山田裕一朗
同志社大学経済学部卒業後、三菱重工業、ボストン コンサルティング グループを経て2010年、創業期のレアジョブ入社。レアジョブでは執行役員として人事、マーケティング、ブラジル事業、三井物産との資本業務提携等を担当。その後、ファインディ株式会社を創業。また、現在もHRBP(ヒューマンリソースビジネスパートナー)としてレアジョブに関わっている。
採用の舞台が紙からインターネットに移り変わってから長い。今や人を採用できるかどうかは、その企業が制作する求人票に依存していると言っても過言ではない。ハイクラスエンジニアの転職に特化した「Findy」では、サービス内で掲載する求人票の採点まで行ってくれるという。
「Findy」は一言でいうと、「エンジニアのスキルを見える化し、仕事探しをサポートする」サービスです。我々はエンジニアのGitHubを解析して、スキルの偏差値化を行なっています。さらに求職の意図があるエンジニアには、開発言語やスキルにマッチした企業を紹介しています。
今や国内の多数のエンジニアが用いているツールがGitHubだ。これを元に履歴書ではわからない個人のスキルや技術力を見える化する偏差値を生成しているという。
また、中途採用だけでなくフリーランスや副業といった幅広い働き方に対応しているのもFindyの特徴といえるだろう。
導入企業は大手からスタートアップまでと幅広い。求職者にとっても魅力的だと言える先端IT企業での導入が進んでいるといえる。
企業側に対しては採用したいエンジニアの職種や開発言語に応じて最適なエンジニアとのマッチングを提供しています。マッチング自体は無制限、企業側は気になった求職者に対して1日5件週35件「いいね」を送れる仕組み。エンジニアから「いいかも」があればスカウトを送付できます。企業・エンジニアともにお互い興味のある者同士のためメッセージ返信率が高いのも特徴です。
人材紹介を含めてエンジニア採用サービスの競合は多数あります。ただ僕らのサービスは、最適な仕事とつながるマッチングプラットフォームを目指しているだけでなく、エンジニアが楽しく使い続けられるプラットフォームを作っています。ユーザー向けの勉強会を開いたり、企業の求人票ランキングを作ったりとエンジニア目線にそったサービス開発を目指しています。そのため、サービス企画もエンジニア自身が行い、実装から新機能のマーケティングまで一貫してエンジニアが主導しています。
起業の経緯について聞いた。
僕のファーストキャリアは三菱重工で、そこの経営企画・工場部門でした。そこで事業計画や設備投資計画の策定、審査、フォローなどをやっていました。もともと僕は文系出身だったのですが、仕事は生産技術に関することで技術と接し始める機会となりました。経営に触れていく中で興味を持ち、戦略コンサルに転職。ただ、コンサルの世界ではなかなか成果が出せない時期が続きました。ある時、ふとレアジョブの創業者のブログ「起業している日記、戦略コンサルを辞めて」を見つけました。ぜひこの人に会いたいとブログを読むうちに思い、実際にアポを獲得。良い意味で会ってみたらすごく身近なナチュラルな人だったんですよね。
僕は起業家がみんな孫正義みたいな人だと思っていたけど、そんなことなかった。自分にもできるかも、と思いました。(失礼ですね、すみません)そこからはレアジョブに入社し、創業者の加藤さんや中村さんの下で働かせていただきました。30を過ぎたころに起業を決意。レアジョブでHRに関わる中で人がどうしたら活き活き働けるかに興味をもったことからも、現在のFindyをスタートしました。
将来の展望を聞いた。
技術立国、日本を取り戻す。これが僕の一番の目標です。日本の豊かさを維持していく、次の世代が住みやすい国を作っていくためにはテクノロジーの力は欠かせません。そのためにイノベーションを創る人たち(エンジニア)が主役にならないといけないし、我々はそのサポートをしていきたい。
海外展開はしていきたいですね。日本は圧倒的にエンジニアが足りず、グラフだけみたら減っていく一方です。海外から移民がくるよう、東京を魅力的な場所にしていきたい。そのためには僕らスタートアップがより輝けるようにならなきゃいけないですよね。将来的にはアジアにもサービスを展開、世界進出の足がかりにするつもりです。
エンジニアにとって最良な働き方を提供するFindyのこれからには目が離せない。
取材担当中山
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