エイシングが新たにAIの統合学習技術を開発し、“集合知モデル”の構築を可能に
近年その取り組みに注目が集まるエッジAIの中でも、現在、クラウド接続を一切必要とせず、“導入機器が単体で自動追加学習できるエッジAI”への需要が、特に「自動運転」や「工場の自動化(FA)」といった世界的に注目度の高い分野において急速に増している。エイシングは、エッジAIアルゴリズムの研究・開発を推進する専門チーム「Algorithm Development Group(アルゴリズム ディベロップメント グループ:以下ADG)」により、これまで一般的であった大規模な計算環境を必要とするディープラーニングと異なる、導入機器単体で自動追加学習が可能な上、機械制御に特化することで“軽量かつ高い精度”を実現したアルゴリズムの開発を進めてきた。
■複数のAIモデルを“一つのモデル”に統合することで、AIによる学習の最大効率化を実現
エッジAIアルゴリズム開発専門チーム「ADG」により新たに開発および特許取得した統合学習技術は、従来のAI技術では困難であった、“エッジAIによる集合知の生成”を可能にするものである。同技術により、複数の機器で個別に学習を行い生成した異なるAIモデルを一つの“集合知モデル”として統合することができるため、これまで単一の機器で長い時間や工数をかけて学習していたプロセスを大幅に短縮、効率化することが可能となる。
また、従来のAI技術で“集合知モデル”を構築するには、膨大なデータを格納するためのストレージが必要であったり、情報セキュリティ上の課題があった。しかし同技術では、元データを格納するための大きなストレージを必要とせず、なおかつ元データを直接扱うセキュリティ上の問題を回避することができる。
■統合学習技術により、スマホや自動車など日常のあらゆるシーンへのエッジAI実装を目指す
統合学習技術によってエッジAIで学習した個別の経験値を統合した“集合知モデル”は、社会課題の解決に向け活用することができる。例えば、健康状態を計測できるスマートフォンなどのウエアラブル端末にAIを搭載し、一定期間学習した個々の学習済AIモデルを年齢や性別ごとに統合することで、「20代男性」、「30代女性」など特定のセグメントに適した新たなAIモデルを構築することができ、ヘルステック分野などへの幅広い活用が期待できる。 今後、こうしたスマートフォンなどのウエアラブル端末、スマートデバイスをはじめ、自動車や産業ロボットなど、あらゆる日常のシーンへのAIの実装を目指すとしている。
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