代表取締役
濱田航平
大学在学中に中国やベトナムなど、海外のスタートアップでインターンを経験。
その後、在学中はパイロットを目指すも大学卒業後、身体検査で挫折し、国内証券会社に入社。
2017年12月に株式会社ブライノを創業し、「モノカブ」を展開。
ブランド物を高い値段で買っても、売る時には値段が半減…というちょっと残念な体験をしたことがあるのは、自分だけではないはずだ。
売り手目線で値段が決まってしまうため、どうしても値段が大幅に下がってしまいやすい。
このような現状に目を向け、買い手目線で値段を決められるようにしたのが、株式会社ブライノが運営するプラットフォーム「モノカブ」だ。
モノカブは「板寄せ」の仕組みを使って、売る商品の値段を最適化する。
詳しく見ていこう。
――「モノカブ」について教えてください。
モノカブを一言でいうと、「スニーカー売買のためのウェブプラットフォーム」です。
ウェブ上で新品のスニーカーを出品していただければ、鑑定し、販売することができます。
最大の特徴は板寄せの仕組みを使っていること。
板寄せとは、証券取引所の売買成立方法で、注文を最初に記載して、高い注文と安い売り注文を突き合わせ、数量的に合致する値段を決める方法です。
例えば、売り手がスニーカーを2万円で提示したとします。その場合、買いたい人は2万円でそのスニーカーを買うか、買いたい金額を入札して値段を指定することができるんです。
この仕組みを使えば、売っている商品が買い手の希望に沿わなければ売れず、定価の概念を消せると思っています。
このように物の売買を株式化して、適正な価格にすることを目指しています。
――扱っている商品はどんなものですか?
扱っている商品は、ナイキやジョーダン、アディダスなどのブランドがあるスニーカーです。新品のみを売買できる仕組みになっています。
定価は1万7千円から2万円なのですが、売値は4万円から20万円です。
限定品のプレミアがついており、値段の適正化が難しいんですよね。
そのため、板寄せの仕組みを使って価値を最適なものにしています。
スニーカーのラインナップは様々だ。
――競合について教えてください
取り扱っている商品やCtoCのビジネスモデルが似ているので、ヤフオク・メルカリが競合になるかな。
板寄せの仕組みを使っているCtoC企業は、海外にstockXというユニコーン企業がありますが、日本ではまだ少ないですね。
これらのサイトとモノカブの違いは、スニーカーの販売に特化していることです。
板寄せの仕組みを使っていることと、スニーカー販売を専門としていることが、モノカブの大きな特徴になっています。
――立ち上げまでの経緯を教えてください
大学生のころは、パイロットを目指していました。
選考も終盤まで行ったのですが、最後の健康診断で不合格。
大学院にも行く予定だったんですが、タイミングが悪く行けなくなってしまいました。
そこで、給料が高い会社ということで証券会社に入社。
証券会社ではリテール営業をしていました。この勤務の中で、今の「板寄せ」の発想が生まれたんだと思います。
1年半勤務した後、退職。3か月間放浪の旅に出ました。
その間にテックキャンプに参加し、プログラミングを学んだりもしていました。
そして、証券会社での経験から生まれた発想を生かして起業。
現在の株式会社ブライノになります。
――今後の株式会社ブライノはどんな進化をしていくのですか?
現在、絵や不動産は資産として見られていますが、そのほかのものは資産とは思われていません。
しかし、本来、モノは資産になります。
モノの価値を売り手が決めてしまっているために、買い手側からみた本来の資産価値が見えないものになっているんです。
もし、買い手の目線が入り、欲しい人に売値を指定できるような状態になれば、売る人は自分の持っているものの値段がわかるようになります。そうすれば、持っている保有資産の価値を可視化できるようになり、自由な売買が実現できると思うんですよね。
自由な売買が社会に広がれば、そのモノの価値に合った値段設定ができるようになります。
買い手が多ければ、値段は上がりますし、売り手が多ければ、値段は下がりますからね。このように自由な売買ができる社会を目指しています。
――モノカブは今後どんな展開をしていくのですか?
モノカブを使っていただける人の数を増やしていきたいですね。
ユーザーの方だけでなく、扱う商品の幅を広げて、GMV(Gross Merchandise Value:総流通総額) を伸ばしていきたいと思っています。
加えて、現在メディアも運営しています。
これらの取り組みを通して、スニーカー好きな人を集められるプラットフォームを目指していきます。
株式会社ブライノはこれからさらに規模を拡大していく。それに伴い、採用も考えているとのこと。気になる方はチェックしてみてください。
取材担当橋本
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