会議や役員会、取材や商談。現代社会を生きるほとんどの人は避けて通れないシーンだが、議事録の作成や取材内容の文字起こしに苦労した経験がある人は多いのではないだろうか。
エピックベース株式会社は、音声をAIで自動的に文字データに変換するサービス「Smart書記」で、会議・取材・講演などの内容を即座に「見える化」する。
代表取締役兼CEOの松田崇義さんは、技術革新による5Gの登場によって、テキストデータから音声データにビジネスに活用されるデータの主役が移り変わると予見する。
どんな企業なのか。詳しく見ていこう。
エピックベース株式会社 代表取締役兼CEO
松田崇義
ーーSmart書記はどんなサービスですか?
音声をリアルタイムで文字データに変換するサービスです。ビッグデータやディープラーニングの技術の活用で認識精度は向上を続けています。社内ミーティングや取材の現場でご利用いただくと、議事録の作成や会話の文字起こしにかかる時間を劇的に減らすことができます。
約100カ国の言語の翻訳に対応しているので、複数言語での会議や外国人パネルディスカッションなど、国際的な場においても翻訳機能を発揮できるのも特徴の一つです。
ーーどうやって利用するのでしょう?
Smart書記にログインしていただき、「収録をする」をクリックしていただくと音声の文字起こしが始まります。同音異義語などの誤字がある場合は、音声認識されたテキストは収録を進めながら同時に編集できるので、効率的に編集を進められます。
また、文章の修正作業を重ねることで、ユーザーにとって最適な形で文字に変換できるように、独自の辞書を作成することで精度を向上させることが可能です。
文字起こしされた収録内容は、クラウドを通じて参加者全員にリアルタイムに共有されるので、参加者はどこにいてもリアルタイムに情報を取得できます。音声認識されたテキストは、ExcelやWordなど、用途に応じて最適な形式で出力することが可能です。
ーー競合サービスとの違いを教えてください。
サービスとして差別化ができる点は3つあります。
1つ目は、ソフトウェアの開発においてUIとUXを強く意識している点です。そのおかげで、お客様からは「編集作業がどのソフトよりも簡単」というお声をいただいています。
2つ目は、音声・文字データの流出を防ぐセキュリティ対策が万全な点です。先日には、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)に関する国際規格を取得しました。
3つ目は、お客様へのサポート体制が整っている点です。サービスを切り売りするだけでなく、お客様がSmart書記の機能を余すことなく活用できるように、責任をもってサポートを続けます。
ーーサービスを始めた経緯について教えてください。
元々Smart書記は、私が前に勤めていた株式会社メディアドゥが、徳島県庁様との実証実験として始めたのをきっかけに誕生したサービスです。会見で知事がお話になった内容を文字に起こす目的で開発されました。2020年の3月に、機動力を生かした経営を進めるためにカーブアウトし、エピックベースを立ち上げて今に至ります。
ーーこのサービスの今後は?
現場で交わされた会話を音声データとして蓄積し、ビジネスに活かすことを一般化していきます。ブロードバンドが登場し、電話・FAXからメールに連絡方法が切り替わったように、テクノロジーの進化でビジネスシーンは大きく変わってきました。5Gが普及すれば、テキストデータではなく音声データをメインで活用する時代がやってくるはずです。
ーー目指す世界はありますか?
ビジネスにおいて最も重要な「会話」を、データとしてビジネスで当たり前に活用する世界をつくりたいです。大きなビジネスチャンスにつながったはずの会話が記録されておらず、埋もれてしまっていたとしたら、とてももったいないことだと思いませんか?サービスを通して、チャンスにつながる重要な会話をビジネスに活かしきれるようにしていきたいですね。
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取材担当佐野
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