現在、物流が危機的な状況にある。トラックのドライバーが不足しているのだ。将来的に20万人の労働力が不足するといわれている。
この人手不足の原因のひとつは、長時間労働の問題があることだろう。ドライバーの長時間労働が続いており、働き手が減少している状況に拍車をかけている。
この長時間労働がなぜおこっているのだろうか。原因は納品時に時間がかかりすぎているからだと、株式会社 TSUNAGUTEの代表取締役 春木屋悠人氏は語る。
現状として、物流センターに到着したトラックの順番でものを卸しているため、効率の悪い状況になってしまっているのだ。ひどい場合、6時間の待ち時間が発生することさえある。
この課題を株式会社 TSUNAGUTEが開発・運営している「telesa-reserve」ならば解決できる。
荷物を卸す時間を予約して、その時間帯ですぐにモノを卸せるサービスを構築。このことで、ドライバーが何もしないで待っている時間を削ることを実現している。
telesa-reserveのサービスについて、代表取締役 春木屋悠人氏に話を聞いた。
代表取締役
春木屋悠人
――telesa-reserveのサービスについて教えてください。
telesa-reserveは「トラックドライバーの長時間労働を解決できる仕組み」です。
具体的な使い方としては、まずはtelesa-reserveにログインしていただきます。その後、荷物を卸す物流センターを決めていただきます。そこで、時間帯が空いているところが表示され、予約できます。
アプリを入れていただければ、ログインなしで使えるようになります。
――telesa-reserveのユーザーを教えてください。
telesa-reserveのユーザーは、メーカーや配送を委託している企業、物流会社、ドライバー、物流センターです。
最近では、卸売業や小売業のご利用も多くなっています。
――telesa-reserveにはどんな強みがありますか?
一番の強みはネットワークです。株式会社 TSUNAGUTEは日本パレットレンタル株式会社の子会社です。日本パレットレンタル株式会社は、歴史ある物流会社。そのため、このネットワーク力を使ってサービスを構築しています。物流の現場から寄せられた多くのご意見が、このサービスに反映されています。リリース以降も現場からの要望に合わせて、ほぼ毎月機能改善を行っています。
telesa-reserveという単独のサービスでは、他社と大きな違いは無いと思っています。しかしながら、親会社epalDDというサービスと組み合わせることで、予約の管理と同時に煩雑なレンタルパレットと物流容器の伝票管理まで含めたサービスを提供できるのが、他社との大きな違いです。すでにプロトタイプは公開しており、お客さんのご意見をいただきながら本格サービスに向けてブラッシュアップしている最中です。
他にもtelesa-reserveは価格面に強みがあります。他社と比べるとおよそ4分の1の価格でサービスを提供しているんです。デジタル化のスタート地点でハードルが高いと、導入に躊躇してしまうお客さんもいます。より多くの方が気軽に始められるような価格体系としています。
他にも、物流伝票を無くすためのサービス「telesa-delivery」を開発・提供していることも大きな強みになっています。前述したレンタルパレットの伝票管理のように、弊社の力でドライバーに関わる業務をペーパーレスにしていきたい。telesa-deliveryとtelesa-reserveのふたつで業務の効率化を進められることが強みになっています。
――サービスを立ち上げた経緯について教えてください。
サービスを立ち上げたのは、お客さんの要請があったのがきっかけです。
私たちの親会社は日本パレットレンタル株式会社で、物流の中でも特異性のある商品を扱っている。ありとあらゆる場所でレンタルパレットは流通しています。親会社はパレットというフィジカル面で人々を重労働から解放してきた。だからこそデジタル面でも物流をもっと良くしてほしい。そんなお客さんの声からTSUNAGUTEという会社とtelesa-reserveというサービスが生まれました。そのようなバックボーンをもつ我々だからこそ、流通の効率化を幅広く進められると思っています。
――telesa-reserveの今後の展望について教えてください。
現場は、繁忙期ともなれば、21時、22時までと遅くまで仕事することも珍しくありません。なのに、物流業界はアナログです。オフィスでは紙の書類が積みあがっており、電話が鳴り響いています。
しかし、他の業種ではリモートワークなど、効率的に働けるような仕組みが導入されていますよね。請求書も紙で扱っているところは少なくなっています。物流業界は取り残されてしまっているのです。
だからこそ、物流業界のデジタル化を進めていきたい。まずは紙と電話がいらない物流を実現していこうと思っています。
――ミッションについて教えてください。
我々は、サプライチェーンとデマンドチェーンのすべてを効率化していこうと思っています。当然1社のみで実現できる目標ではないため、多くの方と手を取り合って進めていきます。
そして、現代の社会課題である、ドライバーの労働環境を良くしていきたいですね。働く人にとってより良い環境へと変え、物流って良いねと注目されるような業界になるように貢献したい。
「telesa-reserve」のサイトもチェックしてみてほしい。
取材担当橋本
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