代表取締役社長(CEO/CTO)
木村 忠雅
慶應義塾大学理工学部卒、同大学院理工学研究科中退。シリコンバレーで半年間の武者修行し、リクルートに新卒入社後、新規事業開発、UIUX業務を担当。
TwitterやInstagramでの発信の力が日に日に強くなっている。
そしてついに、企業よりも大きな広告力を持つ人が現れ始めた。「インフルエンサー」だ。
最近、彼らは、企業の広告にも登場するようになってきた。
しかし、ただ広告にインフルエンサーを起用するだけでは、望んだ広告効果は得られないだろう。
そんな現状を解決できるツールを今回は紹介したい。
株式会社misosilが開発したSNSのデータ可視化ツール「Tofu Analytics」だ。
果たしてどんなサービスなのか。詳しく見ていこう。
――「Tofu Analytics」について教えてください。
Tofu Analyticsを一言でいうと、「SNSのデータ可視化ツール」です。ToB向けにサービスを提供しています。
最近、企業が徐々にインフルエンサーを使ってマーケティングをするようになってきました。
そこでTofu Analyticは、TwitterやInstagramなどのSNSで、アカウントやハッシュタグを分析し、「日々どういったことを発信しているか」「フォロワー数がどれくらいか」「どれくらいいいね・リツイートされているか」といったことをデータを使って可視化しています。
この結果を使っていただき、マーケティングに役立てていただきたいと思っているんです。
インフルエンサーを使ったマーケティングは、実際にどれくらいの広告効果があったのかをデータとして見られるようにしたサービスになっています。
――導入している企業はどんなところなのですか?
ロッテ様やエイベックス様など、大手の企業様に導入いただいております。
また、大手広告代理店様にもご利用いただいていますね。
一般消費者向けのインフルエンサーとの相性が良い商品やサービスを提供しているクライアント様がターゲットになっています。
――競合について教えてください
上場企業のユーザーローカルさんやホットリンクさんが競合になります。
よく勘違いされるのですが、インフルエンサーマーケティングというと、UUUMさんやVAZさんをイメージされますが、弊社はそういったインフルエンサーをキャスティングするような事務所ではありません。
インフルエンサーやSNSのデータを分析する会社になります。
――分析ツールとしての競合はどこに当たるのですか?
ユーザーローカルさんの「Social Insight」、ホットリンクさんの「クチコミ@係長」が競合ツールになります。
Tofu Analyticsの強みは、Twitterの分析だけでなく、Instagramのアカウントやハッシュタグのデータを深く分析できることです。
国内でInstagramのデータ分析ができる企業は、実は数少ないんですよね。
Twitter・Instagramでの幅広いインフルエンサーを軸とした分析を行っています。
似たような分析ツールとしては、SocialDogさんがあります。SocialDogさんは自社のアカウント運用に特化されていますよね。
Tofu Analyticsとの大きな違いは弊社はリサーチに重きを置いていること。自社のアカウントだけでなく、競合のアカウントやキーワードのデータの分析もできます。
こうすることで、競合のインフルエンサーも、自社のマーケティングに起用できるかもしれません。
――立ち上げまでの経緯を教えてください
新卒ではリクルートに入社。新規事業を担当しました。
そこで思ったのは、お金をたくさんかけているにも関わらず、広告効果がわからない。つまり、あまりデータが取れていないということ。
より良いマーケティングを実施するために、もっとデータを取ればよいのにと思っていました。
そこで、当時同僚だった現創業メンバーとこの課題を解決できるようなサービスは作れないのか、という話になり副業でTofu Analyticsを開発しました。
そのプロダクトのプレスを出したところ、問い合わせをいくつかいただいて。
資金調達もできたので、そこで独立を決めました。
――独立してからはどんな経緯があったのですか?
独立してから、プロダクトの開発を進めましたが、チラホラとはお問い合わせをいただいていたのですが、売上は全然立たず。
たとえ既存の分析ツールより安くても、導入していただけなかったんです。
そんな状態がおよそ半年間続きました。もうダメかと思いましたね(笑)
苦しんでいる中、とある広告代理店の方がたまたま弊社のサービスを見つけてくれたんです。
そして、「今は競合のサービスを入れているけど、不足している機能を実装したら導入するよ」とおっしゃってくれて。
なんとかサービスを延命することができました。
そこから機能のエンハンスを続け、現在のTofu Analyticsがあります。
――今後はどんな進化をするのでしょうか?
インフルエンサーマーケティングの難しいところはKPIをどこに置くかなんですよね。
KPIでインフルエンサーを評価しようとすると、現状フォロワー数かエンゲージメント数を見るしかない。
そのKPIを逆手に取って、フォロワー数を増やす不正が横行しているんです。成果を水増ししているんですね。
弊社はこの不正検知に取り組んでいきたいと思っています。
これが結構難しくて、実は不正は本人が意図せずファンの方がやっていることもあります。
現在、弊社で構築した人工知能を使って検出しつつ、そういった難しい部分で試行錯誤しているところです。
将来的には、Tofu Analyticsを通せば、インフルエンサーの価値が担保できるようなサービスを目指していきます。
――株式会社misosilが目指す世界を教えてください。
「正しくマーケティングをし、正しくユーザーに届ける」ことを理想にしています。
現在、SNSのインフルエンサーマーケティングはブラックボックスになっているところが非常に多い。そのため、可視化できるところを可視化して、企業様が正しくマーケティングができるようにデータを使ってお手伝いをしていきたいです。
インフルエンサーを分析して、届けたい人に届くマーケティングを。Tofu Analyticsの進歩は続く。
取材担当橋本
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