日本中小企業が取り入れるDX戦略の現状:中小企業の4割以上がデジタル戦略への投資額を増加する意向
第一弾ではデジタル戦略を実行している中小企業の6割が「十分に確立していない」と感じていることが明らかになりましたが、第二弾では、デジタル戦略の具体的な取り組みや主に利用されているプラットフォーム、今後の投資の見込みなどについて紹介しています。
【ポイント1】
デジタル戦略が1番役に立っていると中小企業が感じるのはコミュニケーションに関わる業務
多かった回答:
「顧客とつながりやすく、コミュニケーションが容易になる」(44%)
「より効率的なカスタマーサービスを提供できるようになる」(40%)
少なかった回答:
「多様なチャネルでより多くのユーザーにリーチすることが可能となり、販売機会を拡大することができる」(14%)
「Webサイトへのトラフィックが増加する」(10%)
意外なことに集客や販路に関わる領域でデジタル戦略が役に立っていると感じる人はまだまだ少ないようで、ここにデジタル化を定着させるべき余地があるようです。
【ポイント2】
デジタルプレセンス(オンライン上の存在)を高めるには企業自らの情報発信が重要です。
検索エンジン、SNS、自社Webサイト、レビューページ、ECサイトの5つのプラットフォームをどの頻度で更新しているか質問したところ、SNSとレビューページ(口コミへの返信)の更新頻度が最も高いことがわかりました。
毎日更新すると答えた人の割合:
ソーシャルメディア(約16%)
レビューページ(口コミへの返信)(約15%)
自社Webサイト(約10%)
検索エンジン(SEOタイトルやディスクリプションなど)(約8%)
ECプラットフォーム(約8%)
頻度を問わず最も利用されているプラットフォームは自社Webサイトとなり、大半の情報は自社Webサイトで公開し、即時性が求められる口コミやSNSはこまめに活用するなど、用途によって媒体を使い分けていると考えられます。
【ポイント3】
中小企業が重要視するデジタル戦略の取り組み1位は「データ収集」
様々な取り組みが考えられるデジタル戦略の中で中小企業が重要と考えている取り組み上位は:
データ収集 (78%)
クラウドソフトウェア (71%)
メールマーケティング (70%)
デジタル戦略調査第一弾で、自社で最も対応を必要としている課題は「データ収集と分析ツール」だと明らかになりましたが、今回の重要度の結果とも一致しています。
【ポイント4】
9割以上が今後2年間デジタル戦略への投資を継続する認識と回答
自社のデジタル戦略への投資額が今後2年間どう変化していくと思うかという質問への回答は、
増加する (44%)
変わらない (49%)
減少する (7%)
「増加する」と答えた回答者の理由は、
戦略を策定中であり、完全に導入するまでにさらなる投資が必要となるから (48%)
現在の戦略を調整しており、そのために更なる投資が必要だから (23%)
現在の戦略は成功しており、投資を増やすことで収益増が期待できるから (22%)
スタッフの増員が必要だから (7%)
現在の戦略が「成功している」と評価する回答者は22%に留まっているものの、大半の中小企業はビジネスのデジタル化を「進行中」のプロセスとみなしていることが分かります。つまり、短期的な見返りを求めず、長い目で見て努力をし続ける姿勢が窺えます。
調査結果の詳細は、リンク先「デジタル戦略調査第2弾」をご覧ください。
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