鴻上大輔
CRM(Customer Relationship Management)サービスを簡単に説明すると、「営業活動における、顧客管理システム」となる。多くの営業に携わる企業が導入し、幅広い分野で活用されているサービスだ。しかし、多くの企業ではCRMのサービスを開発している側が提供する機能をほとんど使いこなせていないのが現状だ。導入したはいいが、社内でIT知識に強い人が少ないなどの課題を抱えているのだ。一般的なCRMサービスは「つかいにくい」という概念を覆すべく、立ち上がったのが「Rockets」だ。
一言でいうと「エクセルのリスト管理をSNSライクなコミュニケーションで行う」サービスです。僕らのサービスはUI&UXなどの、ユーザーの使用感という部分にこだわっています。ありそうでなかったUIを作りたいというのが僕らの思いです。
Rocketsのサービス「Rocket speed」の画面になる。
僕らのサービスが注力しているのは、リスト管理としての一覧性。左側のタブバーでグループの管理、カラフルな部分は現在抱えている案件のステータスバーになります。様々なステータスを色で表現しているので、一目でみてわかりやすい作りになっています。
ここもこだわった部分です。顧客情報をチャット形式で表示しています。チャット形式はかなり世間に浸透している形式ですので、あまりCRMシステムに慣れていない方でも使いやすいと思います。
チャットのコメントはメールと連動しており、チームのメンバーが入力をした段階でメールにも連絡が飛ぶ。CRMを開いていない時間帯や外出の営業でも確認をしやすい形だ。
ここはCSVデータアップロード。一般的なCRMサービスでは、CSVデータのインポートを行うまで少し複雑な手順を踏む必要があります。僕らのサービスはボタン一つ。簡単にリストをCRM上にあげることができます。アップロード時に項目を指定可能にすることで、どんなフォーマット(項目)にも対応しています。
顧客情報の更新や追加をチャット形式で行えるのも特徴的だ。
右側に小さなウインドウがありますが、新規顧客情報を登録する画面です。非常にシンプルな作りになっており、名前・メール・会社概要を簡単に登録できます。
ユーザーの使いやすさやサービスのシンプルさに注力をしているという。
サービスの今についてきいた。
現在サービスはクローズドでリリースして3ヶ月、すでに10社以上の導入をしていただいてます。サービスの自由度はかなり高いので導入業種はあまり偏りがないです。本当にいろいろなところからお声掛けをいただいてます。
例えばですが、資金調達をする起業家チームと投資家間で使われたりしています。簡単に社外のメンバーを招待できますので、起業家チームの業務進捗などを管理できたりします。テレアポを良くする企業さまではリストアップに、エンジニアの方はプロジェクトの進捗まとめなどなど。人事にも使われいるんです(笑)採用の管理がしやすいとのことで。僕らも全く想像してませんでしたよ。
一概にCRMと言われると営業で使用するイメージが強い。これほどまでに他業種に採択されのは、使いやすさの部分に特化したためであろう。
どういう経緯で創業したのかきいた。
昔からずっと開発に携わっていました。当時は受託でのサービス開発が多かったのですが、たまたま僕のお客さんは細かい部分よりも「こんな感じにしてくれ」っていう要望が多かったんです。なので、どうやったらそのお客様に喜ばれるかをずっと考えてまして。そこからだと思います、「僕らが作ったものを使ってもらう」から「本当に使いやすいものを作る」というコンセプトを持ったのは。
メンバーからの声もいただいた。
代表は、本当に「空気を読まないんです」。でももちろんいい意味での「空気を読まない」ですよ。多くの開発者でありがちなのは、空気を読みすぎるので、お客様の声を拾いすぎてしまうこと。結果、多機能だがかなり難解なものになったりします。そこを社長は空気を読まないので、ある意味すごくシャープに開発ができるんです。
将来をきいた
B2BのSaaSは、日々様々なサービスが登場しており、イノベーションは生まれにくい状況だと思います。本当にいろんな会社が開発に携わっているので。ただそこにも僕らの入る余地は十分あると思ってます。やはりUI&UX、これにこだわりたいですね。
あとは、多ジャンルにおいて長く評価されるサービス作りをしていきたいです。たとえば、atlassianのような組織にしていきたいと思ってます。
「Rockets」が作る、使いやすさにこだわったCRMを是非使ってみてほしい。
取材担当中山
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