社内や組織を横断したチームでの情報共有はやはり難しい。
そもそも情報がちらばっていたり、ビジネスチャットだと大事な議論も流れてしまう。社内Wikiに蓄積していた情報が古かったり、ファイルサーバの情報は見つからない…。
こんな非生産的な状況を改善したいが、組織を横断して誰にでも使えるツールがわからない。
そんなお悩みにピッタリのサービスを紹介する。
株式会社ビットジャーニーの「Kibela 」だ。ストック型で情報を蓄積し、組織や横断チーム、プロジェクトの生産性向上を支援するコラボレーションツールだ。
具体的にどんなサービスなのか。詳しく見ていこう。
代表取締役
井原正博
株式会社ビットジャーニー 代表取締役。ヤフー株式会社にて開発部長を務めたのち、2010年1月よりクックパッド株式会社の技術部長として技術力の向上やエンジニアの採用に従事、今日にいたる基礎をつくりあげる。2015年1月、株式会社ビットジャーニーを設立し、個人の発信を組織の力にする情報共有ツール『Kibela』を開発。エンジニアを中心とする組織づくりに関する知見や経験を活かしたいという思いから、複数社の技術顧問を務める。
――Kibelaのサービスについて教えてください。
Kibelaは、情報共有の三大課題を解決しながら、使えば使うほどチームも情報も成長していく、組織や横断チーム向けの情報共有コラボレーションツールです。
従来のチャットのような情報共有ツールだと、情報が流れていってしまいます。そのため、後で見直せないことがある。
弊社のサービスは、情報をストックしていくことに特化したサービスです。社内ポータルに近いですね。
情報共有の三大課題
――Kibelaの具体的な使用場面を教えてください。
Kibelaは、プロジェクト管理や、稟議の出し方、オフィスの使い方などの社内規定から、日報・営業報告・個人のちょっとした発信まで、様々な用途で活用されています。
今まで目に見えることのなかった暗黙知や属人的情報を形に残すことで、チームも情報も共に成長し、同じベクトルでパワーを発揮することを実現しています。
Kibelaの様々な使い方
――様々な場面で使うことができるんですね!
今まで情報は個人の中だけにとどまっていることが多くありました。しかし、それでは本来の情報の価値を引き出すことはできません。
情報は多くの人が活用できるようになることで、価値があるものになります。
私たちのサービスで個人の中にたまっている情報を出力し、本来の形を与えることで、情報に価値を見出し、活用できるようにしていきたいです。
――ユーザーについて教えてください。
現在、Kibelaにご登録いただいているチームの数は、1万チームほどですね。いちプロジェクトでのチームもあれば、会社全体で利用いただくこともあり、様々な規模の企業様にご利用いただいております。
Kibelaのリリース当初は、IT関連企業や、エンジニアを中心としたチームから口コミで利用が広がりました。
というのも、エンジニアの方は普段から情報の共有や整理に慣れており、Kibelaのようなサービスを使い慣れているんです。そのため、エンジニアさんから高評価をいただいたことが拡大のきっかけとなりました。
現在は、ご利用いただく企業様の業態や組織も広がり、より横断するチームで幅広くご活用いただいています。情報共有は複数のツールで分断するより、一つにまとまってこそ情報の価値が高まり、組織やチームの根本的な生産性向上につながります。Kibelaはその一つのツールとして活用いただけるよう、さらに幅広い企業様に使っていただきたいと考えています。
情報は多くの人に共有されるほどその価値が向上すると思いますので。
現在の導入企業の一例
――今後はどんな企業をターゲットにしていくのですか?
