人口減少が進み、人手不足に苦しむ日本。注目されているのが外国人材の受け入れだ。日本は現在、優秀層外国人材を獲得するために多くの留学生を誘致しているが、プロセスの煩雑さや高いコストなど、誘致には課題も多い。
株式会社Lincは、日本に留学する学生の学習だけでなくキャリア形成までサポートするサービス「LincStudy」で、日本で長く働く優秀層外国人材を輩出する。
代表取締役の仲 思遥さんは、「外国人向けリクルート」をつくろうとサービスを立ち上げた。LincStudyの提供を通じ、国籍を問わず多様な個人が主役になれる多文化共生社会を目指す。
どんな企業なのか。詳しく見ていこう。
株式会社Linc 代表取締役
仲 思遥
ーーLincStudyとは、どんなサービスですか?
優秀な外国人財を、留学から就職まで一貫してサポートするサービスです。現在は主に中華圏からの留学生を対象に、日本の大学進学のためのEラーニングを提供しています。日本語学校と並行して受講したり、来日する前に受講することも可能です。
加えて、LincStudyは留学だけでなく、その後のキャリア形成もサポートします。実は日本で長期的に働き続ける外国人は、日本での留学経験を持つ方がほとんど。このサービスは、日本で長期間働く優秀な外国人財を輩出し、人材不足に悩む労働市場を助けることができるのです。
ーーどうやって利用するサービスですか?
学生は基本的にWebページを通して進捗状況の管理をしながら、学習を進めていきます。LincStudyはEラーニングに加え、オフラインのコーチング体制も充実しているOMOサービスです。アドバイザーとの定期的なコミュニケーションで、学習のモチベーションを維持できます。
また、大学進学後もサポートは続きます。東証一部上場企業からスタートアップまで、IT企業を中心にさまざまな企業様のインターンや新卒採用を仲介するので、学生は安心して日本でのキャリアをスタートできるのです。
ーーサービスを利用するメリットを教えてください。
大きく分けて3つあります。
1つ目は、留学するための煩雑なプロセスを解消できることです。外国人が日本の大学に進学するには、複雑な手続きや語学力以外の学力も必要です。LincStudyを利用すれば、学生は必要な手続きをこなすサポートを受けながら、語学学校だけでは学べない受験関連の知識を身に着けられるので、進学にかかる労力を減らすことができます。
2つ目は、オンラインで授業を受けられることです。オフラインの受講に比べて半分以下のコストに抑えつつ、短期間に集中して学習できるLincStudyは、コストパフォーマンスや利便性の面でも優れていると言えます。また、最高の講師陣によるコンテンツを自社制作で用意しているので、授業の質の悪さに悩むこともありません。
3つ目は、インバウンド人財が集まるLincコミュニティに参加できることです。このコミュニティは、日本にいる外国人留学生同士の情報交換の場となるほか、留学生ならではの孤立感を解消する場としても機能するでしょう。
ーー株式会社Lincの強みはどんなところにありますか?
日本でキャリアを築く外国人の考え方や、日本の文化や商習慣を理解した経営が弊社の強みです。経営チームの全員が日本の大学に留学し、日本企業で働いてきたので、インバウンドタレントの悩みの解決を意識したサービスを提供できます。
ーーこのサービスを始めた経緯について教えてください。
「外国人向けリクルート」をつくりたいと思い、サービスを立ち上げました。前職のM&A及び資金調達業務でリクルートさんを担当させていただいたとき、サービスのすばらしさに驚くと同時に、外国人には使いづらいと感じたのです。過去10年日本で生活してきた中で感じた外国人の留学や就職、生活に対する課題感をサービスの開発に活かせば、日本をもっと外国人が暮らしやすい国にできると思います。
ーーこのサービスの今後は?
今後は「この人はきちんと勉強してきた人だ」といった信用のデータを蓄積し、インターン先や就職先の企業をレコメンドできる仕組みの開発を進めていきます。サービスを通して、これまでバラバラだった留学や就職のプロセスに一貫性を持たせ、留学から就職まで一気通貫でサポートしていきたいです。
ーー目指す世界を教えてください。
国籍問わず、多様な個人が主役になれる多文化共生社会を目指します。学習やキャリアといったインバウンドタレントに必要なサービスが全て揃うインフラを構築し、外国人財の「日本に来てよかった」を最大化できたらいいですね。
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