現代はさまざまな分野で最適化が進んでいる。ECサイトや情報サイトでは、ユーザーに合ったものがレコメンドされるようになってきた。
そんな時代にもかかわらず、「暮らし」の最適化は進んでいない。住みたい場所に住むことのハードルは非常に高くなってしまっている。
このような現状の解決に挑む企業がある。
株式会社Unitoだ。暮らしの最適化の追求」をビジョンとして掲げ、外泊したら家賃が安くなるサブスク住居「unito(ユニット)」を提供している。
どんな企業なのだろうか。詳しくみていこう。
Unito Inc. CEO
近藤佑太朗
1994年11月生まれ。東京都出身。東欧ルーマニア育ち。
大学在学中に伊豆大島の宿泊施設を投資家を集め購入。創業1年半で、国内5拠点(伊豆大島・六本木・代々木上原・成田・雑色)、海外1拠点(カンボジア)で宿泊施設/Co-living/飲食店を展開。またその内4事業を2019年6月に事業売却。約4ヶ月の準備期間を経て「unito(ユニット)」を発表
――unitoのサービスについて教えてください。
unitoは外泊したら家賃が安くなる、サブスク型の住居です。
リアルアセットにオンラインの体験を融合することによって、オペレーションコストの低減を実現したユニットハウスになっています。
ユニットハウスとは、あらかじめ造られたフレームを組み合わせ、用途に最適化された、様々な建築空間をつくり出せる住居のこと。
unitoでは、ベッド、戸棚、衣装ケースなどが一体となったユニットハウスを提供している。
最大の特徴は、ユーザーが外泊中はホテルに変わること。ホテルとしてゲストが宿泊した際のお部屋は、清掃され、ユーザーが再び気持ちよく利用できる。
「unito」が提供する住居は東京23区内を中心に創られている。
会社と家の移動時間を短縮し、就業前・後に時間の余裕を生み出す。このことにより「より豊かなライフスタイル」を送ることを目指している。
ミレニアム世代が求める暮らしを徹底的に追求していることも大きな特徴だ。
――unitoの特徴について教えてください。
特徴は「Re-rent機能」です。Re-rent機能とは「自分が住んだ分だけ家賃を支払う料金システム」です。外泊したらその分の家賃がかかりません。一泊ごとに家賃から2000円が差し引かれます。
unitoのアプリケーションで、外泊する日をワンタップで申請。すると、外泊の日数分が家賃から割り引かれる。(2020年3月よりIOS版で提供開始)
――さまざまな機能が充実していますね!
はい。これはすべて、都心に住みたいミレニアム世代の方向けにサービス設計をしております。
現在、都心に住むとなると家賃が高く、ルームシェアをしないと安く住むことは難しくなってしまっています。
しかし、ルームシェアはしたくないけれども、都心に住みたい潜在層は間違いなく存在している。そんな方にご利用いただきたいサービスですね。
――なるほど。具体的にはどんなユーザーを想定していますか?
まず、都心に拠点を持っておきたい人ですね。
特に東京は世界でも有数のGDPが高い都市です。今後東京の人口は増え続け、住みたい人も増えていくでしょう。しかし家賃が高く、どうしても都心に住めない人は多い。
そこで、ミニマムな部屋にすることで経費を抑え、光熱費など込みでおよそ8万円で、東京都心部、主に渋谷区、港区、新宿区、千代田区、中央区を中心に拡大を計画しています。
――他にターゲットとしているユーザーはいるのでしょうか?
他にも、家に5日~10日以上かえっていないにもかかわらず、家賃が変わらないことに疑問を感じている方や、仕事で日本全国を飛び回る方、旅行が好きな方、実家や友人・恋人の家にいることが多い方をターゲットとしています。
外国の方もターゲットです。長期で日本に転勤してきた方や、留学生にもぜひご利用いただきたいと思っています。
――unitoの強みについて教えてください。
やはり、安さ・手軽さが最大の強みになっていますが、ハードウェアとソフトウェアの両方からユーザーの暮らし体験を最大限快適にできる仕掛けをたくさんしています。
ユーザーの外泊中には常駐のコンシェルジュが郵便代行・洗濯代行・お部屋をクリーニングを担当します。一棟目の「unito CHIYODA」の物件には、コインランドリー・コワーキング・リビング・無人コンビニ・シェアチェリなど、QOL(Quality Of Life)が最大限まで高まるサービス設計を意識しています。
このように、さまざまな利用価値を提供できるサービスです。
――株式会社Unitoを立ち上げるまでの経緯について教えてください。
もともと大学で観光学を学んでいました。そこで、観光は1日のバリューが高いことを知ったんです。
いつか、観光に関するサービスを提供したいと思っていました。
――「暮らし」の事業に踏み出したきっかけはなんだったのですか?
それから、Airbnbでお手伝いしたことがありました。当時は民泊がトレンドだったんです。このAirbnbでの経験が、暮らしの体験に着目したきっかけになりました。
というのは、Airbnbは旅行マーケットのサービスですよね。私はもっと長いスパンでの事業に取り組みたいと思ったんです。
そうすれば、ライフスタイルの土台に近いポジションの事業ができ、さまざまなビジネス展開ができると考えました。
そこで、不動産など「暮らし」に関する事業に踏み出したんです。
――それからunitoまでの経緯について教えてください。
不動産の領域では、さまざまな事業に挑戦しました。
旅館やゲストハウス、コリビング、民泊、シェアハウス…。カンボジアにも展開しました。
これらの事業の中で、特にコリビングに将来性が見えました。そこでコリビングの分野に集中。生まれたのが「unito」です。
unitoはさまざまな検証を経て、誕生しました。
――今後のunitoの展望について教えてください。
今後のunitoは、5年で40拠点、2000室を達成することを目指していきます。
近年、東京や京都などの大都市は、インバウンドの増加や東京オリンピックなどの大きなイベントの開催予定により、宿泊施設の供給過多と言われています。そこで生まれた宿泊施設や民泊の運営を積極的に譲受されたいです。
まずは、今年度で3拠点100室を目指していきます。
――他に考えている展望はありますか?
世界展開も考えています。
というのは、ユニットハウスの仕組み自体はシンプルで、ローカライズする必要がないんです。
人口増加が著しい国や、土地価格が高騰している国で展開していきたいですね。
――ミッションについて教えてください。
ミッションは「暮らしの最適化の追求」です。
ライフスタイルで重要なのは「暮らし」ですよね。しかし、暮らしの分野だけイノベーションが進んでいません。これは歴史の構造上、暮らしはテクノロジーが応用しづらいからなんです。だからこそ、暮らしにスポットを当てて最適化を進めていきます。
将来的に、暮らしのインフラになれるような企業を目指していきたいですね。
unitoが気になった方は、ぜひサイトをチェックしてみてほしい。
取材担当橋本
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