ウェブメディアを運営する際、コンテンツの改善やリライトは非常に重要になってくる。なぜなら、手間がかからず、結果がすぐわかるからだ。
しかし、コンテンツの改善やリライトのためのツールは、今ままで非常に少なかった。
そんな現状から、たった1日でリライト戦略が明確になるツール「Strite(ストライト)」を開発したスタートアップがある。株式会社プッシュだ。
Striteを使えば、改善すべきコンテンツや見込みコンバージョン増加数がわかるようになる。「どのコンテンツから改善すべきか」が明確になるのだ。
そんなStriteだが、開発したのは現役の大学4年生の阿部隼也氏。ディップ株式会社運営のGAKUceleratorに採択され、今後の活躍が期待される新星起業家だ。
そんな期待の星が生み出したサービスはどんなものなのだろうか。詳しく見ていこう。
阿部隼也
――Striteのサービスについて教えてください。
Striteはウェブメディアを分析して、SEOのポテンシャルを可視化するサービスです。
Googleアナリティクスやサーチコンソールのデータを解析。そして、セッションやSEO流入などの数値からコンテンツごとのポテンシャルスコアを算出します。
――Striteの特徴はなんですか?
コンテンツを改善した場合、どれくらいトラフィックやコンバージョンが増えるかの数値を出すことが特徴になっています。
コンテンツのポテンシャルが高い順に並び替えることができるため、お客様はポテンシャルが高いものから取り組むことができます。
ウェブメディアを運営していくうえで、どのコンテンツを改善するべきかがわからなくなってしまうことがあります。
そこでコンテンツのポテンシャルを数値化し、優先順位をつけられるようにしています。コンテンツの修正をした場合の伸びる可能性を数値化し、優先的に修正できるようにしているんです。
――ユーザについて教えてください。
StriteはToB向けのツールになっています。IT系の上場企業やスタートアップからの利用が多くなっていますね。
現在のユーザーとしては、法律系のメディアや求人サイトですね。今後はジャンルを問わず、サービスを運営していきます。
――強みはなんですか?
SEOにはおよそ20年の歴史があります。そのため、SEOツールも数多くの種類があるんです。それらのツールは被リンクのための施策やコンテンツ作りに特化しているものが多い。
もちろん、それらが役に立たないわけではありません。ただ、無料のツールでも代替できるくらい、その領域には無数のツールがあります。
しかし、本来の目的はコンテンツを作ることではなく、コンテンツで成果を出すことではないでしょうか。
そのように考えると、成果が上がらなかった時のツールが今までありませんでした。コンテンツを改善することで成果を上げにいくためのツールは少なかったんです。
最近の検索サイトとしても、良いコンテンツになったら掲載順位が上がるという流れができ始めてきました。
だからこそ、コンテンツのポテンシャルを数値化し、優先的に修正できるツールが必要になってきていると思います。
――起業家を志したきっかけについて教えてください。
起業家を志したのは、中学3年生の時に起きた東日本大震災が影響しています。当時孫正義氏が東北に莫大な額の寄付をして、被災地を助ける活動をしていました。
この姿に憧れたんです。孫正義氏のようになりたいと思うようになりましたね。
しかし、孫氏のようにお金を稼ぐ方法がわかりませんでした。そこで。起業家になることを決断したんです。
――プロダクトの開発にはどんなきっかけがあったのですか?
会社を創業してしばらく鳴かず飛ばずの時期が続きました。「ここまできたら絶対勝てるサービスを作る!」という想いが生まれたんです。
その想いから、ToB向けのサービスで、自分が欲しいと思えるツールを作ろうと思いました。そうすれば、絶対勝てると思ったんです。
また、自分の世界観を実現したい想いもありました。起業でお金を得ることができたら、社会に有効活用したい。そのために、経営者として結果を出したいという想いがあったんです。
現在のStriteはそのような想いから生まれました。
――今後の展望について教えてください。
今後はマーケティングを支援していきたいと思っています。
というのも、現在マーケティングは転換点を迎えていると思うからです。
代表的な例としては、AtlassianやSlack、Notionの伸びがあげられます。これらサービスは、誰もセールスをしていません。プロダクト自体の良さがマーケティング・広告・セールスを凌駕するほどものだったのです。
このように、今後はマーケティングだけでなく、プロダクト自体の良さで判断するような時代になってくるでしょう。だからこそ、業界で最高に良いものをつくりたい。
気合や人情の苦しいセールスには頼らず、ソフトウェアにマーケティングをさせておけばよくて、これまでの、いわゆる”マーケティング”という業務がマーケティングを支援するソフトウェアによって消えつつあるのかもしれない、そんな流れを感じます。
とにかくマーケティングは大きな変化を迎えていて、その流れにおいて役に立てるソフトウェアを作っていきたいと思っています。
その結果として今よりも極端にプロダクトファーストな時代が来るのかもしれないな、なんて思っています。
プロダクトファーストな時代を推し進める。今後の活躍に期待したい。
取材担当橋本
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