実は最近、エンタープライズプランをリリースしました。ご利用いただく企業様やチームの規模も年々大きくなり、機密情報を管理されるケースも増えてきました。
そういった背景もあり、より高度なセキュリティ設定や、インフラ運営を円滑かつセキュアに実行するSAML対応によるシングルサインオン、さらにIPアドレスでのアクセス制限など大企業が必要とする機能を盛り込んでいます。
一方で、エンタープライズだと予算が…というご心配もあるかと思いますが、そこはこれまで通りリーズナブルな料金体系でご利用いただけます。
したがって、今後は、是非エンタープライズプランがフィットする大企業様にもご利用いただきたいですね。
大規模な組織で使っていただくことで、より大きな成果を発揮できると思います。
――Kibelaの強みを教えてください。
Kibelaの強みはストック情報を体系化して、情報や知識を集約し、更新していけることですね。「まずはKibelaを見ろ(キベろ!)」という状況になっている企業様も多く、社内の情報・知識はKibelaを見ればわかるというような状態を目指しています。
誰にでも使いやすいことも特長ですね。高機能すぎて使いこなせない、ITリテラシーが高くないと難しい、結果一部の人しか利用していない、といった残念なケースをよく聞きます。Kibelaは、このようなことがないよう、シンプルで人に優しいユーザインターフェイスや、本当に必要な機能にフォーカスして、持続可能な使いやすいサービスにしています。
中でも、グループとフォルダ機能は、組織やチームを横断して情報を構造化するために、企業ごとの文化や経営戦略によって様々なルールを作って活用されている部分です。
逆に、タグのようにタイトルに共通キーワードを付与して自由度の高い記事投稿を行う「プレフィックス型」で活用することも可能で、企業文化や利用目的によって柔軟な使い方が可能です。
もちろん、APIも公開していますので、外部サービスとの連携も可能ですし、SlackなどビジネスチャットとのWebhook連携も、よく活用されています。
グループで権限を、フォルダで情報の構造化を柔軟にコントロール
また、お客様対応にも強みがあります。情報共有のコラボレーションツールは、導入して即結果が出るものではありません。組織の目標に合ったルールを作り、共有することを習慣化し、それらを代々引き継いで更新し、組織も情報も成長していく流れがあります。
そのため、以前から大切にしていたカスタマーサポートから、カスタマーサクセスチームも立ち上げ、Kibelaの導入から各フェーズごとの対応を伴走型で行っております。
――株式会社ビットジャーニー を立ち上げた経緯を教えてください。
株式会社ビットジャーニーを立ち上げる前には、 クックパッド株式会社に5年ほど在籍していました。
当時は、エンジニアを中心とした組織づくりと新規事業の立ち上げを担当。そこである程度やり切ったという感覚と死ぬまでに起業したいという想いがあって、独立しました。
それが今の株式会社ビットジャーニーになります。
――Kibelaを立ち上げたきっかけを教えてください。
クックパッド株式会社にいた時に自社ツールを開発しました。そのツールは全員が情報を共有できるウィキのようなサービスでした。
このサービスは、自社だけでなく、世の中でも使えるようなサービスだと気付いたんですよね。そこで、情報共有ができるサービスを改めて開発し、展開していくことにしました。
それが今のKibelaになります。
――Kibelaは今後どんな進化をしていきますか?
今後さらに簡単に情報共有ができて、その情報にすぐにアクセスできる仕組みを整えていきます。
具体的には、音声をKibelaにアップすれば、自動で情報を構成したり、個々の情報共有、検索活動から、自分の知らないところで共有された情報を含めKibelaが様々な形でレコメンドする機能、AIの機械学習の力を使って、リアルタイムで見るべき情報を提案するなど、Kibelaが先読みして情報が人に寄り添い、自律化する機能を考えています。
そして、普段通り生活するだけで知りたい情報に出会えるような情報共有自体を自律化させるサービスを目指していきたいですね。
――Kibelaの展望を教えてください。
Kibelaは日本人しか使えないというようなサービスではありません。どの国でも使えるサービスです。
世界中の情報共有に関わるコラボレーションを根本的に変えていけるよう、グローバル展開を視野しています。
――ミッションについて教えてください。
今後、加速的に人口動態も労働人口も減少する2030年問題は避けられず、いかに効率的に事業を展開していくかは必須の課題となっています。
その中で「情報」の担う役割は、建設的な未来を左右するとても重要な資産であることに他なりません。
情報は、暗黙知や属人化している状態から、見える化することで価値が生まれます。そして、みんなが当たり前のようにそういった情報共有が出来るようになり、人の出力を自分の入力に変えることができれば、圧倒的に効率が上がると思うんです。
その人数が増えれば、組織全体の価値を高め、それがプロダクトやサービスに反映され、その先のカスタマーにも寄与できる、つまり企業のコアビジネスにもインパクトを与えることにつながります。
こういった組織が増えることで、生産性の高い社会を世界中に実現し、より良いモノづくりやサービスを提供できるように、企業を支えていけるサービスになりたいと思っています。
情報共有の自律化で日本・世界のサービスを支える。株式会社ビットジャーニーの進化は続く。
取材担当橋本
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