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インタビュー 2021.01.06

最大97%OFFのお得なお買い物が、フードロス削減と社会貢献につながる 画期的なECサイト「KURADASHI(クラダシ)」ーー株式会社クラダシ

昨今、注目されているSDGs。メディアなどでよく聞くが、実際に何から手を付けて良いか分からない…といった方は多いのではないだろうか。そんな方にとっておきのサービスがある。

株式会社クラダシが提供する「KURADASHI(クラダシ)」だ。このサービスでは、廃棄にならざるを得なかった商品を安価で購入できるだけでなく、購入代金の一部が社会貢献団体に寄付される仕組みなので、気軽に社会貢献ができるのだ。

代表取締役社長の関藤竜也さんは、阪神淡路大震災で被災した経験や、当時世界の工場と呼ばれていた中国での駐在中に見た食品廃棄の現状から同社を立ち上げた。サービスの提供を通して、様々な社会貢献活動を生み出していきたいそうだ。

「KURADASHI」とはどんなサービスなのか。詳しく見ていこう。

プロフィール

■代表取締役社長 関藤竜也

1971年大阪生まれ。1995年総合商社に入社。2002 年より経営コンサルタント会社に勤務。商社での経験を生かし、主に食品業界における余剰在庫に特化した実践的コンサルティング業務を手掛ける。取締役副社長を経て、2014年食品ロス問題を解決するために起業。2015年、SDGs 採択の7ヶ月前に社会貢献型フードシェアリングプラットフォーム 「KURADASHI」をサービス開始。

低価格で購入、気軽に社会貢献ができるショッピングサイト

ーー「KURADASHI」を一言でいうと?

社会貢献型ショッピングサイト、また、社会貢献型フードシェアリングプラットフォームです。

日本では年間612万トンもの食品が廃棄されています。年によって若干差はあるものの、米の総収穫高に匹敵するほどです。内訳は、過半数強が事業者、残りが家庭内での廃棄となっています。私たちは、主に事業者の中でもフードサプライチェーンと言われる、製造業者から小売店までの商品を扱っています。

なぜ廃棄が起こってしまうかというと、「ブランドを守りたい」、「市場価格を守りたい、だから致し方なく捨ててしまっている」というのが大きな理由です。事業者さんは、廃棄を減らしたいと思いつつ、価値を下げるのは避けたい。

こうした事業者さんの課題を解決する、新たな社会貢献の仕組みを実現したいという思いからサービスを立ち上げました。

賞味期限が近い商品をただ安く売るのではなく、仕方なく廃棄されてしまう商品を減らし、事業者さんたちのブランドイメージを守るためのサービスがKURADASHIです。

ーーどうやって利用するのでしょう。

ユーザーは、まず初めに会員登録をしていただきます。会員ステータスは一般会員とプレミアム会員の2種類です。通常注文ごとに送料がかかってしまうのですが、プレミアム会員ですと、月額550円で何回でも送料無料でお届けします。

出品者は、在庫になってしまっている物などの情報をクラダシに送っていただき、その後出荷、そして請求をしていただくだけです。イニシャルコストが一切かからないので、気軽に始めることができます。

ーー利用するメリットを教えてください。

ユーザー側のメリットは、安く購入できることと、気軽に社会貢献ができることです。

自社調べですが、KURADASHIに載っている物は基本的には日本一安いです。最大97%オフでお買い物ができます。通常の流通ルートでの販売が困難な商品を買い取っているため安く提供することができるんです。また、購入代金の約3%は支援金として社会貢献団体に寄付され、お買い物をするだけで気軽に社会貢献ができる仕組みになっています。自分で支援先を選ぶことができ、マイページで自分の社会貢献度を見ることもできます。

出品側のメリットは、廃棄コストの削減に加え、SDGs遵守などの環境配慮ができることです。廃棄のためのコストが無くなるだけではなく、KURADASHIが買い取ることで利益も生まれます。

さらに、食品ロス削減推進法が昨年施行されるなど、廃棄に関する取締りも厳しくなっています。KURADASHIを利用することで、企業は食品を無駄にしないだけでなく、廃棄の際に出るCO2の削減などの環境貢献にもつながります。

阪神淡路大震災で被災して感じた1人でやる限界点

ーーなぜこのサービスを始めようとしたのですか?

KURADASHIを始めたのは、阪神淡路大震災で被災した経験と、商社に勤務していた際に海外で大量廃棄の現実を目の当たりにしたのがきっかけです。

私が阪神淡路大震災で被災したのは大学4年生の冬のことでした。激しい揺れに襲われ、やっとのことで自分と家族の安全を確保した時に目に飛び込んできたのは、無残にも崩れた阪神高速道路。いてもたってもいられなくなり、家にあった水や食料などをバックパックに詰め込んで震源地まで走りました。火の手が上がり、あちこちから上がる呻き声。地震直後だったので自衛隊もまだ到着していませんでした。必死に行った救出活動の中で感じたのが、1人でできることの限界でした。この経験をきっかけに、社会に出たら何か世の中に還元する仕組みを構築したいと思うようになり、社会貢献を強く意識したサービス作りに深く関係しています。

また、フードロスに注目したのは商社に勤務していた際に海外で大量廃棄を目の当たりにしたことがきっかけです。商品の規定より重さや形が少しでも違うと、廃棄されてしまう。たくさんの労働やコストをかけて大量に生産しても、大量廃棄されてしまったら誰一人得しません。この不合理性をきちんと正す仕組みを作りたいと思い、2014年7月に起業しました。

様々な社会貢献活動を「クラダシのやり方で」生み出したい

ーーこのサービスの今後は?

「社会貢献と言えばKURADASHI」と言われるようなサービスに成長していきたいです。

フードロスに関しては、まずはみなさんに知っていただいて、使ってもらうための広報活動を進めていきたいと思っています。SDGsでもフードロスの半減を目指していますが、実現するにはさらに多くの人の協力が必要になってきます。KURADASHIを通して、フードロスの問題を身近に感じていただき、日常のちょっとしたところから気軽に社会貢献することができるということを社会に浸透させていきたいです。

また、日本は人口減少による消滅可能性都市の課題を抱えています。この課題を解決するために、クラダシではKURADASHI基金を運営しています。その、取り組みの一つとして、社会貢献型インターンシップ「クラダシチャレンジ!」を実施しています。これまで、実際に種子島や小豆島などでさとうきびやオリーブの収穫を行い、収穫した物をKURADASHIで販売することで、一次産品の未収穫廃棄品を削減しています。学生にとっても、収穫支援を通して地域の課題や、フードロスの問題について考えるきっかけとなり、学生がこういった活動に参加しやすくするために、大学との連携も進めていきたいと考えています。さらに、オフィスdeクラダシという会社の福利厚生としてオフィススナックを提供するサービスも始めました。KURADASHIで取り扱っている商品を、福利厚生として従業員の方に提供することで、会社としてのSDGs、CSR活動の一環としても活用いただけます。

今後も、このような社会貢献につながる活動をどんどん増やしていきたいです。社会貢献活動といっても、自分にメリットがあって初めて長続きすると思うので、そういった仕組み作りを大切にしたいですね。

ーー目指す世界観を教えてください。

日本にとどまらず海外にも展開して、今まで光が当たらなかった陰の部分にスポットを当てていけるような会社を目指していきたいです。

また、大切なことはきちんとお金を回すことだと考えています。問題解決のために活動しながら、しっかり利益を増やしていくことで、持続可能性を持って成長できますし、さらに大きな社会問題へのアプローチにもつながると考えています。

「KURADASHI」が気になった方は、以下のリンクまで。

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