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インタビュー 2019.08.01

日本のアート業界を活性化!株式会社TRiCERAの運用するプラットフォーム「TRiCERA」に迫る。

日本でアーティストとして活躍している人は、ほんの一握りしかいない。

そんな現状を解決するための、日本のアーティストの作品を海外に売り出すプラットフォームがある。

株式会社 TRiCERAが運用しているサービス「TRiCERA」だ。

プラットフォームはもちろん特徴的だが、今後さらに進化を重ね、日本のアート界を活性化していくという。

詳しく見ていこう。

代表取締役社長
井口 泰

大学卒業後、老舗音響機器製造業に入社、アジアパシフィック統括本部にてキャリアをスタートする。
ドイツ最大手医療機器メーカーに転職、医療機器の受発注に従事、プロジェクトリードとしてシステム導入に尽力する。
2015年、世界最大手スポーツカンパニーに入社
2017年には日本の直営店舗サプライチェーンを統括するマネージャーとなり、グローバルプロジェクトに参画、日本国内においても複数の新規プロジェクトを立ち上げ実行する。
2018年11月1日、株式会社TRiCERAを設立する。

目次

  • 若手作家と呼ばれる人を中心に、日本のアーティストの作品を海外に売り出す「TRiCERA(トライセラ)」
  • 海外のアートフェスで感じた「アジア人の作品がない」という気付きがTRiCERA立ち上げのきっかけだった。
  • アーティストがアートだけで生活できるように。TRiCERAは活動の幅を広げていく。
  • 編集後記

若手作家を中心に、日本のアーティストの作品を海外に売り出す「TRiCERA(トライセラ)」

――株式会社 TRiCERAのサービス「TRiCERA」について教えてください。

TRiCERAは、若手作家と呼ばれる人を中心に、日本のアーティストの作品を海外に売り出すプラットフォームです。

具体的な使い方としては、世界に進出したいという想いがあるアーティストの方々に作品を登録していただきます。その後、Facebookなどからお客様に作品を閲覧してもらい、購入するという流れです。

オーダーをして集荷に行くシステムが構築されているので、アーティストさんは作品のリストを用意し梱包するだけで、作品を出品することができます。

――ユーザーについて教えてください。

作品を買う側のユーザー様は海外のコレクターさんや投資家さんたちですね。アート自体の魅力を大切にしている方や作品の値上がりも期待できますから投資対象として考えている方もいらっしゃいます。

そんな人たちにリーチしていけるサービスになっていますね。

――競合について教えてください。

日本では、スタートバーンさんをはじめとしたアートジャンルのスタートアップ企業さんが競合かな。最終的に目指す目標が似ているんですよね。

海外にもグローバルにアートを発信している企業があって。それらのサービスも競合に当たります。

これらの方々とどうやって同じプラットフォームで、ウィンウィンの関係を築けるかが今後の課題になっています。

――TRiCERAの強みを教えてください。

お付き合いさせていただくアーティストさんの層が強みになっていますね。

海外の競合企業さんは、ヨーロッパならヨーロッパ、アメリカならアメリカと、自分たちの地盤を活かしてアーティストさんとお付き合いをされています。

TRiCERAは、これから成長していくアジアのアーティストさんの作品を扱わせていただきたいですね。

海外のアートフェスで感じた「アジア人の作品がない」という気付きがTRiCERA立ち上げのきっかけだった。

――TRiCERAのアイデアはどこから生まれたのですか?

もともとはナイキに勤めていて。プロジェクトでポートランドに滞在していたことがありました

現地でアートフェアを見る機会があり、アジア人の作品がないことに気づきました。「おかしいな」と疑問に思ったんですよね。そこでアート業界について調べ始めたのが、TRiCERAのアイデアのもとになります。

――そこからTRiCERA立ち上げまでどんな流れがあったのでしょうか?

起業に踏み込んだのは、ナイキでグローバルなプロジェクトにメンバーとして取り組んでいた時の「イノベーションの起こし方」に関するディスカッションがきっかけですね。

そこで、ナイキでも有名な、ほぼ創業時からいるメンバーがイノベーションについて語っていたことが心に残ったんです。

彼は「イノベーションは難しく考えても達成できない。何か問題があると思った瞬間にスタートアップしろ」とおっしゃっていたんですね。

このような感性に触れて、ナイキで活躍する人生もあるが、他の場面で自分の価値を活用できる・提供できると気付いたんです。そこで起業を決意しました。

アーティストがアートだけで生活できるように。TRiCERAは活動の幅を広げていく。

――今後の展望について教えてください。

現在、TRiCERAはアート越境ECとしてアーティストのサポートをさせていただいていますが、オフラインでのサポートもしていこうと思っています。

具体的にはコレクターさんが、自分の所有する作品を飾れる場所を確保したい。自宅などではなく、パブリックな場所で保管することができれば、再販など様々な可能性が広がりますからね。

アーティストさんにも、オンラインだけでなくオフラインで売れるチャンスにもなるメリットがあります。販売機会が増えるわけです。

このように、みんなが使えるパブリックなアートスペースを作る成長戦略を描いています。

――パブリックに使えるアートスペースは新しい考えですね!

他にもアートにおける「買う」「飾るまたは保管する」「売る」の3つの消費行動のデータをとることも考えています。このデータを活用できれば、マーケティング支援にも役立てることができますよね。

これらの取り組みを通してアートをビジネスにしていきたいです。

――アートをビジネスにした先にどんなことをお考えですか?

今まで多くの人にとって、アートは馴染み深いものではありませんでした。私は文化的な発信を通して、このような状況を変えていきたい。アートを世界のマーケットに接続することで、アート自体を馴染みやすく、身近なものにしていきます。

また、アートは世界で7兆円しか流通していないんですよ。これは流通額としては非常に少ない。アートの時価総額は360兆円とも言われており、作品がマーケットの中で動いていないんです。流動性を確保しなければいけません。だから私たちは、今後コレクターとコレクターが売買できるマーケットプレイスを作っていきたい。

オンライン・オフラインでアートのトレーディングができるようになれば、流通額も増えていきます。流通が増えれば、360兆円のマーケットにアクセスできるかもしれません。底知れないポテンシャルを感じています。

――TRiCERAが目指している世界を教えてください。

私たちが描いているビジョンは「創造力に国境なんてない」ということ。

これからもアーティスト目線でアート業界の活性化を目指していきます。

最終的には、現在日本にいる4万人のアーティストの方々が、アートで生計が立つような世界を実現できればと思っていますね。

アーティストがアートだけで生活できるように。今後さらに幅広い領域でTRiCERAは活動を続ける。

サイトへ

編集後記

取材担当橋本

アートにここまで潜在的なニーズがあったなんて…!取材中に目からうろこがぽろぽろ落ちてきました。

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投稿者プロフィール

橋本 雅弘
橋本 雅弘
大学では社会福祉学を専攻。現在はStartupTimesのほか、日本最大級のAIメディア「AINOW」でも執筆。学生スタートアップ特化型アクセラレータープログラム「GAKUcelerator」でメンターを勤める。

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