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インタビュー 2021.02.10

防災段階から被災後までの災害対策をワンストップでサポート!地域の各施設を繋げ、防げたかもしれない不幸を0にーーAIdealize株式会社

もしも身の回りで大きな災害が発生したら、避難後はどんな生活を送るだろうか。おそらく多くの人が、学校の体育館で限られた物資を分け合う生活を思い浮かべるに違いない。

この十数年間、大きく技術革新が進んできたのにもかかわらず、災害対策は旧態依然としているからだ。そんな状況を大きく変える企業がある。

AIdealize株式会社だ。

代表取締役CEOの眞貴田正博さんは、消防士として東日本大震災の被災地に駆け付け、災害対策の現状を目の当たりにしたことをきっかけに同社を立ち上げた。災害関連死を少しでも多く減らすためにサービスの提供を続けていくそうだ。

どんなサービスを展開しているのか。詳しく見ていこう。

プロフィール

AIdealize株式会社 代表取締役CEO

眞貴田 正博

地域の各施設を結ぶネットワークを構築し、相互支援の体制を整える

ーーサービスを一言でいうと?

地域の防災プラットフォームとして住民や各施設を繋ぎ、防災段階から被災後までの災害対策をワンストップでサポートするサービスです。”防災のベネフィット・ワン”をイメージしていただけるとわかりやすいと思います。

ーーどのような方・施設に向けたサービスですか?

地域の住民や行政の関係施設、一般企業などターゲットは幅広いです。サービスの初期段階としては、個人の防災サポートや、介護施設の計画策定をサポートするところから始めていきます。

ーー計画策定とは例えば?

施設の避難確保計画やBCP(事業継続計画)の策定です。

特に避難確保計画に関しては平成29年、豪雨や津波などの発生を念頭に置いた水防法改正が行われたこともあり、介護施設をはじめとした要配慮者施設には策定が義務付けられるようになりました。ところが、この法改正から3年以上が経過した令和2年9月時点で、計画策定が完了した施設の割合は54%程度にとどまっているのが現状です。さらに悩ましいことに、5割超の施設が練った計画に至っても、内容に不備があったり、被害想定が甘かったりします。

実際に昨年7月の熊本豪雨では、避難確保計画が策定済みで避難訓練も行っていた球磨村の特別養護老人ホームが浸水し、高齢者14人が犠牲になりました。ハザードマップを見て対策を決めていれば、地域は2階まで浸水することを前提に動くことができたはずなんです。防災に関する専門知識やノウハウを知る私たちなら、被災直後から被災後までの状況を正確に予測して計画を立てることができます。

ーーなるほど、発災前から施設ごとに正確な防災計画を立てておくのですね。では、発災後のサポートについて教えてください。

災害発生時における施設間の連携はこれまで、どの地域でも単一的なものになってしまいがちでした。弊社がハブとなって地域の各施設を抜け目なく繋げることが、防災プラットフォームを構築する上で肝要になってきます。

台風や水害などが発生する場合、それが予測できた段階で避難移動のサポートを開始します。バスを手配し、被害が及ばない安全な地域のホテルまで移動できるようにすることで、被災者は生活レベルを低下させることなく過ごすことができるでしょう。二次災害の発生リスクも大きく抑えることができます。

加えて、災害発生時には物資の配送サポートも欠かせません。防災計画時点から貯蓄してきた各施設の物資を、必要としている場所に届けていきます。

ーー改めて、サービスを利用するメリットとは?

地域の各施設を結ぶネットワークを活用し、それぞれが備蓄している物資を供給し合えるシステムを構築することで、生活インフラを完全に失うリスクを分散できることです。要配慮者施設は病院やホテルと連携することで、サニタリーなどの物資や人的資源を補填しながら、サービスの質が低下するのを食い止めることができるでしょう。

また、防災段階から被災後までのサポートが一貫していることは、このサービスならではの特徴です。例えば、クラウドでのデータバックアップを弊社がサポートする場合、そこにどの端末からでもアクセスできるようにして、被災後にデータを復旧できる体制まで整える必要があると思っています。

2度の震災を経験し、地域を横断した備えの必要性を痛感

ーーサービスを立ち上げた経緯を教えてください。

環境活動やボランティアをしていた大学時代に中越大震災で被災し、学生団体を立ち上げて復興の手伝いをしたのですが、その経験をきっかけに人を助ける仕事がしたいと思い、消防士として8年間働いていました。2011年、東日本大震災で福島県南相馬市に緊急援助隊として派遣されたときに、災害対策の現状を知ることになります。あまりに被害の及ぶ範囲が広大だと、縦割り組織の行政では迅速に対応することが難しいんです。その経験から、地域を横断した備えの必要性を痛感しました。

また、この震災では物資の提供という形で支援を続ける民間企業が数多く見られたことも印象的でした。直接的な支援ではなくても、取り組み次第で現場に大きな力を届けられると考えるようになったんです。そこから、もちろん消防士の仕事には誇りを持っていますが、新たにチャレンジを始めるべくコンサル会社で経験を積んで、ベンチャー企業の創業直後から事業推進に関わり3年間で売上10億円を達成しました。今年2月にAIdealizeとして防災サービスの提供を始め、現在に至ります。

防げたかもしれない不幸を0にするために

ーーこのサービスの今後は?

要配慮者施設のサポートを重視しながら物資を供給できる企業様との連携を進め、被災地域周辺の行政組織もスムーズに行動できるようなシステムを構築していきます。

消防士は不幸なことに、自らが被災者となっても割り振られた仕事に集中しなくてはならず、大切な人を直接助けに行けないんです。被災地域の行政が災害対策を始めるのではなく、民間企業が中心となって被害を受けていない周りの市区町村と共に対策本部を立ち上げることができれば、被災者一人ひとりの災害への関わり方は全く異なる形になるのではないでしょうか。

ーー達成したい目標を教えてください。

一人でも多くの方に「AIdealizeがあってよかった」と喜んでいただけたらいいと思っています。

災害による直接の被害は土地や建物の造形などの条件があるので、すべて防ぐことは難しいですが、災害関連死は0にできます。避難所生活を続けてエコノミークラス症候群になってしまったり、そもそも避難できずに亡くなってしまう方は民間企業の力で必ず減らせるはずです。防げたかもしれない不幸を0に近づけるため、私たちはサービスの提供を続けていきます。

AIdealize株式会社が気になった方は、以下のリンクまで。

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