代表取締役 奥園哲行
2011年 早稲田大学 卒業2011年 ソフトバンクモバイル株式会社 入社2012年 株式会社ディバータ 入社2014年 ディテクター株式会社(現 株式会社ファンコーディング) 設立現在に至る
2018年度の国内e-ラーニング市場は堅調推移を重ね、2070億円付近に到達する見通しである。BtoC市場はその全体の60%を占めており、1400億円に達するといわれている。しかし、業界で流行の学習形態は基本的に専門知識や必要としている項目のみに特化している。時代の流れにあえて逆らう、知識に知識を重ねる芋づる式学習をAIによって自動推薦する「Stock」がローンチされた。
一言でいうと「人のスキルアップ、知識向上を助けるサービス」です。Stock は通常の学習とは異なり、周辺知識を多く取り込める振れ幅の多い学習をおこなえるのが特徴です。
「Stock」は「スマートノートリスト」と呼ばれており、単語をノート入力するだけでAIが自動的に関連する単語を提案してくれるという。
何かを勉強していて新しい単語に出会った時、それを調べて新しい知識を得る。Stockはその体験を自動化するサービスだという。
「Stock」は一見普通のノートアプリですが、ノートの内容をAIが学習し、次に学ぶべき単語を提案してくれるようになっています。多くの学習ソフトは必要としている項目しか表示されません。しかし、学習においては記憶の定着という観点でも周辺学習の方がより有意義と言われています。
ユーザーは主にアカデミックなエンジニアや博士課程などの、多くの周辺知識を必要としている方たちが多いです。どちらかという集中的に学習をするというよりも、幅広く学習をしたいユーザーに好まれます。
実際に単語を登録している画面だ。上記の事例では「ペイズ理論」という単語をメモすることにより、下の「ニューラルネットワーク」と「連鎖率」が自動で紐付けられている。
競合サービスについてきいた
書く、調べる、届く、「Stock」ではこの3拍子をテーマとしています。従来型のサービスは書く、調べるまでを手助けしますが、我々はその一歩先「届く」という部分に独自性を持たせています。
我々の特徴としてはその類似語検索のギミックにあります。機械学習を用いて単語と単語の関連性を紐付けることにより、より幅広い知見を広げるシーンで役に立ちます。通常の学習では目的としているモノに対してですが、我々は知識向上を目的としています。必要ないと思われていたことでも、役に立つものは多く、無駄にはなりません。
学習を試みるユーザーはなにを調べればいいかわからないことが多い。そこを一つの単語によって連鎖的に他の単語を見出すしくみは多くの学習意欲の高いユーザーを助けるだろう。
なぜ創業したのかをきいた。
僕は23年剣道を続けてきました。精力的に続けていたこともあってか、今は海外からの依頼も増えてきました。
そこで気が付いたのですが、海外の剣道レッスン、形こそは上手くできていますが細かい部分で見るとかなり抜けもれが多いのに気が付きました。たとえば素振りの部分、ぱっとみよくできているが振るスピードや間隔もみんなバラバラです。
日本ではこういう感覚的な部分は先生のマネをすればできますが、海外から修行にきた方はそう長く滞在することもできません。学習において定量的な部分を、上手に間違いなく伝えるのは長らく課題とされてきました。細かい技術を伝えられないのは他の学習でも同じです。僕はそういった学習の部分で人の手助けになれるようにサービスづくりをしてきました。上で話した「Stock」も、最近準備している学習特化型ウエアラブルサービスも学習の役に立ちたい、その思いが根底にあります。
その根底にあるのは、人々の学習を助けたいという思いだ。
将来の展望を聞いた。
将来的には人の知識レベル全体を向上できるようにしたいと思っています。「stock」だけでなく、学習特化型ウエアラブルの開発研究も進めています。今は剣道に特化をしており、素振りの回数測定を行っていますが、今後は素振りの角度、間隔などを個人で測定・修正できるようにします。
デバイスに最適な人物データを学習させることによって、憧れの選手などの動きを個人で再現。距離時間関係なく、まるで目の前にプロがいるかのごとく練習をすることができるようになります。そうすることによって、世界全体の知識やスポーツなどのレベルの底上げが行えるようになります。
「Stock」のみならず、新商品である「スマート木刀Swing」も非常に楽しみである。Funcodingのこれからに期待だ。
取材担当中山
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