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インタビュー 2019.06.20

高級置き菓子による従業員満足度と生産性向上を。フードロス課題に取り組むサービス「Snaccru」(スナックル)

金子隆耶

甲南大学マネジメント創造学部卒業後、2社(マーケティング・食品メーカー)に勤め、営業やCRMを学び、事業責任者を経験。その後、独立し株式会社ツクモを創業。2019年2月サービス提供開始。

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従業員満足度の向上、フードロス課題を一石二鳥で解決する置き菓子サービス「snaccuru」(スナックル)

働き方改革は従業員満足度につながるべきだ。企業はそれぞれの働き方改革を実施し、従業員の生産性向上を狙っている。しかし1人あたり生産性を上げようとすると、結果的に従業員に無理な労働を強いるのも明らかになってきた。残業が禁止される一方で、業務量は減らず困っている人も多い。そんな中、従業員の食習慣の改善からパフォーマンス向上を提唱するスタートアップが現れた。置き菓子サービスを提供する「ツクモ」社を紹介したい。弱冠26歳の起業家が立ち上げたサービスになる。

「snaccuru」を一言でいうと、「オフィスグリコのオーガニックお菓子」を提供するサービスです。私たちが取り扱うお菓子を始めとする食品は、*1/3ルールや、パッケージの印字ミスなど様々な商習慣や規制によって賞味期限がまだあるのにも関わらず、販売できなくなる商品が多く発生し、フードロスになってしまいます。

僕らはそのルールを逆に利用し、通常の価格よりも安くオーガニックお菓子を仕入れ、オフィスに届けています。より従業員の皆さんが稼働時間を楽しめるよう、お手頃な価格で健康的なお菓子をお届けしているサービスになります。

僕らのサービスでは、ラックをお渡ししてそこでお菓子の販売をしています。LINEやPaypayなどの電子決済に対応しており、電子決済だからできる在庫管理も特徴です。また、賞味期限が半年に近づいた商品に関してはダイナミックプライシングを行うことで合理的に食べてもらうように工夫しています。

また、6月以降は決済サービスの対応拡充をする予定だという。決済対応の幅はすなわちユーザーの使用感の向上につながる。

健康的な間食をお勧めするサービスになる。十分な時間で昼食を取れない、または退社までの時間が長く夕食を取れず空腹のまま稼働をする従業員に喜ばれるサービスのようだ。

現在は、和洋、甘い、しょっぱいなど多種多様なヘルシーな菓子を提供している。幅広いメーカーと提供しているからこそ、豊富な種類を揃えられるようだ。

働き方を気にする大手企業での導入が多いという。一般的にオフィスでの滞在時間が長い従業員が多い会社もターゲットの一つのようだ。

 

現在置いているお菓子は、だいたいが300円から500円ほどのものです。通常の金額の2割−4割引になっていて、お手頃な価格で購入ができます。もちろん賞味期限が近いものもありますが、中にはパッケージの印刷ミスなどの食品としては全く問題ないものも廃棄されてしまいます。そんなフードロス問題にも取り組んでいます。

競合としては、オフィスグリコやプチローソンなど。OKANも競合ですね。ただ僕らの場合は、より健康でヘルシーなものを提供しています。これは一つの強みとして挙げられますね。

僕、26歳なんだけど年齢確認まだされています。

起業の経緯について聞いた。

僕もう26歳なんだけど、まだ年齢確認されたりしています。そんな若くみられる僕は、大学時代農業のインターンをしていました。事実月4日はみっちり、畑仕事に取り組んでいました。もともと農業って3K5Kという概念が強かったんですが、やってみると本当に価値があるなと思えたんです。いろんな問題がしわ寄せでそれを解決するのが楽しいと思えました。

卒業前はその経験を生かして、農業の学生団体を立ち上げてそこでお米・野菜・はちみつを売っていました。フードロスの問題に取り組もうと思ったきっかけはここからでした。僕らが手押し車で売っていた野菜は、僕の交渉ミスでまるまる2台分を廃棄。農家さんは「農業なんて大量に捨てないとダメだよ」と教えてくれました。でもその人は全部売っていたんですよね。なんか悔しくて色々調べました。そこで気がついたのがサプライチェーン側の課題でした。そこから模索したのが今のサービスなんです。

お菓子だけではなく、幅広いフードロス問題に取り組んでいきたい。

将来の展望を聞いた。

僕らとしてみている市場は、日本のフードロス問題。もったないけど、捨てているものってたくさんあって。それを黙認している企業も多いですよね。海外だと宗教の関係上、ボランティアやNPOの活動でなんとかなりますが、日本の特性上メリットがないとみんなお金を払わない。

だからこそ、私たちはフードロスを解決すべき課題として捉えているものの、1度手段としてフードロスを扱うことで、他の社会課題を解決しします。そうすることで、結果的にフードロスがなくなるビジネスモデルを考えました。

今はお菓子ですが、将来的にはフードロス全般の課題解決を事業作りとともに解決できる会社にしていきたいですね。

現在は半年間で導入100社を狙っています。ここを超えて、次の調達、スケールを目指していきたいですね。次のプランもここから。お客さんが求めていてかつ経済合理性の高いジャンルを攻めていきたいですね。企業側に導入してもらいたい理由は購買データが取れるからです。そのデータからはよりマッチした商品の納品が実現できます、結果売れない商品はどんどん少なくなっていきます。従業員満足度が生産性向上に貢献する、プレゼンティズムの問題も解決していきたいですね。

フードロスの課題から、生産性向上まで。大きなビジョンを持つ、若き起業家を引き続き追っていきたい。

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編集後記

取材担当中山

ラックを担いで、取材に来た金子さん。取材中、中山はワクワクしっぱなしでした。どんな味がするんだろう、とよだれを垂らしていると金子さん、一個お菓子を分けてくれました。「おいしい!」そう思った中山は、僕らの会社でも導入したいと切に願ったそうです。

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