ダイスキなアニメの画像を集めたい、シェアしたいという気持ちを持つファンは多い。しかし、ファンが違法な方法で画像を保存・共有すると、クリエーター側に収益は入らず、クリエーターが魂を込めて描いた作品の価値を低下させてしまう。
株式会社YUIMEXが提供する「AniPic!」を利用すると、クリエーターが魂を込めて描いたアニメの制作アセットを公式的に保存、コレクションでき、オリジナルアルバムとして閲覧できる。さらに、AniPic!の管理・販売によってクリエーターにも正しく利益が還元される仕組みになっているのだ。
どんなサービスなのか。代表取締役社長の岡本拓真さんに話を聞いた。
株式会社YUIMEX 代表取締役
岡本拓真
ーー「AniPic!(アニピク!)」を一言で言うと?
アニメ作品のファンがご自身のダイスキなキャラクターやシーンの公式のアセットをNFTとしてコレクションできるサービスです。
ーーどのような方を対象にしていますか?
日本国内のアニメ好きな方に限らず、海外のアニメ好きの方も対象にしています。現在、Netflix・Amazon Prime Vido ・Funimation ・ Crunchyrollといった配信サービスの普及によって、公式的に日本のアニメを海外から視聴できるようになりました。しかし海外で日本のアニメを視聴できても、グッズの購入は難しいという現状があります。そこで、AniPic!は国内のユーザーにはもちろん、海外のユーザーにもご利用いただけるようにしています。
ーーどのような国の方が利用していますか?
日本はもちろん、アメリカ・ドイツ・ポーランド・タイ・マレーシア・台湾・韓国といった世界7カ国の方にご利用いただいています。また、7つの海外メディアとも連携しています。
ーーユーザーの使い方を教えてください。
AniPic!はブラウザ上で楽しんでいただくサービスなので、お手持ちのスマートフォンやPCでアカウント登録をしていただきます。ログイン後、購入したアニピク(NFT)で自分だけのお気に入りのアルバムを作り、コレクションできるアニピクアルバムをご利用いただけます。コレクション性とカスタマイズ性の両面で熱狂していただけるサービスとなっています。
ーーAniPic!で購入可能なアニメは何ですか?
20年の7月から12月まで2クール連続でフジテレビで放送されたテレビアニメ『GREAT PRETENDER』です。こちらは、フジテレビ系・月9枠にて放送され話題になったコンフィデンスマンJPの脚本家、古沢良太氏が初めてアニメに携わった作品となります。また、3月末からは 『攻殻機動隊SAC_2045』もアニピク(NFT)及びメモリアルグッズをお取り扱い予定です。
ーーユーザーが得られるメリットを教えてください。
メリットは主に2つあります。
1つ目は、いつでもどこでも気軽に見ることができる、オフィシャルなデジタルコンテンツである点です。一般的に、コンビニなどで購入するブロマイドは購入後、たんすの中に閉まってしまう場合が多いと思います。それに対して、AniPic!では購入いただいたダイスキなアニメのキャラクターやシーンの制作アセットや描き下ろし絵等を公式的にNFTで所有していただき、ご自身のスマートフォンやPCでいつでもどこでも気軽に閲覧いただけます。
2つ目は、クリエイターに利益を還元できる点です。例えば、Google検索でアニメ画像を保存し、共有するといった行為は連鎖を生み、結果的にデータの価値を落としてしまいます。AniPic!がファンとクリエーターの窓口になることで、アニメーターが魂を込めて描いたコンテンツの利益がアニメーターにしっかりと還元される仕組み作りをしています。
ーーなぜこのサービスを始めようとしたのですか?
19年に一般社団法人オタクコイン協会を創業し、「オタクコイン」というオタク向けの一つの通貨を作ったことがきっかけです。この通貨は、「日本のアニメを好きな人の間に国境はない」という理念のもと、アニメ好きという繋がりを結ぶものとして作りました。
ーー「アニメ好き」の人を繋ぐ一つの道具として通貨を作られたんですね。そこから、AniPic!に至った経緯を教えてください。
通貨をを利用して何ができるかを考えたとき、日本のアニメのコンテンツ価値を保つことに着目したんです。つまり、著作権に注目しました。私は、日本のアニメは世界に誇れるものであり、世界に正しく届けていくべきだと感じています。アニメ画像のコピー・保存が広まってしまうと、自ずとコンテンツの価値は下がっていきます。日本のアニメコンテンツの価値を保ちながらでも公式的にコレクションできるプラットフォームを流通させたいという思いからAniPic!を立ち上げました。
ーーこのサービスの今後は?
4月から6月にアニメ作品に特化したデジタル上の美術館「アニージアム」をローンチ予定です。コロナ禍であることに加え、一般的なアニメの美術館は首都圏の人しか来れないことが多いです。デジタル上のアニメ特化型の美術館によって、世界中のファンが簡単にハイクオリティな美術館に来場いただける仕組みをつくりたいと思います。
また、メモリアルグッズ・テクノロジーグッズ事業を開始いたします。例えば、流行中のアクリルスタンドにお手持ちのスマートフォンをかざすと喋り出したり飛び出てきたりと、デジタルとリアルの融合体験を提供していきたいと考えています。
ーー最終的に目指したいビジョンは何ですか?
オタクの国を作ることです(笑)。世界中にはアニメファンが数千万人います。全世界にサービスを届けられるようになれば、よりアニメ自体が広がるでしょう。グローバル市場において、日本のアニメを愛してくれる人と人、人とアニメを繋げる役目を果たしていきます。それが社名に「結い目」という言葉を選んだ意味であり、YUIMEXがビジョンとして掲げる「Connecting Daisuki Digitality」の体現になると信じております。
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