満田 聖也 / CEO・Founder
衣服生産のクラウドソーシング「シタテル」の立ち上げに営業統括として、参画。 東京、福岡での営業組織を編成し、各地域の初期アパレルセレクトショップの獲得に成功。 当時の営業組織を構築する際のコストと採用難易度の課題から、多くの企業が同じような課題を抱えているという仮説を持ち、「kakutoku」の事業構想を開始。
働き方改革が実施され、フリーランスや副業などさまざまな働き方を選択しやすくなった。
しかし、実際にフリーランスや副業で働こうと思っても、なかなか適したサービスが見つからないのではないだろうか。
今回紹介するカクトク株式会社が提供するサービス「kakutoku」はフリーの営業職の就業を支援するプラットフォームだ。
最大の特徴は固定報酬制であること。
果たして、どんなサービスなのか。詳しく見ていこう。
――サービスについて教えてください。
kakutokuのサービスを一言でいうと、「企業と営業職のフリーランスの人をマッチングするウェブサービス」です。
企業の方がkakutokuを使えば、3000名のフリーの営業職の方に向けて、業務を委託できます。
利用方法はまず、kakutokuに営業の求人を掲載します。すると、その求人をみた人から提案がくるので、その中から選んで業務を委託するというものです。
ユーザーの営業職の方の利用については、応募、書類選考、面接、契約という流れになっています。これらの流れは電子契約になっているので楽ちんです。
――どんな企業・営業職の方が「kakutoku」を使っているのですか?
ユーザーの企業様はシリーズA・Bのスタートアップや、大手企業の新規事業部門、国内進出を考えている外資系企業などですね。
飲食店や倉庫などの小規模な事業者の方も対象になっています。
一方、登録していただいている営業職の方の平均年齢は33歳。5年から10年の営業経験がある人です。
営業の意見やアドバイスをするだけでなく、プレイヤーとして現場でまだ働ける課長クラスの方が多いですね。
その営業人材の方の半数はフリーランスです。副業の方は2~3割ですね。
――競合について教えてください
競合は、大手の営業代行会社さんかな。最近では徐々に営業職と企業をマッチングするプラットフォームサービスも増え始めているんですよね。
これらの企業さんやプラットフォームサービスとはポジショニングが違うため、すみわけができていると思います。
というのも、今までの営業職と企業のマッチングでは、アポイントのセッティングのみで、成果報酬であることが多かったんですよね。
当社は営業職と企業のマッチングをクロージングまでやります。営業組織のクラウド化をソリューションのキャッチコピーとして、設計しているんです。
またもう一つの大きな特徴として、固定報酬制であることも挙げられます。現代だと、フリーランスは不安定だというイメージがあるじゃないですか。
固定報酬制で、安定した生活が送ることができるようなプラットフォームを構築しています。
フリーランス営業職・営業代行会社の豊富な知見と経験をクライアントに届けられるようになっている
――立ち上げまでの経緯を教えてください
前職はシタテル株式会社にて、営業統括をしていました。
シタテル株式会社は衣服づくりのプラットフォームを手掛けるスタートアップ。そのため当時はセレクトショップに飛び込み営業をかけていました。
そこから営業職のマネジメントをする立場になった経験を踏まえ、カクトクのビジネスモデルの着想を得たんです。現在のビジョンはその時につかんだと思いますね。
大学在学中に起業し、現在4期目です。
――大学在学中に起業し、現在23歳だとお聞きしました。たくさんの苦労があったと思うのですが、カクトクを立ち上げてからの経緯を教えてください
サービスを立ち上げた当初はユーザーを集めるために、営業職が集まるセミナーなどに足を運びました。そこでkakutokuの営業をかけていたんです。
しかし、20歳では営業のノウハウをわかっていると思っていただけず、フリーランスや副業のブームもなかったので、当時はなかなか理解していただけなかったんですよね。
そのためフリーランスに関する本をもって、未来の働き方についての話をしながら営業をしていました。今は働き方改革の波もあって、追い風の状態で営業をすることができています。
――今後のkakutokuはどんな進化をするのでしょうか?
現在、企業と営業人材のマッチングは進んできています。
そのため、今後はセールステックの分野を伸ばしていきたい。具体的には営業職の方をマネジメントできるシステムを作っていこうと思っています。
営業は企業ごとに違ったルールや風潮があります。それを一つのアプリで、営業代行ができるようなサービスの開発を進めているんです。
こんなアプリがあれば、外注マネジメントを企業が簡単にできるようになりますよね。
このようなセールステックを充実させ、フリーランスで稼ぐ人が出てくれば、その人はおそらく営業代行会社として法人化するでしょう。
そうすると、マネジメントをする必要が出てきて、新たな営業職の人を雇う。このようなエコシステムを構築して、営業人材が有機的に循環するような仕組みづくりをしていきたいです。
この仕組みがあれば、営業職にとっての就業インフラができ、新たなキャリアパスを創れると思っています。
――カクトクが目指すビジョンを教えてください。
現在、働き方改革が進められていますが、広まっているのは主に東京だけです。
地方で副業やフリーランスなどの働き方は、あまり浸透していません。
そのため、地方で営業のフリーランスを名乗ると怪しいとされてしまうことも。
しかし、農業も林業も個人事業主で、本来は違いはないはずです。
ですから、地方でも営業職のフリーランスの社会的な地位を確立できるようにしていきたいと思っています。
――日本全国で営業職が柔軟な働き方をできるように、支援なさっているのですね。
多くの人にとって、人生の3分の1は仕事の時間です。
その仕事の時間がつらいと、人生もつらくなってしまうかもしれませんよね。
日本中どこでも、ライフスタイルによってフリーランスや副業の働き方を選択できるようにして、仕事をしていて幸せだと思えるような世界にしたいですね。
そのためにカクトク株式会社は目の前のサービスを売るのではなく、営業職の人のためのプラットフォームを作り上げていこうと思います。
営業職の働き方を柔軟にすることで、人々の幸せを願うカクトク株式会社。今後の飛躍に期待がかかる。
取材担当橋本
AIアクセラレーター、募集中。メンタリングを受けた人の感想はこちらやこちら。
30分で取材
掲載無料
原稿確認OK