IT人材の不足が問題になっている。加えて、IT人材の過酷な労働環境も問題視されているようだ。
このような課題を教育によって解決している企業がある。
株式会社侍だ。
マンツーマンのオンラインプログラミング教育「侍エンジニア塾」で、イノベーション人材の育成を目指しているのだという。
どんなサービスなのだろうか。詳しく見ていこう。
代表取締役
木内 翔大
株式会社侍 代表取締役。1990年東京都多摩市生まれ。小学5年生のときに担任の先生の一言でゲームプログラミングを始める。大学1年生でフリーランスエンジニアになり、複数のスタートアップで3年ほどWEBエンジニアを経験。在学中に友人にプログラミングを教えていたことがキッカケで侍エンジニア塾を創業
――侍エンジニアのサービスについて教えてください。
侍エンジニア塾は、初心者でも挫折せずエンジニアになれるサービスです。
特徴は、オンラインでの受講が可能なため、全国どこにいても、マンツーマンでプログラミングを学ぶことができます。
これまでに累計20,000名の指導実績があります。
――特徴を教えてください。
侍エンジニア塾は、日本で初めてマンツーマンによるプログラミング指導を取り入れました。
マンツーマン指導のメリットは、挫折率を大きく下げられることです。
プログラミングを独学する場合、弊社独自の調査によると挫折率が9割に上るのですが、侍エンジニア塾では8%以下に抑えることができています。
――具体的に、どんな指導をしているのですか?
今でも最前線で活躍している現役エンジニアの指導が受けられるようになっています。オンラインで1コマ1時間から1時間半ほどの時間設定です。
また、挫折の防止のために、エンジニアのインストラクターとは別に学習を維持するためのモチベートをする学習コーチや、キャリアの相談ができるアドバイザーが存在します。つまり1人に対して最大3人でサポートをするというイメージになります。
この学習モチベーションを維持するために学習コーチが大切にしていることは、もちろんコーチングです。特に、入塾までのコーチングは非常に重要視しています。
そのため、入塾までに対面かスカイプなどのリモートツールでその人の状況を詳しくヒアリングをします。そして、なぜプログラミングを学ぶのか・得たいものは何かなどのライフプランを一緒に考えているんです。
これらのコーチングを通して、高いモチベーションで学習を進めることができます。
――コーチングではどんなことをしているんですか?
コーチングでは、褒めることなどを通して、気持ちのよい学習体験を実現しています。
実際のコーチング場面
学習アドバイザーがラインLINE公式アカウントで学習進捗を確認したり、先生の指導で迷った時にその悩みに寄り添ったりしているんです。
これらの取り組みを通して、学習者の課題を解決しつつ、学習を進めていくことができます。
――侍エンジニア塾のユーザーを教えてください。
ユーザー様の平均年齢はおよそ30歳です。
もちろん、学生の方もいらっしゃいますし、高齢の方もいらっしゃいます。
9割が未経験からのスタートになっていますね。
――強みはなんですか?
侍エンジニア塾は生徒一人ひとりと徹底的に向き合ったサービス提供を行っているのが最大の強みです。
先程お話した特徴の他にも、生徒さん一人ひとりの目的や目標に応じて、カリキュラムも全てオリジナルで制作しています。
このように、ひとりひとりの生徒さんと、丁寧に向き合っているサービスは他にはないと思いますね。
――ひとりひとりの生徒と向き合うことが最大の強みなんですね!
