映画やドラマ、ゲームなどエンターテイメントに欠かせない「ストーリー」ですが、近年では、エンタメ以外のさまざまなところに含まれてきています。しかし、表現が上手く伝わらないとせっかくのストーリーも台無しになってしまいます。そこで、『伝えるを豊かに。』を使命にストーリーを輝かせるサービスが登場しました。それが”StoryAI”です。今回はStoryAIについて詳しく見て行きましょう。
代表取締役 川合 雅寛
ーサービスについて教えてください
物語を機械学習を用いて解析し、伝わらないところを明確にするサービスです。そしてストーリーやシナリオの成分が人々にどう受け取られるのかを予測します。
ストーリーにおける成分とは「感情」です。StoryAIはその多数の感情からストーリーを分析し、数値化します。それを元にストーリーを読み直し、指摘し合い、改善できるようになるんです。
ストーリーの流れを理解することによって、読み手とのニーズを確認できます。
ーどのように使うのでしょう?
使い方はシンプルです。まず始めに解析するためのストーリーやシナリオのデータを脚本形式かゲームシナリオなら指定のフォーマットで用意していただきます。これはいわば「準備」の段階です。
次に”アップロード”をしていただきます。準備したデータをダッシュボードからアップロードします。
3つ目のステップは”解析”です。ストーリーやシナリオデータがアップロードされると、すぐに解析が始まります。
解析終了後の最後のステップが”結果”です。ストーリーやシナリオの解析が完了するとダッシュボード上で解析結果グラフを見ることができるようになります。
ーターゲットカスタマーを教えてください
主に投資委員会、スポンサー、プロデューサー、ディレクター、シナリオライターなどが挙げられますね。今はゲーム、ドラマ・映画業界を主にクライエントとしています。今後は動画広告分野を視野にいれています。
ーストーリー、シナリオが伝わった側にはどんなメリットがあるんでしょう
誰にでもコンテンツから勇気をもらったことってあると思うんです。それは作者の伝えたいことが、表現を通して上手く伝わったからなんですよ。
つまり、ストーリーやシナリオを感情分析を元に改善することで、受け手に伝えたいことが伝わるということは、受け手は伝わった内容を自らの人生に取り入れ、人生そのものを豊かにすることができる、ということなんです。
ーこのサービスに至った経緯について教えてください
元々はSIerや通信キャリアで働いていました。しかし、港区の起業家が出入りする場所に何年間か通っているうちに自分でもやろうと思い立ち、あまり考えず、まずは会社を辞めたんです。しかも、手持ち金額はほとんどない状態で、わらしべ長者に果たしてなれるのかという実験も含めていました。RPGの勇者の気分ですね。
会社を辞めてもやりたいことが見つからず、自分が元々何をしたかったのか考え始めました。そして自分は作家になりたかった事を思い出し、なぜ自分の作品は受けないのかを真剣に考えました。その時、機械的に作品を分析できるという記事と論文に出会い、StoryAIの初期アイディアにたどり着いたんです。
ー今後のサービスに展開を教えてください
”Prevbe(プレビー)”というStoryAIを拡張する新サービスを考えています。名前はpreventable butterfly effectから来ているんです。The Butterfly Effectという映画が個人的に好きで、将来起こる悲劇をどこで食い止めるかというストーリーの映画です。
”Prevbe(プレビー)”は従来分断されている出資者・代理店・制作会社がシームレスに情報を共有でき、企画やシナリオ開発段階で問題を発見し是正させる仕組みを持ちます。ここに、StoryAIの機能を組み込むことでプロジェクトマネジメントを円滑に行う仕組みを提供します。
というのも、今ってプロジェクトベースで動いている割にお金の出し手、広告代理店、現場のディレクター間の情報の質や量が一致してないんですよ。
この課題をPrevbeによって解決し、企画の時点からきちんと策を練ることで、長期的な効率化を実現できると思っています。
ー最終的に目指す世界はありますか?
自分の伝えたいことが伝わる世界をつくっていきたいです。
今後さらに声なき声がインターネットを通じて発信され、そして直接民主主義的な世界に移り変わっていくでしょう。そんな中で自分が想うことが想った通りに伝わり、それがきっかけで様々な人々の人生が良くなっていけばなと思います。
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