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ニュース 2022.01.15

音声SNS「Wacha」で、”人肌感がありながら、 自分を自由に表現できる世界”を創る。 〜Coeto創業ストーリー〜

音声SNS「Wacha」で、”人肌感がありながら、 自分を自由に表現できる世界”を創る。 〜Coeto創業ストーリー〜

3行で言うと…Coeto株式会社は、好きでつながる音声SNSアプリ「Wacha(ワチャ)」の展開をしております。今回はCoeto株式会社の創業ストーリーを配信いたしましたので、音声市場に興味がある方やメディアの皆様からのご連絡をお待ちしております!
2021年1月、コロナ禍という背景も後押しとなり、音声SNS「Clubhouse」が突如爆発的なブームを起こした。この流行により、音声SNSの認知は一気に拡がることになる。その後も、多種多様な音声SNSが注目を集め、今後もさらに音声市場が盛り上がることが予測されている。

Coeto株式会社は、「声と何かを掛け合わせることで、人生を豊かに」をビジョンに掲げ、2021年7月、好きでつながる音声SNSアプリ「Wacha(ワチャ)」のβ版をリリースした。
くだらない話をしよう。

■代表のこと
代表の湊は、先生家系に生まれ、幼稚園から受験を経験。国立の小学校へ行くために幼稚園の頃から週3日は塾へ通っていた。見事小中高一貫の教育水準の高い国立小学校へ合格、12年間をほとんど同じコミュニティの中で過ごしてきた。特に目立ちたいわけでもなく、どちらかというと失敗しないようにという思考の中、学生生活を過ごしていた。しかし、大学受験に失敗し、浪人生活を送ることになる。これが湊にとって初めての挫折だった。ただ、この挫折は開放感にも繋がった。これまでずっと、失敗しないようにという思考の中、”学歴至上主義、上位層に居ないといけない”というプレッシャーを、常に感じて生きていたからだ。

1年後、上智大学に入学。何かやらないといけないという意識から、当時学生が起業して話題となっていたスタートアップで、インターンとして働くことにした。全員が大学生、とにかく勢いがある会社だったため、いろんな仕事を任せてもらえた。営業からスタートし、関西支社の立ち上げまで経験。短い間ではあったが、ほとんどの時間をインターンに費やした。
その後も留学生と日本人を繋ぐサービスを提供する事業をやってみたり、大学4年間で、さまざまな経験をすることができた。就職は、偶然同じ大学の先輩が創業していた株式会社アトラエへ。学生時代にさまざまな事業を体験し、「人が生きがいを持って働くことの難しさ」を実感したこと、事業と組織は両輪で回らないと成長しないということを感じ、組織に興味を持ったことが大きな決め手となった。

■順調とは言えない社会人生活
同業界でのインターン経験、しかも当時話題のベンチャー企業での経験により、多少の自信があったが、なかなか結果が出なかった。確かに同じ業界ではあったが、必要なスキルは全く違い、そして何よりも自分にはやり切る力が足りない事を痛感した。入社から約3年間は、この状況から脱することができなかった。

しかし、とあるきっかけで、会社として大きなプロジェクトを任せてもらえることになり、この時に何がなんでも結果を残すという強い意志のもと、結果的に成果を残すことに成功した。この成功から、その後も様々なプロジェクトを成功に導き、少しずつ「経営」に興味を持ち始めた。次のステップとして、経営を学べるポジションを経験したいという思いから、公教育事業を行なっている会社で、学校や塾に教材やITソリューションを提供する企業への転職を決意した。

■起業を意識したきっかけ
転職をしたちょうどその頃、世の中は新型コロナウィルスの影響により、これまで当たり前のように行われていた、雑談や他愛もない会話など、対面での気軽なコミュニケーション機会が減少するなど、日常生活に大きな変化が起こっていた。

クライアント先の学校や塾も軒並み非対面を余儀なくされた。その状態がしばらく続いた時に、友人や部活のチームメイトと会えないことで、寂しさや頑張りがいを見失う生徒や、その状況を危惧する先生との会話で実情がよりリアルに見えてきた。特に10代20代の若い世代にとっては、大きな影響があったと感じていた。たとえば、卒業旅行に行けなかった、卒業式・入学式ができなかった、進学のために上京してきた学生はリモート授業により、対面で友達を作る機会すらない。根源的な欲求が満たされていない、今の時期にしか経験できない体験が制限された若い世代に向けて、何かしら「居場所」を提供できないものかと考え始めた。

■Coeto創業
孤独を自覚している人と時間が増え、より孤独に陥りやすくなってしまった世界。孤独感は、不安やストレス、認知機能の低下を引き起こす。コロナ以前はずっと減少していた自殺者数も11年ぶりに増加に転じた。特に児童生徒といった若年層は前年比4割増と深刻な社会問題となった。湊はこれらのニュースを目にする度に、どうにかして「孤独」を解決できないかという想いが強くなっていた。

