工事を依頼する。そんな世界にしていきたい。

将来の展望を聞いた。

クラフトバンクは、一般消費者しいては主婦の方なんかが気軽に使っていただけるサービスにしていきたいですね。そして工事依頼者だけでなく、僕らが注力しているのは職人の再評価です。末端の職人さんでもスキルに見合った所得を得る、これによって3Kという概念を持つこの業種のイメージを払拭していきたいと思っています。最終形としては職人版のLinkedinといったところですかね。一人親方がしっかり評価され稼ぐことができる世界観にしていきたいです。

ユニオンテックという会社は、僕の(CTOとしての)視点からするとテックカンパニーとなっていくでしょうね。これからの建設業はテクノロジーが必須です。僕らの社名ってテックとありますが、今まではテクニークという意味でした。しかしユニオンテックはこれから、テクノロジーのテックも持ち得る会社になっていきます。やっぱりテクニークを積み重ねるだけでは、業界に大きな変革はもたらせないんです。テクニークとテクノロジー、この両方を持ち得ればより影響を与えれるリードカンパニーになれると思います。

僕らの会社は18年間内装のスペシャリストと協力してくれている1000社以上の職人で成り立っている会社でした。これからはエンジニアという職人を加えて次のステージを目指していきます。

建設業界のリードカンパニーとなる、ユニオンテックは二つのテックで業界を変えるつもりだ。これからも追っていきたいと思う。

編集後記

取材担当中山
オフィス超おしゃれのユニオンテックさん。お美しい広報のお姉様とイケメンCTOに囲まれ取材をしました。会議室が10部屋あるんですけど、全部の部屋の椅子が違うブランドらしい。おそるべしこだわり、さすがは内装のプロでした。

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