他にも挫折しにくいというのは強みです。
というのも、そもそもプログラミング学習の悩みは人に相談しづらいんですよね。
侍エンジニア塾では、スタートからカリキュラム終了まで、専属の講師が付きます。そのため、講師も学習のテンションを常にモニタリングして、フォローを行っています。
そして、インストラクターがカバーしきれないケアの部分は、学習コーチが担当します。
このように、ひとりひとりの生徒さんが、確実にプログラミング学習を続けられる仕組みを作っているんです。
――侍エンジニア塾を立ち上げた経緯について教えてください。
侍エンジニア塾を立ち上げたのは、私自身が小学生からプログラミングをやっていたことがきっかけでした。
プログラミングを続け、大学生の時にはフリーランスエンジニアとして、活動していたんです。
そんな大学時代を経て、就職の時期になりました。しかし、当時は就職氷河期で。就職に苦労している友人がいました。
その友人は、プログラミングは未経験だったのですが、エンジニアに興味があった。そこで、私がプログラミングを教えたところ、半年でエンジニアになり、人生を切り開いていったんです。
この時、私はプログラミングは人生を変えると実感しました。
そして、自分はプログラミング講師となり、小さなプログラミング塾を始めたんです。
これが侍エンジニア塾のはじまりです。
――侍エンジニア塾のサービスは今後、どんな風に進化していきますか?
サービスは、まず教材を進化させることを考えています。
その一つが教材の機能を充実させていくことです。
例えば、つまづいた点のメモを残せる機能などですね。この機能を通して、学習過程の追体験できるようにしていきたい。テキストの改善にもつながりますし、生徒同士で教え合えるようにもなると考えています。
――他に考えていることはありますか?
他にもコーチングの質をさらに高めていこうと考えています。
学習の成否を分ける最も大きな要素は「モチベーション」です。
そのため、モチベーションを保てる仕組みづくりを進めていきます。
具体的には、生徒さん自身でセルフコーチングができるようにしていきたいですね。
今後、生徒さん向けのアプリケーションを近日リリースするので学習ログを残せるようにしつつ、その学習ログの中で振り返りができ、自然とモチベーションが湧くような仕組みを考えています。
また、コミュニティも重視し、オンライン・オフライン問わず生徒さん同士が交流し、モチベーションを高め合えるような仕掛けを行ってくことで。
挫折率は8%よりも、さらに抑えていこうと考えています。
――8%よりもさらに低くすることを目指すのは凄いですね…!
また、転職コースも充実させていきます。
プログラミングを学んで、転職が成功すれば受講料が実質無料になる「転職コース」を用意しており、これ以外にも転職を手助けするサービスを充実させて行く予定です。現在、94%の転職率を誇りますが、これを100%に近づけていきたいですね。
――目指しているミッションについて教えてください。
侍エンジニア塾のサービスで実現したいことは「世界平和」です。
現在、少しずつ世界は平和になってきていますが、これはイノベーションによって社会が良くなっているからだと思っています。
そのため、イノベーターを増やせば、さらに世界が良くなっていくと思うんです。
しかし、現在IT人材が世界中で不足しています。これでは、イノベーターは増えません。そのため、IT人材を増やすことが急務なのです。
私たちは、この課題を教育により解決していこうと思っています。
――侍エンジニア塾のサービスを通して、IT人材を増やしていくのですね!
IT人材を増やすアプローチ以外にも、現在働いているエンジニアが、より生産的に働けるようにする取り組みもしていきたいと考えています。
IT人材が増えていけば、その人材が辞めないような仕組みが大切になるからです。
実際に、私たちは企業にIT人材を紹介しいますが、1~2年目のエンジニアはOJTの段階でエンジニアになり切れなかったという方もいらっしゃいます。エンジニアとして働くことに挫折してしまう人もいらっしゃるんです。
この課題を解決するため、私たちは企業に対して教育サービスを開放していくことを考えています。エンジニアの方を助けられればいいなと思いますね。
――現在、具体的にミッション達成のために動いていることはありますか?
近日中に、研修用のサービスを発表できると思います。
このサービスが使えるようになれば、現在の研修の負担や日々出てくるプログラミングに関する疑問を解決できるようになります。
今後も、サービス開発は進めていこうと思っています。そして、企業のエンジニアが生産的に働けるサービスを開発します。
新しいサービスを開発中の侍エンジニア塾。今後の活躍にも目が離せない。
取材担当橋本
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