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インタビュー 2019.11.11

チャットボットから「CS Automation & Optimization」へ。カスタマーサクセスの未来を描く「カラクリ株式会社」の取り組みとは。

カスタマーサポートの自動化が進んでいる。

AIの技術革新が進み、人間の対応をチャットボットが代替するようになっているのだ。

そんな状況をカラクリ株式会社はさらに進化させる。「CS Automation & Optimization」の実現を目指しているのだ。

「CS Automation & Optimization」が実現できれば、チャットボットよりさらに深い問題解決が可能になるのだという。

どんな風に進化していくのだろうか。詳しく見ていこう。

プロフィール

代表取締役
小田 志門

1980年京都府生まれ。サイバーパトロール・コールセンターBPOのイーガーディアン株式会社の創業メンバーとしてジョイン。2007年より取締役として営業部門、情報システム部門を統括。インターネットサービスやゲームアプリなどのコミュニティのモニタリング・パトロールや、コンタクトセンターサービスの提供などに従事。2017年10月にAIビジネス開発を支援するカラクリ株式会社のCEOに就任。

カラクリ株式会社は、チャットボットからCS Automation & Optimizationへ進化していく。

――カラクリ株式会社が開発しているKARAKURI chatbotについて教えてください。

私たちが開発したKARAKURI chatbotは、先進AIテクノロジーを誰でも簡単に活用できる「バーチャルオペレータ」です。SaaS型のチャットボットで、正答率は95%を保証しています。

この高い正答率は、カスタマーサポートの現場での豊富な知見や、導入前後の徹底サポート、AI育成の豊富な経験をもとに実現しました。

――今後「CS Automation & Optimization」を実現するためにどのような開発を進めているのか教えてください。

直近であれば、パーソナライズした回答ができるAIチャットボットの開発を進めています。

相談をしたときに、正解が出るだけでなく、案内をできるようにしているんです。

「CS Automation & Optimization」の実現にむけて、より深いレベルで問題解決を自動化できるようになります。

――より深いレベルの問題解決は凄いですね…!

「CS Automation & Optimization」を実現するにはチャットボットの機能にとどまりません。FAQコンテンツなど総括的に問題に対処できるようになります。

実現できれば、劇的に問合せの数値が改善されると思うんです。

――他にどんな仕組みを考えていますか?

今後は、「AutoCS」を実現したいと考えています。

最近流行り出しているのが、 AutoML と呼ばれるコンセプトです。Google や Microsoft がほとんど全自動で AI を作ってくれるサービスを出しています。これを利用すると、学習してほしいデータをアップロードするだけで、数十分でAIが出来上がります。

チャットボットの世界で、同じことをできないか考えています。そうすれば現状、会話カードのセッティングなど「人が行なっている工程」を「完全自動化」することができるかもしれません。

一足飛びには難しいですが、最終的には問い合わせログを流し込むだけで「会話カードの設定が済んだチャットボット」が生成されるようにしていきたいですね。

――ユーザーの企業について教えてください。

BtoCのサービスを扱っている企業様が約6割を占めます。

また、コールセンターの専門の人員が5名以上いる企業様にもご利用いただいていますね。

もちろんECサイトなど、ネット上でお客様との接点が多いサービスに使えるようになっています。

――競合のサービスはありますか?

AutoCSのサービスは、国内にはまだありません。

一方、チャットボットのサービスはたくさんあります。

だからこそ、チャットボットから一歩踏み出すサービスを作っていきたいと思っています。

カラクリ株式会社が「CS Automation & Optimization」へ踏み出したきっかけとは?

――どうして、「CS Automation & Optimization」への実現を目指したのですか?

「カスタマーサポートの課題を解決する」という方針は、設立時から変わっていません。人手不足や顧客対応の複雑化といったカスタマーサポート分野が抱える課題を解決するためにチャットボットのサービスでは、解決できることが限定的でした。

限定的でも悪いことではないのですが、よりやれることを増やしていきたい想いがあったんです。

そこでAutoCSやカスタマーリテンションをテクノロジーにより強化することが重要になると考えました。

人と自動化の融合へ―。

――プロダクトはどんな進化をしていく予定ですか?

カスタマーサポートのデジタル改革はもちろん重要ですが、人間の対応も大切です。

そのため、人のためのツールも提供しようと考えています。

具体的には機械学習で、問い合わせに対して有人対応すべきか、チャットボット等の自動応答をすべきかを適切に判断し、振り分ける機能などを提供したいと考えています。

「ログインできない」という問い合わせでも、年間100万円の商品を購入するユーザーと、1円も使っていないユーザーが混在します。前者のような利用頻度の高いロイヤルカスタマーに対しては、人が手厚くサポートすることでアップセルの機会を増やせるという仕組みです。

――人と自動化が共存していくのですね!

現在、人とAIが別々に動いている状況です。

このような状況を変え、最初から人がやった方が良いものは人が対応できるようにしていきたい。

対応する優先順位をつけ、人と自動化を融合させて、より良いサービスを提供できるようにしていきたいと思っています。

――「人と自動化の融合」は他の場面でも使えるのではないですか?

現在、定期購入型のビジネスモデルが台頭してきました。

そのため、解約リスクを察知できるモデルのニーズが高まっています。

私たちが目指す「CS Automation & Optimization」でも解約予知をすることで、解約を食い止められるようにしていきたいですね。

――最終的に目指しているプロダクトはどんなものですか?

「CS Automation & Optimization」の実現により、ユーザーの疑問やトラブルを感じないレベルを目指していきたいと思っています。

CSは顧客対応において、重要なポイントです。利益を上げる分岐点になりえる。

だからこそ、人間と自動化の融合を進めていきます。カラクリのテクノロジーが実装されているところとされていないところでは顧客対応のパフォーマンスに差がつくようなプロダクトにしていきたいです。

具体的には、問題解決のために、ページが自動的に動くような機能を追加することも考えています。

チャットボットの次のフェーズ「CS Automation & Optimization」の実現へ。カラクリ株式会社の挑戦は続く。

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編集後記

取材担当橋本

チャットボットの次のフェーズ「CS Automation & Optimization」。ついに技術進化はここまで来たんですね…!

投稿者プロフィール

橋本 雅弘
橋本 雅弘
大学では社会福祉学を専攻。現在はStartupTimesのほか、日本最大級のAIメディア「AINOW」でも執筆。学生スタートアップ特化型アクセラレータープログラム「GAKUcelerator」でメンターを勤める。

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