ちょうど起業を考えていたタイミングとも重なった。もし新型コロナウイルスがなかったら、おそらく自分の得意分野で起業していただろう。しかし、コロナにより考えが変わった。学歴やキャリア以上に、 人間の”本質的欲求実現”や”悩みの解消”が重要だと感じ、「誰もが人と繋がっている社会を創る」というビジョンのもと、2020年9月にCoeto株式会社を創業した。

■「音声×SNS」
「人々の“孤独”をなくす」、この課題を解決するためのサービスを開発したい。そう思った時に真っ先に思いついたのが「音声」と「SNS」。音声は、誰でも、いつでも、どこでも使える。顔や背景が映らない気軽さと、テキストでは表現が難しい「感情」が、人肌感を持ったまま、わかりやすく伝わる特徴を持っている。一方でSNSは、連絡先まで知らなくても、人との繋がりを感じることができる特徴を持ち、相互コミュニケーションが可能。この「音声」と「SNS」の掛け算が、人と繋がっている感覚を得ることができ、気軽なコミュニケーション手段として、孤独や寂しさを解消するサービスになるのではと考えた。特にこだわったのは、1:1でも1:Nでもない、N:Nのコミュニケーション。話すのが得意じゃなくても、聞いているだけ、コメントするだけなど、様々な人が参加できる場所。そして、誰でも気軽に人と繋がれる場所を提供し、孤独や寂しさを解消する音声SNS「Wacha(ワチャ)」の開発に取り掛かった。

■組織の新しい形
まずは組織づくりから取り掛かった。新しい市場や概念を作る創業メンバーに関しては、スキルももちろん重要だが、それ以上に「この仲間とやりたい、このチームで勝つんだ」というマインドを重視し、その視点から最も適した方法である、リファラルで集めた。
「レベルの高い人を、スタートアップという資金の限られた中で、持続可能な経営を行いながら共に戦ってもらう」と言う観点で、創業メンバーには出資して参画してもらい、一緒に中長期的な成功を実現するために、コミットすることを誓ってくれた。

それぞれの分野のプロフェッショナルが揃ったあとは、Z世代向けのサービスを運営するにあたり、中心的な存在となるZ世代の採用を強化した。彼らの感性やアイデアはまさに同世代の感性を擽るようなものが多く、サービスの成長に欠かせない。しかし、経験や、人脈など、若いが故に足りないものも明確にある。その足りない部分を、創業メンバーを中心とした、プロフェッショナルなメンバーで支え、成果に繋げるという体制を取った。
それは決して「マネジメント」や「指示」という関係性ではなく、あくまでチームで成果を出すための「役割分担」であり、どちらが上か下かではなく、お互いの強みを効率よく、最大限発揮するための組織の仕組みという観点で設計している。今後も状況に併せて組織形態は柔軟に変化していくだろう。

■Clubhouseとの明確な差別化
Wachaを開発する上でベンチマークしていたのが、まだ日本で流行る以前、すでにアメリカで大流行を見せていた「Clubhouse」だ。開発の真っ只中であった2021年1月、そのClubhouseが日本でも爆発的に大流行した。約3週間にわたり、SNS上ではClubhouseの話題で持ちきりだった。コロナ禍でコミュニケーション欲求が高まっていたこと、そして招待制ということが理由として考えられる。我々も、遅かれ早かれ日本でも流行るだろうという予測をしていたが、こんなに早いタイミングだとは思っていなかった。もちろん、焦りもあった。しかし、Clubhouseとの明確な差別化に関しての戦略も立てていた。

1つ目はマーケティング戦略。Facebookを始め、アメリカでは、著名人やハイレイヤーが使い始めると、そこから全レイヤーに浸透する。Clubhouseも同様の手法を使い、日本で広めていった。一方で日本は、若い人の発信力が強く、トレンドを作る力が強い。その後に年次の高い人たちに浸透する傾向にある。振り返ると、TikTok、タピオカ、mixiなど大流行を見せたモノも、全てこの流れでトレンドとなった。日本でサービスを流行らせ浸透させるには、アプローチするターゲットの順番が重要であり、我々はまずZ世代を明確なターゲットとして設定した。

2つ目はコミュニケーション戦略。アメリカを中心に、コミュニケーションの目的は、自分の主義主張をしっかりと明示することが多い。一方で、日本は共感し合うことでお互いを理解し、心地いい場所を体験することが目的となることが多い。また、いきなり挙手して話し始める人は日本には少ない。テキストで双方向のコミュニケーションがとれる機能に特化した「slido」などが流行るのも、そういった理由である。会話重視であったとしても、コメントやテキストでも、自分の関わりたい温度感で関われる環境を作ることが重要だと考えた。

■β版リリース
難しい開発も、高い能力を持つプロフェッショナルメンバーの貢献により、最短で乗り切ることができ、ついに2021年7月、音声SNS「Wacha」のβ版をリリースすることができた。プレスリリースの反応もよく、多数のメディアに取り上げられ、”音声SNS”の注目度の高さを実感した。しかしながら、配信者数はもちろんゼロからのスタート。大学生を中心としたZ世代のインターン生に、コアな部分まで業務を任せることで、少しずつ配信者の獲得に動いた。まだまだ認知が低い中、配信してくれるユーザー(わちゃらー)からの、感想や要望などもしっかり受け取りながら、プラダクトを徐々にブラッシュアップしていった。

