企業や開発チームがイノベーションを生み出すとき、肝要になってくるのは情報収集だ。日本だけでなく、世界全体の視点で業界のトレンドには目を光らせておく必要がある。しかし、技術の最先端を行く海外のスタートアップの情報は日本語での情報量が少なく、常に最新トレンドを追い続けられる人はそう多くない。
株式会社Queueは、海外スタートアップ情報データベース「SUNRYSE.」で、日本企業がイノベーションを生み出す機会を最大化する。
この企業は創業当初からR&Dサービスで技術の提供を進めてきた。情報技術に強い技術者集団としての強みをプロダクトの展開にも生かす。
どんな企業なのか。詳しく見ていこう。
株式会社Queue 代表取締役
柴田直人
ーーSUNRYSE.を一言でいうと?
海外のスタートアップ事例を日本企業に届ける会員型のクローズドメディアです。新規事業の立ち上げなど、新しいことを始めようとする日本企業にイノベーションのヒントを届けます。
ーーどのように活用するのでしょう?
SUNRYSE.メンバーにご登録いただくと、1日10社・毎月200社以上の新規リサーチをご購読いただけます。リサーチは業界タグ・技術タグによって分類されているので、それぞれの分野に対して強みがあるスタートアップを分析することができるでしょう。掲載しているスタートアップの件数は既に1500件を超えており、今後もさらに技術やビジネスモデルに強みがあるスタートアップのデータベースは拡大していきます。
――サービスを利用するメリットを教えてください。
日本語での記載情報が少なく、国内でリーチすることが難しい海外スタートアップの情報をいち早く手にできることです。英語を含めた外国語による検索をする必要がないので、チーム内の全員で世界のスタートアップのトレンドを把握できます。また、ボードやコメントなどのコラボレーション機能を活用すれば、新たなアイデアを生み出すきっかけになるかもしれません。
ーー競合サービスはありますか?どこで差別化しますか?
海外のスタートアップ情報を届けるメディアは他にもありますが、多くはファイナンス情報を中心に伝えるメディアです。SUNRYSE.は、海外スタートアップの技術やビジネスモデルを伝えることに注力しているので、投資家やVC事業者向けのメディアとは差別化ができていると思います。
また、大企業に向けたR&Dサービスの提供を通して、企業の企画や研究開発の部署の方々がどんな情報を求めているのか熟知していることも、メディアとしての強みです。
ーー起業の経緯を教えてください。
大学4年生の時に東京大学工学部を中心とした技術者を集め、立ち上げました。研究室では機械学習やコンピューターサイエンスを主に開発していたのですが、ソフトウェアの開発だけでできるプロダクトは、IT業界以外の産業ではかなり限られていることに気づいたんです。そこで、創業当初からR&Dサービスで企業の研究チームに直接参加し、各産業にこの技術力を還元することを目指しています。
ーーなぜこのサービスを始めようとしたのですか?
R&Dサービスを中心に機械学習や画像認識の技術を提供していく中で、技術そのものだけでなく、技術をどう活用するかのノウハウを提供する必要があると感じたのがきっかけですね。学生の頃からアジアのテックカンファレンスで活動してきたので、注目されているスタートアップの技術のどこがすごいのか、ビジネスモデルの何が強みなのか分析する難しさを知っています。技術者が集まった集団としての強みを生かし、海外の最新トレンドをわかりやすく伝えていきたいです。
ーーこのサービスの今後は?
今後はSUNRYSE.とR&Dサービスを連携させながら、SUNRYSE.を新しいアイデアを生み出し、事業に生かす知的インフラにしていきます。機能やコンテンツの追加も進め、海外のイノベーションの事例やトレンドに常に触れられ、アクティブな交流ができるSUNRYSE.のコミュニティを各業界に広げていけたらいいですね。
ーービジョンはありますか?
弊社のビジョンは「情報技術を用いて、アイデアが報われる社会へ」です。身の回りの生活を変えてしまうほどのアイデアを生み出したとしても、それを実現する技術がなければ、そのアイデアは無駄になってしまいます。サービスを通して、各企業のイノベーターがアイデアを出す機会を最大化し、新しい事業に取り組める環境を作っていくことが私たちの目標です。
株式会社QueueのSUNRYSE.が気になった方は、以下のリンクまで。
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