デザインは、企画・設計・デザイン・モックアップ・コーディングすべての工程が人の手によって行われている。そのため、デザイナーがクリエイティブな仕事に集中できているとはいいがたい。
このようなデザイン業界にAIを導入することで、作業負担を大幅に削減できるサービスが登場した。
株式会社ガラパゴスが開発・運営する「AIR Design」だ。
AIR DesignはデザインとAIを掛け合わせて、デザイン業界に産業革命を起こすプロダクトかもしれない。
いったいどんなサービスなのだろか。詳しく見ていこう。
代表取締役社長
中平健太
――AIR Designのサービスについて教えてください。
AIR Designは、AIを活用してデザインを空気のように簡単にするプロダクトです。
AIを活用することで、高品質なクリエイティブを短期間でリリースすることを実現しました。そのため、デザイン担当者の負担なしでデザインが完成します。
マーケティングクリエイティブに特化したデザインを提供していることも特徴ですね。
――なぜ、そんなことができるのですか?
私たちは、過去の25000件のLP画像を分析しました。
テキスト・デザインの要素を解析して、デザインの領域でAIを使えるようにしたんです。
――具体的なデザイン作成の流れについて教えてください。
具体的なデザイン作成の流れとしては、まず人間がワイヤーフレームを作ります。その後、AIがラフデザインを作成。デザインの合意が取れたら、デザイナーがデザインを作成をします。
このように、人とAIを織り交ぜながら、デザインを創っていくのが特徴です。
AIR Designの利用イメージ
――実際にどんな成果をだせますか?
AIR Designを使えば、CVRは1.5倍、コストは3分の1に軽減、そして製作期間は従来の4倍の速さを実現しています。
具体的には、デザインは10日で完成できるようになっていますね。
――ユーザーについて教えてください。
AIR Designをご利用いただいている主なユーザー様は、金融・求人・学校系の企業様ですね。
この業種にとどまらず、ウェブ広告を利用している企業様ならば、幅広く使えるようになっています。
――株式会社ガラパゴスの立ち上げのきっかけについて教えてください。
株式会社ガラパゴスを立ち上げたのは、尊敬している祖父の影響です。
祖父は公園財団の理事をやっており、ある大規模公園の造園を手掛けていました。
私は少年時代にその公園に行き、広大な土地を祖父が作ったという事実に感動したんです。それから、大きなものを成し遂げたいと思うようになりました。
起業を決意したのは、この経験があるからだと思いますね。
――会社設立から、AIR Design開発までにどんな流れがあったのですか?
株式会社ガラパゴスを設立した当初は、ウェブサイトやスマホアプリの制作を行っていました。
その事業に取り組む中で、デザインの領域はアナログだということを痛感。このアナログさを解決するための選択肢は、デザインの自動化か、コーディングの自動化だと思ったんです。コーディングの自動化はGoogleがやるだろう。それならば、私たちはデザインの自動化に取り組もう。そう思いました。
デザインの自動化の方法を探る中で、GANの技術を目の当たりにしました。GANの技術の延長線上に、AIが絵を描く未来が見えたんです。デザインの業界にイノベーションを起こすためには、この技術を使わない手はありませんでしたね。
――それからGANの技術を活用するために、どんな努力があったのですか?
GANの技術を導入するために、弊社にいたサーバーサイドエンジニアをAIエンジニアにしました(笑)スタンフォード大学の先生の動画を見せて勉強させたんです。
その後、雑誌の画像解析の受託案件を受け、画像認識の技術を磨き続けました。
結果として、画像認識の技術が確立し、画像生成までできるまでに成長しました。この技術をシンプルなロゴに応用しようと思ったんです。
これがAIR Designの始まりです。
――株式会社ガラパゴスの今後の展望について教えてください。
今後は、海外進出も考えています。デザイナーの作業効率化を通して、人間を輸出できるような体制を構築したい。
まずは、アジアに進出していこうと思っています。3年以内には進出していきたいですね。
――ミッションについて教えてください。
私たちはデザイン業界に産業革命を起こそうと思っています。
とはいえ、デザイナーの仕事を奪おうとしているわけではありません。デザイナーの生産性を高めて、負担を減らせるようにしていきたい。そして、デザイナーがクリエイティブな仕事に集中できるようにしていきたいと思っています。
AIR Designが気になった方はぜひサービスサイトをチェックしてみてほしい。
取材担当橋本
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