食品ロスが問題視されている。
農林水産省の調査では、本来食べられるにも関わらず捨てられた食品ロスは約643万トンと推計された。これは、世界中で飢餓に苦しむ人々に向けた世界の食糧援助量の1.7倍に相当する。
このような状況の解決を目指すスタートアップがある。株式会社REARS(リアーズ)だ。
飲食店のおまかせメニューとユーザーをマッチングさせる月額定額制のサービス「FOOD PASSPORT」を提供して、フードロスの課題解決を目指している。
どんな企業なのだろうか。詳しく見ていこう。
代表取締役
後藤 靖佳
――FOOD PASSPORTについて教えてください
FOOD PASSPORTは、飲食店のおまかせメニューとユーザーをマッチングさせる月額定額制のサービスです。
飲食店は、ご利用料金0円で余剰食材を使っておまかせメニューを提供。ユーザーは、月980円で10回まで気軽に外食を楽しめます。
このサービスを使えば、社会問題になっている食品ロスを解決できます。
――どうやって利用するのでしょう
ユーザーは月額980円を課金していただければ、月10回まで外食を楽しむことができます。
1回で1000円前後のメニューが食べられるので、10回食べればおよそ1万円もお得になるんです。
使い方はたった3ステップ
FOOD PASSPORTのメリット
――飲食店が得られるメリットはなんですか?
飲食店は、ご利用料金0円で集客ができます。また、やむを得ず生まれていた食品ロスを有効活用できるんです。
この取り組みにより、飲食店は新規顧客の獲得と原価率の改善ができるようになっています。
飲食店もたった3ステップでFOOD PASSPORTを利用可能。
飲食店のための制度として、分配金制度も用意されている。
また、FOOD PASSPORTは福利厚生サービスとしても利用できます。
FOOD PASSPORTが、企業の社食補助を助けます。社食補助は社員からも求められている、重要な福利厚生制度です。
法人が社員一人当たり、980円を払っていただければ、気軽に社食補助ができるようになります。
――FOOD PASSPORTはどんな方がどれくらい利用されていますか?
現在、FOOD PASSPORTは6万ダウンロードをしていただきました。
また、1200店舗の飲食店にも導入いただいていますね。
――FOOD PASSPORTの強みはなんですか?
加盟店舗業界ナンバーワンなのが強みになっています。
店舗数が多いので、ユーザーの方にもバリエーションゆたかな食事を楽しんで頂けています。
――株式会社REARSを立ち上げた経緯について教えてください。
前職では、ウェブ広告会社で営業をしていました。
営業を通して、飲食店を出入りしていく中で、天候の変化や予約のキャンセルによって、大量のフードロスや利益損失が生まれていることを目の当たりにしました。
なんと、その宴会キャンセルの損失は、年間2000億円とも言われています。
この市場をなんとかしたい。そう思うようになったのが、起業したきっかけです。
――なぜFOOD PASSPORTを始めようとしたのですか?
日本で現状のような食品ロスが続けていけば、食料がなくなってしまうと危機感を抱いたからです。
現在、世界中には60億の人がいて、この100年で食糧難が広がっています。
くわえて、日本はアジアワーストのフードロス大国。
この課題をどうにかしないと、私たちの子どもの世代につけが回って来てしまいます。
そこで、この課題をなんとか解決できないかと思いました。
近年では、食糧難に対応するため、大豆や虫を有効活用するフードテックのスタートアップが登場しはじめています。しかし、新しい技術で新しい食品を生み出す前に、フードロスを減らす方が大切です。そこで、フードロスを減らすサービスを開発しました。
それが、FOOD PASSPORTでした。
――FOOD PASSPORTの今後について教えてください。
FOOD PASSPORTは食のインフラを目指しています。
そのため、飲食店の次は、スーパーや食品メーカーなど他の店舗にも進出していきたいですね。
FOOD PASSPORTのプロダクト名には、「食の定期券」を作りたいという想いが込められています。
この名前のように、誰もがご飯に困らないサービスにしていくことを目指しています。
――目指す世界はありますか?
私たちのミッションは「食に関わる全ての人の幸せをつくる」です。
ご飯を食べる方はもちろん、食を提供する飲食店やメーカー、それらを卸す業者の皆様が幸せになれるような世界を実現していきたい。
今後もミッション実現のための、プラットフォームや解決策を探っていきます。
FOOD PASSPORTについて気になった方は、サイトをチェックしてみて欲しい。
福利厚生として、FOOD PASSPORTを導入したい法人や担当者の方は、以下のサイトをチェック!
取材担当橋本
AIアクセラレーター、募集中。メンタリングを受けた人の感想はこちらやこちら。
30分で取材
掲載無料
原稿確認OK