インターン生の頑張りにより、2021年10月には、配信数やコメント数などが前月比で大幅に伸びた。他の音声SNSアプリのヘビーユーザーが、クチコミでWachaを知り配信してくれるなど、徐々に認知が上がったきたことがうかがえる。

■音声マーケットの今後の展望、予測
日本国内でのスマートフォンの所有率は86.9%、10代20代で見ると約98%という高い数字が出ている。スマホが普及して、常に何かしらのアクションを起こしている時間が増えた。そのことにより、何もしていない時間に対し過敏に反応するようになってきている。移動中や家事をしている時でさえ、耳が空いた状態になると、音楽を聴く、ラジオを聴くなど、様々なコンテンツが選択肢となり、アクションを起こしている。その中で「人と繋がりたい」、「寂しさを解消したい」というようなニーズは、他のSNSの動向を見ていてもあると感じる。気軽に参加できるが、ちゃんと人と近くにいるような体験を求めるということだろう。そのニーズに、「音声」×「SNS」×「好きなこと」という組み合わせがとても重要であり、唯一の解決策だと思っている。

これはあくまで音声メディアに関する見解だが、音声全体としては、音声解析技術が進むことで、音声広告はこれまでよりも大幅に拡大するだろう。現在Googleなどで配信されているアドネットワークに匹敵するような、精度の高い音声配信ができる時代もそう遠くない。そうなると人は耳から情報を取得して判断することに慣れてくる。すると、現在そこまで普及しているとは言い難いスマートスピーカーや、音声メディアの活用が劇的に増え、現在の「動画」や「D2C」というトレンドなどを、はるかに凌ぐ新しい産業として成立するのではないか。情報取得が「目」→「耳」になることで、ただの情報のリッチ化に留まらず、受け皿が変わり、そこに新しい産業が発展するはずだ。

■音声SNS「Wacha」の今後の展望
視覚のバイアスに囚われず、お互いの好きなことや興味、共通の知人などの情報のみで繋がることで、人と繋がる難易度は大幅に下がっていくと考えている。今は1人がいくつものコミュニティに属し、いくつもの表情や顔を持っている。そんな状況下で、音声プラットフォームにおける独自の顔を持ち、そこで人と繋がり合うということは、とても自然であり、今後のあるべき関係性のひとつの形であると思う。そんな人肌感がありながら、自分を自由に表現できる世界、人々の寂しさや孤独を埋めるようなコミュニティの形成を、いち早く実現すべく、チーム一同邁進していきたい。

Coetoでは、引き続きZ世代付近の方の募集を強化して行く。若くて意欲のある人であれば、年齢経験に関わらず挑戦できる環境を用意し、サービスや会社を成長するために、今何が必要かを今以上に活発に、かつ自発的に議論し続けるような組織を目指す。プロフェッショナルメンバーも、その勢いとスピードに負けないような努力をすることで、年齢は少し離れていても、お互い成長できるような環境を作って行きたい。

https://www.wantedly.com/companies/company_coeto

<Wachaとは>                                          

Wachaは、共通の趣味をもつ友だちと、会話を楽しめる音声SNS
アプリです。友だちと好きなテーマで盛り上がるための機能も充実。
音声SNSなので、移動中や作業をしながらなど、何かをしながら
楽しむことも可能です。

<使用例>
・離れた場所でも、好きなスポーツやテレビを一緒に観ながら楽しむ
・同じ趣味をもつ仲間と繋がり、気軽に会話を楽しむ
・移動中、作業中にラジオ感覚でながら視聴を楽しむ
・鍵付きルームで、学校やサークル、友達同士の雑談を楽しむ
・ファンの方に、ここだけの話を発信し、ファンエンゲージを高める

<ダウンロード>
iOSとAndroidどちらにも対応。非招待制なので、ダウンロード
すればどなたでも楽しめます!

<代表者プロフィール>                                      

湊 健二( Kenji Minato)
上智大学在学中に当時社員5名だったスタートアップ企業にジョイン。大阪支社の一人立ち上げや、CSの立ち上げなどに従事。ビジネスへの向き合いやベンチャー企業の魅力を学ぶ。新卒で入社した株式会社アトラエでは組織作りや事業戦略を学ぶ。WevoxのBiz-sideの責任者として、同社初のSaaSプロダクトを確立し、2年半で1200社が利用するまで事業を牽引。HRや教育事業に関わる中で、学歴やキャリア以上に、人間の本質的欲求実現や、悩みの解消が重要だと感じ、Coeto株式会社を創業。

<会社情報>                                           

会社名 : Coeto株式会社
事業内容: 音声SNS「Wacha」の開発・運営
代表者 : 代表取締役 湊 健二
所在地 : 東京都渋谷区宇田川町2-1 渋谷ホームズ713
資本金 : 1225万円
設立  : 2020年9月
URL   : https://coeto.co/

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