Uplift Modelingによる介入効果の最適化を実現

Uplift Modelingによる介入効果の最適化を実現

3行で言うと…
SMNの研究開発組織「a.i lab.」(アイラボ)は、東京工業大学との共同研究により、ユーザーへの介入効果を最適化するUplift Modeling手法を開発しました。
◇概要
ソネット・メディア・ネットワークス株式会社(以下、SMN)の研究開発組織
「a.i lab.」(アイラボ)は、東京工業大学工学院 経営工学系の中田和秀
准教授の研究室との共同研究により、ユーザーへの介入効果を最適化する
Uplift Modeling手法を開発しました。

Uplift Modelingは、広告配信や投薬などのユーザーへの介入と、購買行動や
予後といった結果との「因果関係」を明らかにするための研究分野です。
介入による純Lift効果を予測することができれば、事前にユーザーごとに
介入の純効果を見積もった上で、効率の良い介入戦略を立てることが
可能となります。SMNが事業として展開する広告配信プラットフォームに
おいては、広告によって購入しやすさが向上する度合いの高いユーザーのみに
ターゲティング配信することでROI(投資利益率)を最大化できると
期待されています。

【Uplift Modeling概念図】

<参考画像URL>

Uplift Modelingによる介入効果の最適化を実現


 ※上記よりご参照下さい。

◇研究の背景
従来のUplift Modelingでは、広告配信を実施する集団と、広告配信を
実施しない集団に、ユーザーをランダム分けた上で、それぞれの広告効果を
比較するA/Bテストを行う必要がありました。従来の広告クリエイティブ
(画像)などの効果比較を行うA/Bテストとは異なり、ランダムな広告配信に
よるA/Bテストでは、対象ユーザーへ興味のない広告配信を行うなどの必要が
発生します。
この従来手法では、無駄な広告配信によるユーザー体験の悪化や、興味のある
広告に触れられない機会損失が生じるため、現実的に適用は困難でした。
そこで、A/Bテストを行うことなく高い精度でLift効果を予測する本手法の
研究に取り組みました。

◇研究の内容
A/Bテストが不要なUplift Modelingの手法としては、Transformed Outcomeが
知られていますが、現実的な仮定の下ではこの手法が正しいLift効果を
推定できないことを示し、その欠点を解消する新たな手法である
SDRM(Switch Doubly Robust Method)と
SDR-MSE(Switch Doubly Robust – Mean Squared Error)(以下、SDR-UM)を
提案しました。この手法を心臓カテーテルによる生存率への影響を調査した
公開データ(*)に適用したところ、治療によって生存率が高くなる患者集団を
特定することに成功しました。

*公開データ
Right Heart Catheterization Data   http://biostat.mc.vanderbilt.edu/DataSets

・データ提供論文:The effectiveness of right heart catheterization in the initial
care of critically ill patients.
JAMA(J American Medical Association)276:889-897

・著者:Connors AF Jr
(Department of Medicine, Case Western Reserve University at MetroHealth
Medical Center, Cleveland, Ohio, USA.)

【参考画像「Real-World Experiment」】
<参考画像URL>

Uplift Modelingによる介入効果の最適化を実現


 ※上記よりご参照下さい。

重症と診断された右心房へのカテーテル治療を行った患者の予後の生存有無が記録されている
公開データセットを用いて、今回提案した手法(SDR-UM)を既存の手法と比較しました。
このデータセットには、集中治療室で診断後1日以内に右心房カテーテルの治療を
受けた5,735人の患者が含まれています。元々のデータセットにおいては右心房
カテーテル治療を施すことによって、患者全体における平均的な生存率が
減少することが知られていました。しかし、私たちが提案したUplift modelingの
手法を用いることで、右心房カテーテル治療を施すことにより生存率を
向上させることができる一部(20%)の患者を特定することに成功しました。
これにより、右心房カテーテルの実施を個別化することができれば、
全体の患者の生存率の向上に繋がると考えられます。

◇今後の展開
Lift効果の高いユーザーに対して、広告配信を行うことでROIを最適化するだけでなく、
当該ユーザーをSMNが提供するマーケティングAIプラットフォーム「VALIS-Cockpit」
(ヴァリス-コックピット)によって可視化しInsightを抽出することで、
より幅広いマーケティング施策への利用を想定しております。
また、本論文で医療データに対する有効性を示したように、さまざまな分野で幅広く
活用できると考えております。

本共著論文(Uplift Modelingによる介入効果の最適化)は、カナダ・カルガリーで
開催された「SIAM International Conference on Data Mining」
(SDM19:開催期間5月2日~4日)にて発表(現地時間5月3日)を行いました。

【論文(講演)情報】
・学会名:SIAM International Conference on Data Mining(SDM19)
・タイトル:Doubly Robust Prediction and Evaluation Methods Improve
Uplift Modeling for Observational Data
・著者:Yuto Saito,Hayato Sakata,Kazuhide Nakata
・DOI:10.1137/1.9781611975673.53

以 上

参考情報【「a.i lab.」(アイラボ)概要】

「a.i lab.」(Ambitious Innovation Laboratory)は、独自に開発した
AI「VALIS-Engine」(ヴァリス-エンジン)をはじめ、マーケティングテクノロジーに
関する先進的な研究開発を行っています。「VALIS-Engine」のテクノロジーを
商品やサービスに導入することで、「貰って嬉しい広告」「機会損失の最小化」の実現を
目指す研究開発組織です。

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ソネット・メディア・ネットワークス 会社概要
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2000 年 3 月に設立。ソニーグループで培った技術力をベースに、マーケティング
テクノロジー事業を展開しています。「技術力による、顧客のマーケティング
課題の解決」を実現するため、ビッグデータ処理と人工知能のテクノロジーを
連携し進化を続けています。
現在、DSP「Logicad」、マーケティングAIプラットフォーム「VALIS-Cockpit」などを
提供することで、マーケティングに関する様々な課題解決を実現しています。

■ ソネット・メディア・ネットワークス株式会社
URL https://www.so-netmedia.jp/

※記載されている会社名および商品名、サービス名は各社の商標または登録商標です。

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