オルタナティブデータをご存知だろうか。今まで投資家が投資判断に使用している財務情報や経済統計といった伝統的データに対して、「新しい・代わりの」という意味合いを込めて呼ばれている経済ニュースの記事、SNSの投稿、POSデータなどのビッグデータの総称だ。オルタナティブデータは、伝統的データに比べて粒度が細かく、即時性に優れているという。これらを使えば、投資家の投資判断は今まで以上に迅速になるだろう。
そんなオルタナティブデータを使って、企業分析を行うサービスが開発された。株式会社handsが開発した「PERAGARU(ペラガル)」だ。
どんなサービスなのか。株式会社handsの門脇蒔人さんにお話を伺った。
株式会社hands
門脇蒔人
ーー「PERAGARU」を一言で言うと?
オルタナティブデータを活用した企業分析サービスです。
ーーオルタナティブデータとはどのようなデータですか?
投資家が投資判断に利用するデータのことを指します。例えば、POSデータ・クレジットカードデータ・位置情報・衛生画像などです。
一般的に投資家は、企業が出している財務情報や政府が出している経済の統計を参考にして投資判断をしています。これらの情報は実際の企業活動と比較して遅れていることが多いため、投資家が株価を予測するには即時性に欠けてしまっていることになります。それに対して、オルタナティブデータは即時性に優れているので、投資家の迅速な投資判断に繋がります。
ーーどのような方が利用していますか?
主にヘッジファンドのマネージャーや投資銀行のセルサイドアナリストの方にご利用いただいています。最近は事業会社の経営企画の方やコンサルティング会社からもお声がけいただくようになりました。
ーー競合サービスとの差別化点を教えてください。
主に2点あります。
1点目は、個別銘柄に紐づいたオルタナティブデータを提供していることです。です。オルタナティブデータを提供する企業は、インダストリー単位でデータを提供している場合が大半です。それに対して、PERAGARUでは、一つひとつの企業に対して精度の高い取得データを提供しています。
2点目は、中小型株もカバーしていることです。時価総額の大きい企業のデータは大手の証券会社のアナリストがカバーをしていることが多いですが、PERAGARUでは時価総額が数十億〜数百億ほどのの企業データも取り扱っています。
ーー今後、サービスはどのような進化をしていきますか?
オルタナティブデータが、「オルタナティブ」データと呼ばれなくなる社会を目指します。オルタナティブの単語は、今まで投資判断に使われていた財務情報や経済統計に比べて”新しい、代わりになる”という意味で使われています。もし、ほとんどのユーザーがPERAGARUのデータを使えば、データすべてが”オルタナティブ”ではなくなりますよね!より多くのユーザーがPERAGARUのデータを活用できるよう、サービスを展開していきます。
ーー目指している世界観を教えてください。
成長を望んでいる企業がファイナンスで悩まなくなる世界です。上場している企業の中には、株価が過大に評価されている企業もあれば、実力に対して過小評価されすぎている企業もあります。弊社はPERAGARUのオルタナティブデータを多くの方にご利用いただくことで、、後者の企業を救いたいと考えています。企業価値が低く評価されすぎている場合は株式市場からの資金調達額が限定されてしまうため、企業が積極的に投資を行いたい時や倒産の危機に見舞われた場合などに、お金が原因で前に進めないという現象が起きてしまいます。オルタナティブデータを活用した投資が増加し株式市場に流動性がもたらされ、企業価値が正当に評価されることになれば、このような企業の資金調達の選択肢が増え、事業を通じて新しい価値を社会に提供することに繋がります。
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