人材採用に苦労している企業は多い。
リファラルで採用するにも、その人がどんなスキルを持っているのか、ミッションに共感してくれているのかなど不明点が多く、不安はぬぐえない。
これらの課題を解決するサービスが登場した。
タレントプールを個人で作成できるサービス「Puuls(プールズ)」だ。
どんなサービスなのだろうか。代表の田中陸也氏に話を聞いた。
代表
田中陸也
――Puulsについて教えてください。
Puulsは、未来の仲間候補を蓄積できる「タレントプール」を個人で作れるサービスです。
個人がそれぞれ”プール”を持っていて、SNSやイベントで共感した相手のプールに入ることができます。
すると、プールのオーナーは自分のプールに入った相手のスキルが見ることができ、良い人がいれば必要なタイミングで仕事の相談や依頼ができるんです。
Puulsは転職・副業サイトなどの仲介プラットフォームに頼らずに、「個人間で」仲間探し・仕事探しができるサービスになっています。
――Puulsの特徴について教えてください。
特徴は、AIや自然言語処理技術を使って、Twitter・note・QiitaなどSNSの発信内容を分析・可視化していることです。SNS等での普段の活動情報から、Puulsがプロフィールを自動生成します。
いままでの仕事の依頼や仲間探しでは、過去の人間関係に閉じていました。そこで、直接知らない人同士でもお互いに信頼しやすくするために、”客観的に”スキルや専門性を可視化することにチャレンジしています。
Puulsを使えば、既存の人脈を超えて、新たな仲間や仕事のチャンスに出会うことができます。
――Puulsのターゲットユーザーについて教えてください。
Puulsのターゲットユーザーは、仲間探しをしたい個人です。
これまで仲間探しは「会社の人事」だけが行うものでした。
しかし現在、スタートアップを中心にリファラル採用やスクラム採用など、企業の中の個人が仲間を探す時代がきています。
他にも、コミュニティやプロジェクトなどで仲間を探す個人も増えています。そんな人をターゲットにしています。
一方で、チャンスを探している個人もターゲットです。Puulsを使えば、自分から仕事を探すのが面倒な人でも気軽に仕事の獲得チャンスを広げられます。
――仲間探しをしたい個人・企業が得られるメリットについて教えてください。
仲間探しをしたい個人が得られるメリットは、既存の人脈を超えた未来の仲間候補が資産として蓄積されていくことです。必要な時に人が探しやすくなります。
企業の視点では、転職・副業サイトに出てこないような潜在層に無料でアプローチできるのがメリットです。
Puulsを使えば、新しい人材が自らタレントプールに入ってきてくれます。そのため、企業は受動的に新しい人材とのタッチポイントが作り出せるんです。
また、スキルの可視化もしているため、人材のスクリーニングをすることも可能。
これらの機能により、さまざまな採用に関する負担が軽減できるようになっています。
――人材獲得に悩んでいる企業の負担を徹底的に削減するサービスですね!
はい。Puulsは、受動的な体験により、徹底的に手間のかかる作業を減らしたサービス設計になっています。
実際に仲間探しをする場面でも、PuulsのリンクをTwitterのプロフィール欄に記載しておいたり、登壇した時にQRコードを配布したり、スライドシェアにリンクを載せておいたりするだけで、人材の募集ができるようになります。
普段発信している内容に、Puulsのリンクを貼るだけで、人が勝手に入ってきてくれるようになるんです。
――他に強みはありますか?
ToCサービスとしての強みは、専門性や性格、スキルなどを客観的に可視化をしている点ですね。
客観的にスキルを可視化することで、知らない人とでも関係性を築くことができます。
他にも自分のプールに入ってくれる人は、自分の発信や活動を見て共感してくれた人物です。そのため、自分に共感してくれる人が可視化できる点も強みになっていますね。
――Puulsを立ち上げるまでの経緯を教えてください。
新卒ではシャープ株式会社に入社し、その後デジタルマーケティング会社の株式会社トライバルメディアハウスに移りました。
シャープにいた時も、トライバルメディアハウス社にいた時も、会社での仕事以外に外のつながりでプロダクトを作ったり、スタートアップを手伝うなどの活動をしていました。
そこで得た経験や学びが仕事でシナジーを生み出したんです。副業以外で仕事をすることで、本業にプラスになることを得られました。
――外部の活動が本業に良い影響を及ぼすのですね!
そうなんです。しかし、日本の現状として本業外で仕事の機会を得るハードルはまだまだ高いですよね。
そのため、得た知識の実践機会が少なくなってしまっています。キャリアに悩んでいる人も多い。ここを解決する鍵は「共感する個人の繋がり」だと思っています。僕の場合は、そんな個人の繋がりでチャンスを得てきました。
そこで、Puulsの開発を通して「機会の分散化」を目指しています。共感する個人の間を機会が分散的に行き交う世界です。個人がチャンスを得やすい時代にしていきたい。挑戦することが一番楽しいと思っているので、そんな大人を増やしたいんです。
――Puulsは今後どんな進化をしていきますか?
今後はまず、スキルの可視化の進化を進めていきます。
将来的に社会ではプロジェクトベースの働き方が増えていくでしょう。プロジェクトベースの働き方を円滑に進めるためには、その人の個性を可視化していく必要があります。
しかし、その人の個性を可視化するためには、Twitterやnoteの発信を分析するだけでは限界がある。そのため、今後はさまざまなデータを分析できるようにしていこうと考えています。
具体的には、オンライン学習サービスと連携して、学習履歴を評価に加えることや、メディアに掲載されている実績の評価をできるようにすることを考えています。
他にも周りの人からのその人の評価を導入できるようにしたいですね。Twitterやnoteでの発信が苦手な人でも、幅広く評価できるようにしていきたいと思っています。
――他に考えている進化はありますか?
つながりをもっと気軽に増やせるような仕組みづくりを進めていきます。
現在は、Twitterなどにリンクを貼っておけば自然と人材とのタッチポイントが作れるようになっていますが、これに限らず人とのつながりを増やしていけるようにしていきたい。
具体的には、サービス内でレコメンドできたり、Puulsを使っている人を一覧表示できるような機能を追加していくことを考えています。
これらの機能を追加することで、マッチングをより滑らかにしていこうと考えています。
――ミッションについて教えてください。
ミッションは「機会の分散化」です。そして、挑戦を日常化できるようにしていこうと考えています。
現在の日本には仕事が楽しくないと感じている人が多くいらっしゃいます。それでも挑戦している時は楽しいと思う人は多いでしょう。
Puulsを通して、会社とは違ったところに挑戦の場を作れれば、仕事がつまらないという状況を改善できると思うんです。
個人のスキルが会社に閉じないで、社会全体で最適活用される世界ですね。
この実現のために、個性の可視化を進め、個人と個人、企業と個人のマッチングを進めていきたいと考えています。
Puulsが気になった方はぜひサイトをチェックしてみてほしい。
取材担当橋本
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