飲食店において顧客を増やす販売促進はとても重要だ。どの商品がどのような人に買われているのかを理解する事で、正しいターゲットに正しい施策を取る事ができる。お客さんに限らず従業員の動作まで観察し、データ化できるTricoEye。そのTricoEyeについて詳しく見ていこう。
代表取締役 西尾 彰将
ーサービスを一言で言うと?
”顧客の情報を取得して経営施策に生かす”サービスです。
ー具体的に教えてください。
飲食店向けのサービスです。今の飲食業界では顧客のデータがPOSデータしかなく、どれだけ物が売れたのしかわからないのが現状です。
TricoEyeを使うとディープラーニング技術によって入店した人の年齢、性別、リピーター客なのかどうかなどの情報を得る事ができるんです。
お客さんに限らず、従業員がどのように店内を移動し、どれだけ笑顔を見せたのか、そして接客にどれだけ時間がかかったのかも知る事ができるんです。
これらのデータはWeb上でグラフ化され見る事ができます。
そのデータと既存のPOSデータを結びつけることによって、どういう人がどの商品を食べて、飲んでいるのか、商品のリピート率などがわかるようになるんです。
ー飲食店における課題感は何でしょうか。
顧客を増やす方法は新規顧客を取得するか、リピート率を上げるかの2つです。飲食店がそもそも取得できていた情報は全体の来客数のみで、細かい情報は取れていなく、どういう人が来ているのかがわからないという課題感があったんです。そしてリピート率が取れていませんでした。
ー飲食店がTricoEyeから得られるメリットを教えてください。
効率的な販促施策が取れるようになります。
お客さんの細かい情報を知る事でセグメントを絞ったクーポンなどの販促施策や
メニュー構成の見直しなど、今まで勘と経験で行なっていた店舗における施策を正確に、データに基づいて打つことが可能になります。
そして従業員情報や混み具合の数値化によって、効率的な動線作りやお客様満足度の向上施策・マニュアル改定を行えます。さらにデータに基づいた予測を用いることで、発注や在庫管理などの店舗管理のムダが無くなるんです。
ーサービスを始めたきっかけを教えてください
同じゼミに参加していた3人でこのサービスを立ち上げました。そこのゼミのコンセプトが”起業してみよう”というものだったんです。その一貫として東大教授の松尾先生がやっている松尾研究室とコラボする機会がありました。そこでのテーマが人工知能の技術を使ってビジネスを始めるというものだったんです。
数回あったディスカッションの中で、ディープラーニング技術を使うのであればどの業界が一番いいのかと話し合あった結果、飲食業界にたどり着きました。
そこから実際40社くらいのカフェやレストランに話を聞き、課題検証を行ったんです。
一番多かった課題は人材不足でした。そんな中、30%の企業さんからは経営の仕方がわからない、経営の指標がないという声もあったんです。
そこでこのサービスのニーズを確かめる事ができ、開発に至りました。
ー今後のサービス展開を教えてください。
まずはコロナウイルスの状況が落ち着くのを待たなければなりません。その後は、今提携のあるカフェに限らず、レストラン、居酒屋、小売業界にも導入していきたいですね。
ー最終的に描いている世界観はありますか?
小さな会社にテクノロジーを入れて進めていきたいという思いが強くあります。最新のテクノロジーが飲食業界にはあまり導入されていないと思うんです。自動車業界やIT業界といった大きな起業にはもちろん導入されていますが、小さい会社にはまだまだ少ないと思うんですよね。そういった国民に身近な中小企業から変えていければ、経済がもっと強くなると思っています。
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取材担当阿部
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