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インタビュー 2020.03.16

埋もれているデータから新たなビジネスを創出― 株式会社DATAFLUCT「DATAFLUCT marketing.」

現在、新規店舗の出店は、その店舗の担当者が勘や経験で行っていることが多い。確かに実際に場所を下見することはあるかもしれないが、全ての物件を見て回ることは不可能だ。

そのため、新規出店のミスマッチが起こることもある。

このような状況を株式会社DATAFLUCTが開発した「DATAFLUCT marketing.」は解決する。

既存店舗のデータなどを分析して、新規出店のための意思決定サポートをしているのだ。

ただ、株式会社DATAFLUCTのサービスは今後もさらに広がりをみせていくようで…。

果たして株式会社DATAFLUCTとはどんな企業なのだろうか。

プロフィール

西山 一平

DATAFLUCT is Data Science for every business.

――株式会社DATAFLUCTのサービスコンセプトについて教えてください。

私たちDATAFLUCTは、データとサイエンスの力で社会課題を解決することをミッションとした、データサイエンス・スタートアップスタジオです。「Data Science for every business.」をコンセプトとしています。

手間のかかるさまざまなデータの収集・統合・分析・予測モデルを開発するだけでなく、パートナーと共創しながら、サービスの開発・事業運営を行っていきます。

実際に今社内では、6つのチームがそれぞれ別のプロダクトを開発しています。それらサービスを活用して、さまざまなデータを集約。それを活用して、いろいろなSaaSに展開していくことを考えています。

DATAFLUCTはあらゆる業界・業種の枠を超え、パートナーとの共創により複数のSaaSビジネスを素早く確⽴します。

―なぜそんなに多様なデータを集める必要があるのですか?

1つの業界に絞ると、その業界でしか使えないデータになってしまうからです。

私たちは、全業界をカバーできる数のサービスを開発・提供することで、あらゆる領域からデータを集めています。そして、プロジェクト間でデータを利用することで、シナジーを生み出しながら、サービスの改善を進めています。

新規出店のための商圏分析「DATAFLUCT marketing.」

――株式会社DATAFLUCTが提供しているサービスのひとつ「DATAFLUCT marketing.」について教えてください。

DATAFLUCT marketing.は、新規出店のための商圏分析、競合店のモニタリング、適切な不動産価値判断を可能にします。

どこに出店すれば集客率が上がるのかなどの指標を、データを元に分析。新規出店の意思決定をサポートします。

特徴は自社の既存店舗の売上や立地を詳細に登録することで、さらに正確な予測ができることです。

また直近では、ドコモ・インサイトマーケティングが潜在人口を設計する「モバイル空間統計®の『国内人口分布統計(リアルタイム版)』」(※1)を採用することで、1時間前までの潜在人口をもとに商圏分析ができるようになりました。

より正確な売上の推定はもちろん、時期性や突発性のイベントなども考慮した詳細な分析が可能となります。

なお、基本利用料は無料です。

――DATAFLUCT marketing.を利用できるユーザーはどんな企業なのですか?

ユーザーは新規出店を検討している個人や企業の担当者様です。

業種は、主に飲食・小売りなど。新規出店の機会が多い業種で使っていただけるサービスです。

株式会社DATAFLUCTのサービスフロー

株式会社DATAFLUCTの第一歩は衛星画像の有効利用

――このサービスを立ち上げたきっかけについて教えてください。

株式会社DATAFLUCTはJAXA(宇宙航空研究開発機構)認定のベンチャー企業です。そのため、最初は衛星画像を有効活用するビジネスを考えていました。

そこで、商圏分析に目をつけました。現在の商圏分析は、勘や経験で新規出店を決めていることが多い。そのため、データ分析の入る余地があると思ったのです。

――サービスは今後どんな風に展開していきますか?

今後、サービスは大企業向けと個人オーナー店舗向けの2種類で展開を考えています。

――大企業向けにはどんな展開をしていくのですか?

大企業向けには、その企業に特化したシステムにカスタマイズをして、その企業に合ったサービスを提供していこうと思っています。

現在、都市型小型食品スーパー「まいばすけっと」を運営する、まいばすけっと株式会社(※2)様に採用いただいています。

――個人店舗向けにはどんな展開をしていきますか?

個人店舗向けには、どんな業態業種でも使いやすいサービスを開発していきます。

フリーミアムのサービスを考えていますが、大きな課金をすることはまったく考えていません。コアな機能を無料で有効活用していただきたいです。

データサイエンスの力で社会課題を解決する

――将来のビジネスの展望について教えてください。

将来のビジネスは現在模索中です。

今考えているのは、不動産・金融などをターゲットのサービスを開発すること。DATAFLUCT marketing.を使えば、新規出店を探している企業のデータが集められます。このデータを使えば、不動産屋とのマッチングや、銀行の融資紹介、売れているものから株価予測などができるようになります。

マーケットの大きいところをターゲットにしていこうと思っています。

――ミッションについて教えてください。

私たちは、「Data Science for every business.」をコンセプトに、埋もれているデータを新規事業に有効活用できるようにしていきたいと思っています。テックカンパニーではなく、社会課題をデータとサイエンスの力で解決していきたい。

というのも、AIスタートアップは技術ドリブンになってしまうことが多いですよね。でも本来は、AIやデータというのはあくまで手段で、業界全体が良くなる仕組みを作ることの方が重要なはず。

だからこそ、我々はAIやデータをビジネスに生かせるようにしていきたい。あくまでも課題ドリブンで社会課題を解決していきます。それを実現するためのプロフェッショナルが集まっている会社、それが株式会社DATAFLUCTです。

※1「モバイル空間統計」は、株式会社NTTドコモの登録商標です。

※2 まいばすけっと株式会社(URL:https://www.mybasket.co.jp/

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編集後記

取材担当橋本

データの無限の可能性を感じた取材でした。これからどんなサービスが生まれるのでしょうか。

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投稿者プロフィール

橋本 雅弘
橋本 雅弘
大学では社会福祉学を専攻。現在はStartupTimesのほか、日本最大級のAIメディア「AINOW」でも執筆。学生スタートアップ特化型アクセラレータープログラム「GAKUcelerator」でメンターを勤める。

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