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インタビュー 2021.03.03

空気からミネラルウォーターを作り続ける!次世代のハイブリッド型ウォーターサーバー「無限水」ーーENELL株式会社

災害時の水源の確保、水不足、不衛生な水の摂取水道管の老朽化…。「水問題」と一口に言っても、その内容は実にさまざまだ。こうした問題の解決を目指して水源インフラ業界に一石を投じる企業がある。

ENELL株式会社だ。同社が提供するハイブリットウォーターサーバー「無限水」は、空気から水を作る技術や独自の浄化技術(特許申請済)などを活用し、安心安全な水を安定的に供給することができる。断水が起こる災害時にはさらに実力を発揮するだろう。

代表取締役の赤石太郎さんは、東日本大震災発生よりも4年前に水問題の発生を想定して、「無限水」の初期モデルを商品化していた。その事業展開の最中に東日本大震災の現実を目の当たりにし、この技術のグローバルでの必要性を痛感したことがきっかけで、現在のENELL株式会社の起業に至った。「新たな水源インフラを世界へ」キャッチフレーズとした世界中の水問題を解決するウォーターテック企業として今後も事業展開を進めていくそうだ。

「無限水」とはどんなウォーターサーバーなのか。詳しく見ていこう!

世界中の水問題の解決につながるハイブリッド型ウォーターサーバー

ーー「無限水」を一言でいうと?

空気から水を作るハイブリッド型ウォーターサーバーです。

ーーどんな問題を解決できるのですか?

世界には大きく分けて4つの水問題があります。

1つ目は水不足。まず、地球上に存在する水の総量は変わりません。しかし、そのほんどが海水で、人間が生活に使える水は全体の0.01%と言われています。その中で、爆発的な人口増加に伴い一人一人が使える生活水の量が少なくなり、深刻化しているのです。

2つ目は不衛生な水。不衛生な水が原因で、1日6,000人の子どもたちが亡くなっていますが、生きるために飲むしかない状況です。その状況を変えるためにSDGsで「安全な水」とうたわれていますが、井戸水の汚染やインフラコストの問題から対策は進んでいません。

3つ目は水道管の老朽化問題。日本全国では15%もの水道管の更新期限が切れているにも関わらず、費用対効果が合わないために対応が先送りにされています。

それが原因で水質が悪くなったり、水道管が破裂して断水などの被害が多発しています。

4つ目は災害時の水源確保。首都圏直下地震が発生すると、電気は数日で復旧しますが、水道は約3,000万人が断水の被害に遭い、その状態が100日間は続き、全国のミネラルウォーターの総在庫はたった9日間でなくなってしまうとレポートが出ています。電気は非常用発電機があれば一時的な供給も可能ですが、水は「備蓄」以外の方法がなく、水道が復旧するまでの間、備蓄された水を消費するしか方法がありません。

こうした問題を解決できるのがENELLのテクノロジーであり、その第一弾が『無限水』です。雲が発生する原理を応用して、空気から水を作り出すことができるうえに、外部からあらゆる水(風呂の水、川の水、海水など)を給水してミネラルウォーターに転換する機能も備わっていて、電気があれば稼働できる究極の”ハイブリッド型”ウォーターサーバーなんです。

ーーどんな人がターゲットですか?

現在は定額制のサブスクモデルで、主に企業や人が集まる施設・店舗向けに展開しています。

具体的にはオフィス、病院、歯医者、介護施設、老人ホーム、携帯ショップ、美容室、エステ、薬局、幼稚園・保育園、学校などにも導入を提案しています。

ーー利用するメリットを教えてください。

大きく分けて5つのメリットがあります。

1つ目はコスパが良い点です。ウォーターサーバーはタンクを使うほど課金されていくモデルに対して、無限水は、どれだけ使用しても完全定額制であることが特徴です。一般的なウォーターサーバと比較してコストを抑えることができ、目に見えないボトルを保管するスペースコストも削減できます。電気代は月1,500円程度(使用環境により異なる)です。

2つ目は「手間」がかからない点です。空気から水を作るので、ボトル交換は必要ありません。そのため、ウォーターサーバーでは必須の5つの作業『ボトルの注文、受取、保管、交換、ゴミの廃棄』がなくなり、ユーザーは究極の便利さを体感できます。

3つ目は安全性が高い点です。複数のプレフィルターとROフィルター、UV照射、水の循環システムで安全性を担保しており、その技術でも特許申請中です。ROフィルターはスペースシャトルにも使われているフィルターと同じタイプです。目の細かさが0.0001ミクロンで、水分子より大きいものは一切通さないので、すべての不純物を除去します。放射線物質も通しません。空気から水を作ることから、空気中に浮遊するコロナウイルスが混入すること心配をされる方もいらっしゃいますが、ウイルスよりも100倍細かい目のフィルターを使っているため、ウイルスが飲料水に混入することはありません。環境省指定の検査機関の認証も受けています。

