古屋 悠
コンセプトデザイナー。鎌倉&ドイツ出身、早稲田大学卒。フリーランスと面白法人カヤックでのエンジニア経験を経て、株式会社イキモノを設立。コンセプトデザイン、BIデザイン、ウェブなど手段を問わないクリエイティブ制作を行う。また、クライアントワークと並行し、スマート履歴書サービス「Proff(プロフ)」を運営中。趣味は、引っ越し。いつもねむい。
日本では一回の転職あたりに20社から30社の企業に応募をする。人生で計算すると莫大な回数だ。求職者は毎回違う企業に同じ履歴書を持参して面接に臨む。1人が一生において出す履歴書はアルバイトなどを含めると100枚はゆうに超えるだろう。インターネットが普及した現代で、紙が主流な業界も少なくなっている。数少ないIT化されていないジャンルに挑むのが株式会社イキモノだ。
履歴書と個人ポートフォリオページをスマフォで簡単に作れる「Proff(プロフ)」
一言でいうと「履歴書と個人ポートフォリオページをスマフォで簡単に作れる」サービスです。利用の仕方は大きく分けて二つ、新卒と転職、アルバイトの際の履歴書作成ツールである側面が一つ。履歴書が使えるところだったらどこでも使えます。また、ビジネス向けの個人ポートフォリオを作れるサービスでもあります。デザイナーだとポートフォリオ、エンジニアだとGithubなんかが自分を表現するものとしてありますよね。でもビジネスマンってそういうものがありません。なので僕らはビジネスマンが個人を表現するツールとしての側面を持ちます。
使い方は、本当に簡単です。まずはメール会員登録していただきます。その次は履歴書を作るんですけど、作り方は2種類あります。フォーマット0で作るパターンとテンプレート6種類の中から選ぶパターンがあります。最後はシェア機能です。URL公開かPDF保存を通してProffを共有可能です。
自分を証明するものを作るとき、なんにでも使えるのが僕らのサービスの特徴です。
3ステップで使えるサービスのようだ。
利用するユーザーについてきいた。
ユーザーとしては、まだきちんとデータが多いわけではないのですごく正確ではないですが、一番多いのは転職者の方たちです。その次はフリーランスの人が多いですね、個人で副業やっている人なんかが大半を占めています。最後に多いのが学生ですね。新卒、インターン、バイトの応募に使っていただいてます。
競合サービスについて聞いた。
強いて言うなら競合はlinkedinやWantedlyだと思いますが、僕らは個人の情報をシェアするプラットフォームなので、正直あんまり競合はしないと思っています。結局のところ転職の際や就職の際ってどうしても履歴書を使いますよね。これをIT化するイメージです。契約書ってCloudsignに変わったじゃないですか、履歴書の電子化はProffになるイメージです。
ビジネスマッチングと履歴書作成の中間地点がProffだという。
サービスを立ち上げた経緯について聞いた。
元々頑固気味な性格で、自分いいと思ったものをやりたい!就職したくない・自由に生きていきたい!と思うタイプでした。そのため、ゆくゆくは自分で会社を起すことを決めていました。1年間のフリーランス、面白法人カヤックでのエンジニア経験を経て、2012年に株式会社イキモノを設立しました。ちなみに、大学生のときは「ナマケモノ」というクリエイティブユニットで活動していました。これが、後のイキモノです。
創業当初は、ウェブ制作を主としたクライアントワーク事業を行っており、自社事業に関してはなにも考えていませんでした。ただ、そこから人生や会社について色々と考え、一昨年頃から自社事業をやろうと思い始めました。せっかく独立して仕事しているのに、自分たちでチャレンジしない理由がないと思ったんです。
いくつか事業アイデアを練っている中で、やるなら壮大な事業が良いと思いテーマを「“生きる”を再発見する」に設定。人生の選択肢と、それを選択するキッカケを作りたいと思い、それが「生き方のロールモデル化構想」につながり、今の履歴書のサービスを公開するに至りました。
就職したくないから創業、ナマケモノだから起業をするとは実にユニークな理由だ。
将来の展望を聞いた。
今回のProffもそうでですが、人生選択のきっかけを増やしていくような事業をいくつかやっていきたいと思っています。Proffは引き続き変わらず、今のモデルをキープしていきます。将来的には、Proffのデータを活かしながら、ライフスタイルデザインとロールモデル設計を行えるプラットフォームを構築予定です。例えばエンジニアになりたいという人に対しては、プログラミングを学べるサービスやスクールを紹介したりなど、何をすればよいのか、さらには、どういう傾向の人がエンジニアに向いているのか、といったことをデータから導き出したいと考えています。ロールモデルをたくさん作り、それを選択できるようにすることで、より人生を豊かにしていきたいです。
クリエイティブの集団である株式会社イキモノはより人々の人生が刺激的になるサービスを作り続ける。引き続き追いかけていくつもりだ。
取材担当中山
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