不動産業界では、兼ねてより古い慣習やアナログな業務フローが課題として挙げられてきました。またそれに覆いかぶさるように、昨今の採用市場における売り手相場から不動産業界は、深刻な人手不足にも悩まされています。本日は、そんな業界課題に挑むスタートアップのご紹介です。
さて、皆さんは「帯替え」という言葉をご存知でしょうか?これは不動産業界で日常的に用いられる言葉で、不動産会社がお客さんに物件を紹介する際に用いる物件広告チラシ(業界用語では「マイソク 」)に記載されている「帯(おび)」と呼ばれる、不動産会社の店舗名、営業担当者名、連絡先などの情報を他社のものから自社のものに挿げ替える作業を示します。
従来この帯替え作業は、紙を折り返して印刷し直すなどとても非効率でアナログな手法で行われてきました。一般的に、不動産会社1店舗あたりの帯替えにかかる作業時間は、月あたり約40時間と言われているそうです。
それをオンラインで飛躍的に効率化させるサービスが「フォレスト」です
そのフォレストについて詳しく見ていきましょう。
代表取締役 田沼豊寿
ー フォレストとは?
不動産業界向けに提供されているオンライン型業務支援ツールで、仲介業務を10倍効率化させます。
不動産業界で重要な業務の一つでもある物件提案にかかる時間の短縮化を中心に、その他日々時間をかけている帯替えなどの業務を自動化し業務効率をアップさせます。
ーターゲットになる顧客はどういった不動産会社ですか?
全国に12万ある不動産会社様です。会社の規模に関わらず、大手から中小の不動産会社様までご利用頂けます。現在300社以上の法人様にサービスをご導入頂いています。
ー実際にどのように使うのでしょうか?
簡単なステップで帯替えを完成させ、クラウド上でお客さん毎にURLを発行して紹介物件を共有・管理できます。これによって、ユーザー(不動産会社)側はより効率的にお客さんへの物件紹介を行うことができ、それを受け取るお客さん側も従来のようにメールに添付されて届くPDFファイルの管理などに悩まされる心配もありません。
また、このサービスはOCRを用いていて読み取ったファイルの文字情報を文字データとしてデータベース化してくれんです。これにより、過去に取り扱った物件を瞬時に検索して参照することができ、面倒な物件ファイルやデータ管理の手間からも解放されます。今後は、OCRの読み取り精度が向上するにつれて、詳細な物件情報のデータベース化にも取り組んでいきます。
ーもともとどのようなキャリアを歩まれたのですか?
金融、投資を中心に10年間不動産業界で働いていました。
ー フォレストを生み出したきっかけを教えてください。
自分自身が家を探す時に不動産会社とのコミュニケーションにとても時間がかかり、不便さを感じたんです。不動産に関する知識の有無に関わらず、消費者のためにより効率的なサービスは作れないかと考えました。また、と同時に不動産業界も人手不足によって様々な業務課題を抱えている現状を知り、何とか変えられないかと思ったのがきっかけです。
ーこのサービスの今後の展開は?
足下では、よりユーザーに満足して頂けるよう更なる機能の改善と拡充に取り組んでいます。まずは、不動産会社とお客さんのやりとりをより円滑に行うことができるプラットホーム化に専念したいです。
ー目指す世界はありますか?
OCRの技術を活かし、これまでにない不動産データベースビジネスを目指しています。
不動産をドメインにして不動産会社側、消費者側により多くの選択肢を提供することができるサービスへと発展していきたいです。
現在、株式会社オープンルームでは、採用活動を進めています。
特にビジネスサイド、セールス&マーケティングのポジション(英語必須)を募集中。
ご興味のある方は、ぜひお気軽にご連絡ください。
取材担当阿部
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