4つ目は災害時にも活躍する点です。空気から水を作り出すだけでなく、外部給水タンクに、川の水や、風呂の水などを入れ、それらをミネラルウォーターに転換して飲用することができます。1日に最大400リットル浄水可能で、1人2L飲んでも200人ほどの水を確保することができます。

5つ目は環境に配慮している点です。SDGs、ESG、BCP対策の取り組みや、脱炭素の機運が高まっている昨今、CO2やゴミの削減に力を注いでいる企業は数多くあります。「無限水」はゴミが出ないうえ、タンクを車で運ぶ必要がなく、排気ガスを出さないのでCO2削減に大きく貢献できます。

この様なメリットから、既に大手企業様にも多数導入いただいてます。

東日本大震災の発生と災害時の水問題がきっかけに

ーー起業の経緯について教えてください。

内閣府直轄の不動産関連の公益社団法人の理事として「首都圏直下型地震の発生を想定して、家を失ってしまった人たちへ即座に空き部屋を提供するプロジェクト」への協力を東京中の大家さんに提案していまいた。その活動の最中、実際に東日本大震災が発生し、被災者に住居を提供することができました。この取り組みの中で、震災発生後に人の生命を維持するための水の確保の重要性について考えるようになったのです。現在の会社の設立は2018年ですが、「無限水」の基盤となる研究開発は2006年に開始し、初期モデルは2009年に完成・マーケットローンチを行い、2011年には特許申請を行いました(現在は特許取得済)。当時は代理店を通じての販売モデルで展開していましたが、マーケットタイミングが早すぎたため、積極展開は中止し、マシンの改良と製造コストを下げることに注力していました。

2017年頃に転機が訪れました。南海トラフや首都圏直下型地震についてマスコミが一斉に報じはじめ、熊本・大阪・北海道では震災が発生、全国各地で水害が多発したことで、国民の災害への意識が高まりました。さらに2017年ごろから企業がSDGsを取り入れはじめ、世界では水不足が顕著化し、マーケットが動き始めました。そのタイミングで、2018年に「無限水」レンタルモデルと国内インフラモデル、グローバル展開を目的にENELL株式会社を新たに設立しました。

ーー事業展開の戦略は?

まず、「無限水」に関しては、ユーザーに少しでも安価で、気軽に使っていただくために、定額レンタルのサブスクモデルにしました。「インフラ型マシン」は、国や自治体、特定目的の企業向けの販売モデルとなります。

これらのマーケット展開を代理店方式にて行います。コロナ禍以前は好調だった事業が、この短期間で急激な業績悪化に苦しんでいる企業が多々ある中で、コロナ禍の影響を全く受けない無限水事業に参入していただくことで協力できることがあると思っています。そのために、代理店報酬のメリットをかなり大きくするスキームにしています。

また、以下のような代理店参入メリットがあります。

①高収益のサブスク報酬 ②在庫を一切かかえない ③商材自体がエッジが効いていて、興味付けが簡単 ④「空気から水」というブルーオーシャンマーケット ⑤自社サービスとのパッケージコラボがしやすい ⑥今後成長する環境関連ビジネス(SDGs、ESG、BCP対策)への参入ができる

ーーこのサービスの今後は?

現在提供している「無限水」のフルモデルチェンジを今年度に行い、新たな技術を導入します。また、より安価で提供できるBtoC向けのサービスを新たに展開することで、弊社技術の認知度を更に高めていきます。

そして、遠くない未来にグローバル展開の開始を行います。

ーー海外展開ができれば、世界中の水問題を解決できますね。

新興国では不衛生な水を飲むことにより、病気になってしまうことがよくあります。その病気を治療する病院を現地に建てる取り組みは数多くありますが、病気にならないための綺麗な水を用意することこそが先決なのではないでしょうか。医者になりたかった私の夢は実現しませんでしたが、この技術で現場にある根本的な問題を解決し、数多くの命を救えると信じています。

世界中の水問題を解決するウォーターテック企業として「新たな水源インフラを世界へ」

ーー目指す世界観を教えてください。

「新たな水源インフラを世界へ」をキャッチフレーズとした、世界中の水問題を解決するウォーターテック企業です。

水のグローバルマーケット規模は2020年の段階で100兆円を突破し、この5年間で16兆円もマーケット規模が拡大しました。人口増加が続く限り、このマーケットは成長を続けます。この中に「水を作る」分野の数字は、まだ1円も含まれていません。そして、グローバルで見ても、この分野での競合は極少であり、2006年から世界に先駆けて開発を行ってきた我々には大きな優位性と経験値があります。

「浄水施設と地中の水道配管が不要となる革新的な水源インフラ」の実現は、世界中の水環境を大きく改善させる可能性を秘めています。

現状、世界市場で競争力を維持できている日本発のスタートアップ企業は1つもありません。確かな知見・経験や技術があり、ニーズも見込めるこのタイミングなら、私たちはグローバルで十分勝負できると思っています。常にグローバルを意識した地球環境改善にチャレンジする気持ちで挑んでいきたいですね。

「無限水」が気になった方は、以下のリンクまで。

新たな水源インフラを世界へ

プロフィール

ENELL株式会社 代表取締役

赤石太郎

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