印南俊巳
1983年生まれ。ATTRACTION CO., LTD. 代表。人気ストリートブランド運営会社へ入社。ファッション業界の流通・小売業の基礎を学ぶ。その後、「ZOZOTOWN」を運営する、株式会社スタートトゥディへ転職。フルフィルメント部門の主担当としてマネージメント業務に携わる。2014年11月、ATTRACTION CO., LTD. 創業。
フリマアプリのメルカリ社は6月に東証マザーズに上場、破竹の勢いでその時価総額7000億円を突破した。従来よりヤフオク(ヤフーオークション)などのショッピングサービスやオークションサービスはもとからあったことから、ショッピングにおけるIT化は人々に求められているのが分かる。業者やお店が出展をするBtoCからCtoCへショッピングは変遷している。では次世代のショッピングサービスはどんなものになるのか。商品が瞬間でワープをしてくるのか、はたまたはほしいものが瞬時に作られるのか。出品者ではなく、ほしがる人に視点をあてたリクレスは従来のショッピングの概念を変える。
「欲しい人」と「売りたい人」をマッチングするリクレス
一言で「リクエスト型ショッピングアプリ」ですね。僕らが作りたいのは検索がなくなる世界。ユーザー同士のCtoCサービスです。
僕らのアプリを使うためには、本人認証を通過してもらう必要があります。免許証やマイナンバー、保険証などの公的機関の証明を出してもらう必要があります。
まずユーザー側が、欲しい商品のリクエストをします。リクエストされる商品は、既に販売が中止している商品などの高単価、希少性の高いものがおおいですね。最低リクエスト額が5,000円という点も特徴です。売りたい側はその出されたリクエストに対してレスポンスを返します。そこでお互いが承認すると取引が成立します。一般的なショッピングサービスの逆バージョンだと思っていただければと思います。
高単価商材が並んでいるため、ユーザーの信用情報が大切な要素だという。
利用するユーザーについてきいた。
売り手側は、サービス上ですでにニーズがあるのを確認できるので安心して商品を売ることができます。僕らのサービスはそもそも売り手側がアプローチの必要がなく、また値段交渉なども必要ありません。(買い手側がいくらで買うか書いてある)
一般的なショッピングサービスで生じる売り手側が抱える、売れるかどうかわからない&値段交渉のストレスが生まれないのです。
ハイクラスのブランドのタグがあったり、カテゴリ&ブランドで区切っていたりと買い手側が分かりやすく探しやすい仕組みなっています。
既存サービスで売り手側が抱える課題を解決したサービスのようだ。
競合サービスについて聞いた。
従来型のサービスって、いらないものを出品するのがふつうですよね。僕らの場合は自分も大切にしているものだけど、この値段をつけてくれるなら売ってもいいかなというものを扱います。また、CtoCのショッピングって売り手側から手数料を取りますが、ウチは買い手からも手数料をいただきます。売った側も頑張ったよね、そんな気持ちを応援しています。
サービスを立ち上げた経緯について聞いた。
元々上京組なんです。何の目的もなく、なんとなく東京に来ました。幸い人とのつながりには恵まれていたので、運よく仕事が見つかりました。僕が最初に職に就いたのは、ファッション業界、そこで経理をしていました。当時のその会社のほとんどの売り上げを持っていたのが、スタートトゥデイ、その時に知りましたね。省略しますが、その後いろいろあってスタートトゥデイに入社。やっていたのはもちろんオンラインショッピングにまつわること。運営を経験したからわかるんです、買い手はいろいろほしいものがあるのですが、自分でオーダーができません。世の中のニーズは常にあって、何年代のこの色のこの商品がほしいという声はよくききます。そんなサービスを作りたいという思いで独立を決心しました。
黎明期のスタートトゥデイ経験が今のサービスを作っているともいえる。
将来の展望を聞いた。
最初にファッションの商品が多めなのは、前職の経験もあるからです。僕らはあくまでもリクエスト型ショッピングサービスなので、ファッションに限定しているわけではないんです。将来は土地を探すでもいいし、車、ペットシッターを探すでもいいと思うんです。需要があれば、かならず売る人はいるんです。
また、企業を参入させることも考えています。企業は在庫を持っていて売り先がない、ユーザーはほしいのに出品していないなんてことよくあるんです。これを解決できたら両者ハッピーかなと思っています。
海外展開も予定していますよ。なので近日中にLAに視察いきます(笑)
従来の市場原理を覆すサービス、リクレス。業界の常識を覆せるか、今後が楽しみだ。
取材担当中山
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