理学博士。院生時代はスーパーコンピュータを利用したシミュレーションで宇宙物理の研究に従事。株式会社ディー・エヌ・エーにエンジニアとして入社。その後、2013年よりシンガポール現地法人のスタートアップに就業し、外国人エンジニアチームをリード。2016年株式会社Elixを創業。
以下Twitterアカウントでディープラーニング関連の話題を中心にツイートしています↓
https://twitter.com/shinyaelix
過去結城がまとめておりました、Tech Blogも合わせてご覧ください↓
https://elix-tech.github.io/
大手企業のオープンイノベーションが最近話題だ。どの企業もこぞって最先端のAI技術を手に入れようと躍起になり、様々なスタートアップと手を取り合う体制を作っている。その動きは社会を促進させ、日本社会に良い影響をもたらすだろう。今回紹介するのは、大手企業に向けたディープラーニング専門企業の「Elix」(エリックス)だ。知る人ぞ知る、研究開発のプロ集団である。
一言でいうと「大企業向けのディープラーニングを使ったR&D」になります。
僕らのメイン業務はコンサルティングと開発。社内には、論文のサーベイを用いた提案やモデルの開発に強みを持ったエンジニアが多いです。様々な企業のイノベーション促進のため、色々なシーンで大手企業のR&Dのサポートをしているのが僕らの特徴といえます。専門はディープラーニング、この技術を各社の実際の事業に活かすお手伝いをさせていただいています。
↑画像にある通り、機械学習を用いた画像認識の技術が強みのようだ。深度推定から姿勢推定などがあげられる。
一般的なコンサルティングから開発、運用開始から改良までをトータルサポートをするのもElixの特徴だ。ただ作りっぱなし、やりっぱなしを避け確実に現場で実運用される技術導入をはかっているようだ。
そのパートナー企業は公開できる範囲でも、日本を代表する大手企業が多い。
僕らの主なクライアントは大手企業さんが多いです。R&Dに大きな予算を割いて開発できるというのが主な理由です。深いドメイン知識を持つクライアントとディープラーニングを専門とする僕らが合わさることで優れたアウトプットを出すことができます。
競合についても聞いた。
この分野は注目を集めてからそれなりに時間が経ちました。各企業のR&D担当者自身がAIを触りはじめているほか、もちろんスタートアップにも競合が多いですね。そもそもAIの研究開発は、技術者や研究者の違いで大きく差がつくものです。僕らの場合は社内のエンジニアのほとんどが外国人で構成されています。もちろん日本国内にも多くの優秀な研究者がいますが、研究者のレベルをはかる際に国籍ではかりませんよね。たまたま僕らが求める水準にいたのが現在のメンバーというだけのこと。なので社内は英語が公用語なんです。世界中かけまわって優秀な方を採用している、これが僕らの強みですね。
サービスを立ち上げた経緯について聞いた。
もともと僕は博士課程まで宇宙物理の研究をしていました。コンピューターシミュレーションを研究の一環で行っていたので、ITも近いといえば近いですね。物理は今でも好きですが、卒業後はインターネットやITの分野で仕事をしたいと思いDeNAに入社を決意しました。そして、海外で働くことに興味を持っていたことからその後シンガポールのスタートアップにジョイン。元々起業しようと考えていたこともあり日本に戻って起業しました。
AIに強く興味を持ち始めたのはシンガポールにいた頃です。昔から漠然と脳科学や知のメカニズムみたいなものに興味を持っていたこととも関係しているかもしれません。テクノロジー・サイエンス全般に興味を持っているのでそれらの発展にもAIを活かせればとも思っています。AIは生涯かけて取り組みたいと心の底から思えるテーマです。
脳科学に興味を持ったことから、AIの研究に没頭し始めたという。
将来の展望を聞いた。
今の世の中って自動化されていくのはほぼ間違いないんですよね。なのでこの分野って必ず儲かるし、人とお金が投下される分進歩のスピードも早いと思うんです。僕はすごく研究が好きなので、この分野で研究を続けていきたいという気持ちはとても強いですね。
会社を大きくしていきたいのはもちろんです。僕らの実現したい研究の継続のためには、安定した経営と研究への継続的なコスト投下は必要不可欠です。やっぱり世の中を見ればグーグルなど先端企業には優秀な研究者が集まりますよね。なので、安定した経営と資金力の元、エンジニアが自由に研究できる会社を作っていきたいですね。
AIの研究開発に人生を捧げたい。確固たる決意を持った「Elix」をこれからも追っていきたい。
取材担当中山
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