M&A総合研究所が上場企業M&A動向レポート【2021年10月版】を発表 。建築・土木業、IT・ソフトウェア業のM&Aが大幅に増加〜
■調査概要
・調査対象期間:2020年10月1日〜2020年10月31日及び2021年10月1日〜2021年10月31日
・調査対象:調査対象期間中に公表された東証適時開示ベースのデータ
・調査方法:東証適時開示データを解析
2021年10月に適時開示された合計70件の上場企業M&A(買収)データを対象とした。公表された情報に基づき、売り手企業側の業種を、化学、建設・土木、衣料品小売、教育・コンサル、住宅・不動産、食料品、電気機器、IT・ソフトウェア、パルプ・紙、電気・ガス、石油・石炭製品、アミューズメント、メディア、その他製品、その他サービス、陸運業、その他小売、介護・福祉、鉄鋼、その他、ディスカウントストア等、精密機器、機械、運輸・倉庫、金属製品、外食・フードサービス、ガラス・土石製品に分類している。
■M&A件数は前年同月と横ばいとなる中、「建設・土木」が前年比200%、「IT・ソフトウェア」が前年同月比160%に増加
調査対象期間中に上場企業が公表したM&A(買収)の件数は70件で、前年同月と同じ件数となった。件数を2021年の各月と比較すると、2月の「97件」、3月の「94件」、4月と9月の「83件」に続いて、5番目となった。また売り手側企業を業種別に見ると、「IT・ソフトウェア」が16件で最も多く、「その他サービス」が8件、「建設・土木」が6件と続いた。
さらに、70件のうち国内企業同士のM&Aは56件、国内・国外の企業によるクロスボーダーM&Aが14件と国内でのM&A、さらに異業種間でのM&Aが38件と全体の半数以上を占める結果となった。
また、売り手企業の業種別のM&A件数を前年と比較すると、売り手が「建設・土木」業であったM&Aが前年比2倍に増加。売り手が「IT・ソフトウェア」業では1.6倍に増加した。
■金額が最も大きかったのはENEOSホールディングスによるジャパン・リニューアブル・エナジーの買収
2021年10月に公表されたM&Aのうち、最も金額が大きかったのはENEOSホールディングス株式会社がジャパン・リニューアブル・エナジー株式会社を買収した件で、その金額は2,000億円と発表された。ジャパン・リニューアブル・エナジーは再生可能エネルギーを取り扱う新興企業で、国内外に60箇所の発電所を保有。ENEOSはこれを買収することで、今後再生可能エネルギーの事業拡大を進めるとされている。
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