鎌形諭
近年インターネットの普及により、越境ECは急激に伸びてきている分野だ。日本の事業者を通して、中国での消費量は1兆円を超える。しかし既に事業の普及により、ある程度商品のトレンドができ始めており売れる商品と売れない商品でかなりの格差があるという。後発で参入するには非常に困難と言われるアジア諸国への越境EC業界に、口コミを使うという新しいソリューションを提供するサービスがある。「Planetia」社が運営する「COSMERIA」だ。
一言で言うと「日本産の化粧品を海外展開するプラットフォーム」です。我々のサービスでは現地での販売通路、PR、サンプリング配布などをトータルコーディネートしています。取扱いジャンルは化粧品のみですが、これから海外展開をするという中小のメーカー様にも簡単に商品を国外に広げるお手伝いをしています。
「Cosmeria」はアジア特化型のECプラットフォーム。多言語サイトと「口コミ」によるPRを武器にサービスを展開している。
私たちのサービスは、通常のPRに加えて現地ユーザーの口コミを収集できるのがポイントです。メーカー様は私たちのプラットフォームにご登録いただくだけで、ご要望に合わせたアジア地域に対して商品を展開できます。
特徴としては、口コミを収集できる能力を持っていること。サンプリング配布により現地一般ユーザー数の口コミが集まる仕組みづくりをしています。またそれに加えて現地の影響力のあるインフルエンサーによる口コミPRもできるようになっています。
既に登録をしている現地女性は10万人を超える。上の動画では実際に日本メーカーの商品をPRしている。
サービスの今をきいた。
口コミを通したPRを基盤にしながら、最近では、化粧品サンプルのセット販売が好調に推移してきております。商品数を拡大しながら、今後定期購入モデルへの移行も見込んでいます。
本格的な海外展開は莫大な投資がかかるものですが、中小のメーカー様にも、実際に製品を使ってもらい良さを知ってもらう事で販売に繋げるという、最もシンプルで直接的なマーケティング手法を試していただく事ができております。
競合サービスについてきいた
越境ECサービスがたくさんあるのは皆さんも知っているかと思います。差別化の点としては二つあげられます。一つ目は、PRに繋がる口コミを「現地の女性」
がしてくれている事です。現地の言葉で、 現地の感覚で商品の良しあしを口コミしてくれているので、 日本で流行っているから、や、日本での口コミを翻訳したもの、 とは現実味が大きく違ってきます。 二つ目はフェイスブックなどの公式ページを強化している点。現在強いのは台湾とベトナム、すでに現地フェイスブックページには10万人のファンがいます。そこに対してPRをすることで、ネイティブ広告としての効果も期待できます。
直接現地女性にコネクションを持つという姿勢は今後もさらに拡大方針だという。
なぜ創業したのかをきいた。
私は大学時代にアメリカにいましたが、その時がちょうどネットショッピングが流行りだしたタイミングでした。そこで思ったのが、いろんな商品がインターネット上で売れる中、どうにも日本の製品が売れない。本当にいいものがあるのに伝わらないという問題がありました。
実際に就職した後も海外販売の事業に携わりましたが、どうにも情報が伝わらない・魅力が伝わらない。それもそのはず現地では信用がありませんので。そこで現地で信用を築くために考えたのが、口コミによるPR方法でした。口コミならユーザーの使用感もあるし安心です。
そして、共同創業者のインフォキュービックの代表、
山岸ロハンさんと出会った事が大きいです。 お互い大学でアメリカにいた事、 日本企業の海外進出をミッションとしている事、 色々な価値観が近かった事がこの事業のスタートに繋がりました。 幸い私たちのチームには現地事情に強いメンバーもいますので、今では8か国語による展開ができています。そこから口コミのひろげかたとして今のサンプル配布のモデルにたどり着きました。
Planetiaの社名はこの世界(地球)を指しているという。地球という社名は国境と言語の壁を飛び越え、商品によって世界の人々をつなげたいという理念からきている。
将来の展望を聞いた。
現在はアジアに特化していますが、世界中にアジアの女性は進出しています。やっぱりアジアンの肌に合うのはアジアの化粧品。なのでその方たちにも届けられるように、私たちも世界進出していきたいです。
また、化粧品の次は同じ仕組みで他の商品もPRしたいと思ってます。女性の美に関するものは化粧品以外たくさんありますよね、あとは生活日用品。これらの商品もどんどん知ってもらいたいです。
日本の商品が世界で売れるということは、日本の経済が活性化します。Planetiaのサービスを通して、
1社でも多くの企業が海外を相手に商売ができるようになれればと 思っています。
「Planetia」が生み出すボーダーレスな世界はどのタイミングで来るのか、それをとても楽しみにしている。
取材担当中山
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