戸村 光
現在は米国シリコンバレーにある大学に進学し政治学を専攻する。同年12月に高校時代に出会ったチャットワーク代表取締役の山本俊行氏に偶然にもシリコンバレーで再開。その後、チャットワークでインターンシップを行いビジネスのノウハウを徹底的に学ぶ。2014年10月にシリコンバレーの留学生がインターンシップをできない問題を解決すべく、企業と学生のマッチングサイト“シリバレシップ”をリリース。同年12月にはHACKJPN,INCを米国で創業する。
資金調達の中央値は年々増加し、毎年最高値を更新しているという。国内起業の数は年間14万社に上り、投資家はもはやスタートアップを追えなくなっている。情報の非対称性、これが生み出すのは経済の停滞であることは明白だ。事実、投資額や投資総額は伸びているがその恩恵を受けられているのは一部の企業に過ぎない。(勿論厳しいピッチコンテストを勝ち残った企業が多いが)今回紹介するのは、シリコンバレー起業家の戸村氏、彼の会社である「hackjpn.inc」の新サービス「datavase」(データベース)である。
「datavase」は一言でいうと「企業版のgoogle」です。少し掻い摘み過ぎましたね。わかりやすく説明すると、投資家・起業家・市場同行などをまとめたデータベースとでも言えばよいでしょうか。ありとあらゆるデータが蓄積されるプラットフォームを僕らは目指しています。
サービス内では、従業員の推移や資金調達、MAなど起業家・投資家に欠かせない情報が並んでいます。僕らはあらゆるサイトからそのデータをクローリングして、DBを作成しています。無料の会員登録をしていただくと、利用いただけるとWebサービスの形で展開しています。
スタートアップ、投資家は勿論、競合情報や海外の最新動向などありとあらゆるデータが蓄積されているプラットフォームだ。そのユーザーはスタートアップ界隈にいる人から、大手企業の新規事業チームなどビジネスに関わる幅広い人種が存在するという。
実際にサービス内のスタートアップ一覧になっている。独自アルゴリズムにより、ランキングされており、事業分野によってジャンル別に分かれている。勿論分野別のソートも可能だ。
また、独自コンテンツも多い。上記のようなコンテンツでは、所用時間200時間という膨大に時間がかかるものもある。希少性は高いと言えるだろう。
最近のアップデートで言えば、今年1月に投資家の口コミ機能を追加しました。僕らの領域って、起業家側は情報の開示を求められますが、投資家はあまり開示しません。これってアンフェアな取引じゃないですか。この部分の非対称性を正したい。そんな思いで追加された機能です。
競合と呼ばれるサービスは、存在します。国内だとスタートアップのデータベースが数社ほど。海外にも当然います。僕らの場合は、その情報の確かさを売りにしています。勿論多種多様な情報源からクローリングしたデータの数もポイントですが、何よりVCやメディアから収集しているマル秘情報も多い。このAI時代に人がしっかり集めている、ここが一つの武器なんですね。
起業の経緯について聞いた。
ひょんなことにシリコンバレーで大学生をすることになったんです。その当時のシリコンバレーは、もう全盛期真っ只中。毎日がある意味新しいことの連続でしたね。当時アメリカにいたChatworkの創業者に出会い、そこで働かせていただきました。Chatworkの社内には競合分析のチームがいて、人力でひたすら競合分析をしていたんです。ここの部分ってもっと機械化できるんじゃないか、その思いが今のサービスにもいきているんですよね。
起業したのは2014年。周りに起業家が多い環境だったので、割と自然に起業していましたね。僕実は、起業には全く興味なかったんですね。(今もないんですけどね)どうやってお金を稼ぐか、社会を変えるかここには興味はあります。だから、起業家の枠を超えた取り組みをしたいとは思っているんですね。会社を作ったのも、不都合の回避とリスクを考えて。起業は僕にとって一つの手段だったんですね。
将来の展望を聞いた。
「hackjpn」(ハックジャパン)この社名は、日本を少しでもよくしたいという意味が込められています。僕らのビジョンは、日本の社会をより幸せにすること。日系の企業が世界で勝てる=日本の経済が潤う=日本が良くなる、こんな筋書きを考えています。
僕らのサービスは、ある意味起業家も投資家もレピュテーションを得られるサービス。口コミ機能で、より会う前のレピュテーションを確認することができます。これからはもっと資金調達のシーンでいきるサービスにしていきたい。そのために日本全国のアクセラレーターと連携して、資金調達のサポートをやっていきたいと思っています。会社自体はこのデータベースを売りにした会社です。より多くのデータをHRや不動産などの多様な業種でいきるようにしていきたいですね。
日本を少しでもよくしていく、大きな野望を持つ「hackjpn」社をこれからも応援していきたい。
取材担当中山
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